「ウィンナー」と「ソーセージ」は、日本のJAS(日本農林規格)によって明確な違いが定義されています。
簡単に言うと、ウィンナーはソーセージの一種であり、ソーセージという大きなカテゴリーの中に、ウィンナーが含まれると理解すると分かりやすいです。
ウィンナーとソーセージの違い

少し詳しく見ていきましょう。
ソーセージとは
ソーセージとは、食肉(主に豚肉や牛肉、鶏肉など)をミンチ状にして、調味料や香辛料などを加えて練り合わせ、動物の腸や人工のケーシング(袋)に詰め、加熱したり燻製したりして加工した食品の総称です。
世界中で様々な種類があり、非常に歴史の古い食べ物です。
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ウィンナーとは
ウィンナーの正式名称は「ウィンナーソーセージ」です。
つまり、ソーセージの一種であることが名前からも分かります。
JAS規格では、ウィンナーソーセージは以下のいずれかの条件を満たすものと定義されています。
- 羊の腸を使用したもの
- 製品の太さが20mm未満のもの(牛腸や豚腸を使用しているものは除く)
ウィンナーという名前は、オーストリアの首都ウィーンが発祥の地であることに由来しています。「ウィーン風の」という意味合いがあります。
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その他の主なソーセージの種類(JAS規格による分類)
ウィンナー以外にも、ソーセージにはJAS規格で以下のような分類があります。
フランクフルトソーセージ
- 豚の腸を使用したもの
- 製品の太さが20mm以上36mm未満のもの(牛腸や羊腸を使用しているものは除く)
- ドイツの都市フランクフルトが発祥。
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ボロニアソーセージ
- 牛の腸を使用したもの
- 製品の太さが36mm以上のもの
- イタリアのボローニャ地方が発祥。
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さいごに
種類 | 総称/分類 | ケーシング(腸)の種類 | 太さ(JAS規格) | 発祥地(名前の由来) |
---|---|---|---|---|
ソーセージ | 総称 | 肉を詰める筒状のもの全般 | 太さの定めなし | ラテン語のsalsus(塩漬け)が語源 |
ウィンナー | ソーセージの一種 | 羊腸、または人工ケーシング | 20mm未満 | オーストリアのウィーン |
フランクフルト | ソーセージの一種 | 豚腸、または人工ケーシング | 20mm以上36mm未満 | ドイツのフランクフルト |
ボロニア | ソーセージの一種 | 牛腸、または人工ケーシング | 36mm以上 | イタリアのボローニャ |
このように、ソーセージは肉を腸詰めに加工した食品全般を指し、その中でも「太さ」や「使用される腸の種類」によって、ウィンナー、フランクフルト、ボロニアといった具体的な名称が付けられています。
ただし、スーパーなどで販売されている商品の中には、JAS規格とは異なる基準で「ウィンナー」と表示されているものもあります。
例えば、羊腸以外の人工ケーシングを使用したものでも太さがウィンナーサイズであれば「ウィンナー」として売られていることもあるそうです。
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