梨の種類と特徴、収穫時期 | 人は食べた物で創られる

梨の種類と特徴、収穫時期

未分類

梨は、大きく「和梨」と「洋梨」に分けられ、さらに和梨は果皮の色によって「赤梨」と「青梨」に分けられます。

梨の種類と特徴、収穫時期

それぞれ特徴や収穫時期が異なり、様々な品種を楽しむことができます。

和梨

和梨は、みずみずしい果汁とシャリシャリとした食感が特徴です。

1. 赤梨(あかなし)

果皮が黄褐色で、表面がザラザラしています。甘みが強く、酸味が少ない品種が多いです。

  • 幸水(こうすい)
  • 特徴: 和梨の中で最も生産量が多く、人気の品種。甘みが強く、酸味はほとんど感じられません。果汁が豊富で、シャキシャキとした食感が楽しめます。日持ちはあまり良くありません。
  • 収穫時期: 7月下旬〜8月下旬
  • 豊水(ほうすい)
  • 特徴: 幸水に次いで生産量が多い品種。幸水よりもやや大きく、ほどよい酸味と濃厚な甘みのバランスが絶妙です。果肉はきめ細かく、果汁が豊富です。
  • 収穫時期: 8月下旬〜9月下旬
  • あきづき
  • 特徴: 「新高」「豊水」「幸水」をかけ合わせてできた品種。果汁が多く、酸味が少ないのが特徴です。果肉はきめ細かく、滑らかな食感です。丸くて美しい形から「秋に実る満月」という名前がつけられました。
  • 収穫時期: 9月上旬〜9月下旬
  • 新高(にいたか)
  • 特徴: 1個1kgを超えるものもある大玉品種。果汁が多く、甘みが強いのが特徴です。日持ちが良く、お正月にも楽しめる品種として知られています。
  • 収穫時期: 9月下旬〜10月下旬
  • 南水(なんすい)
  • 特徴: 高い糖度(16〜17度)が特徴の品種で、酸味がほとんどありません。入手が難しい希少な品種です。日持ちも良いとされています。
  • 収穫時期: 9月中旬〜10月上旬
  • にっこり
  • 特徴: 栃木県で生まれた大玉品種。「日光」と「梨」を組み合わせて名付けられました。果肉は緻密で、甘みが強く、果汁をたっぷり含んでいます。
  • 収穫時期: 9月下旬〜10月下旬

2. 青梨(あおなし)

果皮が黄緑色で、表面がツルツルしています。程よい酸味と甘みのバランスが良く、爽やかな味わいが特徴です。

  • 二十世紀(にじゅっせいき)
  • 特徴: 青梨の代表品種。さっぱりとした甘みと、上品な酸味が特徴です。シャリシャリとした食感が楽しめます。
  • 収穫時期: 8月下旬〜9月下旬
  • なつひめ
  • 特徴: 鳥取県のオリジナル品種で、二十世紀梨よりも糖度が高めです。鮮やかな黄緑色の果皮で、甘みが強く、爽やかな味わいです。
  • 収穫時期: 8月中旬〜9月上旬
  • かおり
  • 特徴: 香りが非常に良いことで知られる大玉の青梨。シャリシャリとした食感と、たっぷりの果汁が魅力です。
  • 収穫時期: 9月上旬〜9月下旬

洋梨(ようなし)

