「あれ、このお店、水曜日が定休日だ…」。そう思ったことはありませんか?
特に、不動産屋さんや住宅展示場、工務店など、家に関わるお店に多いこの現象。
なぜ土日ではなく、週の真ん中である水曜日を休みにしているのでしょうか。
不動産屋が水曜日を休みにする理由とは?
その理由は、単なる偶然ではなく、業界ならではの深い事情があったんです。
1. 「水に流れる」縁起担ぎ
最も有名な理由が、この「水に流れる」という言葉です。
不動産取引は、何千万円という大きなお金が動く、人生の一大イベント。契約が成立することは、会社にとってはもちろん、お客様にとっても大きな喜びです。
しかし、「水曜日」という響きが、「契約が水に流れてしまう」「話が水の泡になる」といった不吉なイメージにつながるため、縁起を担いで水曜日に重要な契約や商談を避ける慣習が生まれました。
「そんなことで?」と思うかもしれませんが、大切な取引を成功させたいという思いが、この昔ながらの慣習を根付かせたのです。
2. 土日が一年で一番の稼ぎ時!
多くの人が休みの土日は、不動産業界にとって最も忙しい日です。
お客様が住宅展示場に足を運んだり、気になる物件の内見に行ったりするのは、やはり仕事がお休みの土日が多いですよね。
そのため、不動産屋さんは土日にフル稼働します。
そして、休み明けの月曜日は、週末に受けた問い合わせへの返信や、契約手続きの事務作業、物件の仕入れ準備などでバタバタと過ぎていきます。
土日を乗り越え、週明けの業務も一段落したタイミングが、ちょうど週の真ん中である水曜日。
このタイミングで休みを取ることで、従業員の体力的なリフレッシュを図るとともに、効率的に業務を進めているのです。
3. 業界全体で休みを合わせる慣習
不動産業界は、不動産仲介会社だけでなく、物件の管理会社、住宅設備メーカー、工務店など、さまざまな関連業者が協力し合って成り立っています。
もし、それぞれの会社がバラバラに休みを取ってしまうと、連絡がつかずに業務が滞ってしまう可能性があります。
例えば、不動産屋が土日休みの工務店に問い合わせをしたいのに連絡がつかない…といった事態が起こり得ます。
こうした連携をスムーズにするために、「不動産業界は水曜日が定休日」という共通の認識が生まれ、多くの会社が水曜日に休みを合わせるようになりました。これにより、関連業者全体で業務が効率よく回るようになっているのです。
このように、不動産屋が水曜日を休みにするのには、単なる縁起担ぎだけでなく、業界の業務サイクルや円滑な連携を目的とした、理にかなった理由があったんですね。
もし次に水曜日定休のお店を見かけたら、これらの理由を思い出してみてください!
コメント