昔の日本の喪服は白でした。
喪服の色が白から黒へ変化した背景には、日本の歴史や文化、そして国際的な影響が複雑に絡み合っています。
喪服は白? 日本の意外な過去

喪服が白かった理由
- 死と再生の象徴:
- 古代の日本や中国を含む東洋において、白は「死」と「再生」を表す色とされていました。
- そのため、死者の旅立ちの衣装である死装束や、故人を送る喪服に白が用いられたと考えられています。
清浄と神聖:
- 白は清浄や神聖を表す色でもあり、故人を穢れのない状態で送り出す意味合いもありました。
故人との一体感:
- 故人の死装束と同じ色の喪服を着用することで、故人との一体感や哀悼の意を表したとも言われています。
貞節の象徴:
- 未亡人が白い喪服を着用することは、「二夫にまみえず」という貞節の意思表示でもあったとされています。
喪服が黒へ変化した理由

- 明治時代の西洋化:
- 明治時代に入り、西洋文化が流入する中で、西洋の喪服の色である黒が日本の喪服にも取り入れられるようになりました。
- 特に、皇室や上流階級を中心に黒い喪服が広まり、次第に一般の人々にも浸透していきました。
国際儀礼の影響:
- 国際的な儀礼や外交の場で、黒い喪服が標準となったことも、日本の喪服が黒へ変化する要因となりました。
現代における白い喪服
- 現代では、喪服は黒が一般的ですが、地域や家によっては白い喪服を着用する習慣が残っている場合もあります。
- 2012年に歌舞伎俳優の中村勘三郎さんの葬儀で妻の好江さんが白い喪服を着て話題になりました。
さいごに
このように、喪服の色は時代の変化とともに移り変わってきました。
現在の常識が昔から続けてものって訳ではないのですね。
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