洋梨は、収穫後に追熟(ついじゅく)させてから食べるのが一般的です。とろけるような滑らかな食感と、独特の芳醇な香りが特徴です。

  • ラ・フランス
  • 特徴: 洋梨の中で最も知名度の高い品種。とろけるような滑らかな舌触りと、芳醇な香りが特徴です。軸の周りが柔らかくなった頃が食べ頃です。
  • 収穫時期: 9月下旬〜10月中旬
  • 食べ頃: 11月上旬〜12月上旬
  • ル・レクチェ
  • 特徴: ラ・フランスに比べて栽培が難しく、希少な品種。追熟すると果皮が鮮やかな黄色になり、濃厚な甘みと、上品な香りが楽しめます。
  • 収穫時期: 10月下旬
  • 食べ頃: 11月下旬〜12月下旬
  • バートレット
  • 特徴: 洋梨の中でも早い時期に収穫される早生品種。甘みは控えめですが、香りがとても強く、程よい酸味があります。缶詰にも多く利用されます。
  • 収穫時期: 8月中旬〜9月上旬
  • 食べ頃: 8月下旬〜9月中旬
  • シルバーベル
  • 特徴: ラ・フランスから生まれた大玉品種。果肉はとろけるような舌触りで、甘みの中に優しい酸味があります。
  • 収穫時期: 11月中旬〜12月上旬
  • 食べ頃: 12月上旬〜12月下旬

梨の名産地

梨の主な名産地は、日本各地に点在しています。

特に生産量が上位を占めているのは以下の都道府県です。

  • 千葉県: 栽培面積、収穫量ともに日本一を誇る、日本を代表する梨の名産地です。温暖な気候と水はけのよい火山灰土壌が梨栽培に適しており、幸水や豊水といった主力品種が多く栽培されています。
  • 茨城県: 千葉県に次ぐ生産量を誇り、主要な産地の一つです。温暖な気候を生かし、幸水や豊水、茨城県オリジナルの「恵水(けいすい)」などが生産されています。
  • 栃木県: 梨の生産が盛んな地域で、幸水や豊水など、様々な品種が栽培されています。
  • 鳥取県: 「二十世紀梨」の発祥地として有名で、特に青梨の代表品種である二十世紀梨の一大産地として知られています。
  • 福島県: 梨の生産が盛んな地域の一つで、幸水を中心に様々な品種が栽培されています。
  • 長野県: 「りんご三兄弟」で知られるようにリンゴ栽培が有名ですが、梨も主要な果物の一つで、幸水や豊水などが生産されています。

上記以外にも、新潟県、大分県、福岡県、熊本県など、日本各地で梨が栽培されており、それぞれの地域に合った品種が育てられています。

梨の栄養価

梨は、約90%が水分で構成されているため、栄養が少ないと思われがちですが、実は健康や美容に役立つ様々な栄養成分を含んでいます。

梨の主な栄養成分とその効果

  • 水分:梨は水分が非常に豊富で、特に暑い時期の水分補給に適しています。
  • カリウム:体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあり、高血圧の予防やむくみの改善に役立ちます。汗をかきやすい夏場には、特に積極的に摂取したい栄養素です。
  • ソルビトール:梨に多く含まれる糖アルコールの一種です。便を柔らかくし、便通を良くする整腸作用があります。また、ソルビトールには喉を潤す効果や解熱作用もあるとされています。
  • アスパラギン酸:アミノ酸の一種で、疲労物質である乳酸の分解を助け、疲労回復を促す効果が期待できます。利尿作用もあり、体内の老廃物の排出を助けます。
  • 食物繊維:梨のシャリシャリとした食感は「石細胞」という細胞によるもので、これは不溶性食物繊維の一種です。腸のぜん動運動を活発にし、便のかさを増やすことで便秘解消に役立ちます。また、血糖値の急激な上昇を抑える効果も期待できます。
  • ポリフェノール:抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ効果が期待できます。
  • ビタミンC:肌の健康を保ち、抗酸化作用により体のサビを防ぎます。

品種による違い

一般的に、洋梨は和梨よりも食物繊維が豊富に含まれています。

ただし、カリウムやソルビトールなどの主要な栄養素の含有量に大きな違いはありません。

さいごに

梨は、水分補給、便秘解消、疲労回復、むくみ改善など、様々な健康効果が期待できるフルーツです。

水分が豊富でカロリーも低めなので、ダイエット中や健康に気を使っている方にもおすすめです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました