「自白」と「自供」の基本的な違い

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どうも!今日は刑事ドラマやニュースでよく耳にする「自白」と「自供」という言葉の違いについて、法律的な背景も踏まえて詳しく解説してみるね。

「自白」と「自供」の基本的な違い

結論から言うと、実はこの二つの言葉は法律用語としての明確な区別はないことがほとんどなんだ。

ただ、使われる場面ニュアンスに違いがあることが多いよ。

用語法律用語としての位置づけ一般的なニュアンス主な使用場面
自白(じはく)自己に不利益な事実の承認(刑事訴訟法で使われる)犯罪事実の全部または主要部分を認める供述。証拠法上の概念法律、刑事手続き(特に裁判証拠の話)
自供(じきょう)法律用語としては自白と同じとされることが多い捜査機関(警察・検察)からの取調べに対して、供述として犯罪事実を認める行為。警察・捜査実務、新聞・報道

1. 法律(刑事訴訟法)での「自白」

法律、特に刑事訴訟法では「自白(じはく)」という言葉が使われるよ。

これは、自己の犯罪事実の全部、またはその主要な部分を認める供述のことを指しているんだ。

「自白」が重要視されるのは、以下の二つの大原則があるから。

  1. 自白法則(刑事訴訟法319条1項)
  • 任意性がない自白(拷問や脅迫などで無理やりさせられた自白)は、証拠として使えないというルール。
  1. 補強法則(刑事訴訟法319条2項)
  • 被告人の自白だけを根拠にして有罪とすることはできず、他の証拠(例えば目撃証言や物的証拠など)で自白を**裏付ける(補強する)**必要があるというルール。

このように、「自白」は証拠として扱えるかどうかという、非常に重要な法律上の概念なんだ。

2. 捜査実務や報道での「自供」

一方、「自供(じきょう)」は、法律の条文に直接出てくる用語というよりは、警察や検察の捜査実務、あるいは一般のニュース報道などで使われることが多い表現なんだ。

ニュアンスとしては、「捜査機関の取調べに対し、罪を認める供述をする」という、行為そのものを指すことが多いよ。

「警察の取調べで自供を引き出した」「犯人は犯行の経緯を自供した」といった使い方をされるね。

多くのケースで「自白」と「自供」はほぼ同じ意味で使われているけど、あえて使い分けるなら:

  • 自白法律証拠の話をする時。
  • 自供捜査取調べの話をする時。

まとめ:同じ意味だけど、場面が違う!

法律の専門家は、裁判で証拠として扱う際には「自白」という言葉を使い、警察官や記者は捜査過程を表現する際に「自供」を使う、という使い分けがされていると考えると分かりやすいよ!

どちらも「自分の罪を認める」という点では同じ意味だけど、使う文脈によって言葉が選ばれているんだね。

自白と自供の違いと似たように法律に関するニュースを見ていると、「○○被告」とか「○○被告人」という言葉が出てきて、「あれ?この二つって何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?

実はこの二つ、たった一文字違いですが、法律上はまったく別物なんです!

この「被告」と「被告人」の違いをスッキリ解説していきますね。

ズバリ!違いは「裁判の種類」です

「被告(ひこく)」と「被告人(ひこくにん)」を区別する最も重要なポイントは、その人が関わっている裁判の種類です。

呼称裁判の種類目的訴える側訴えられた側
被告人刑事裁判犯罪の有無を判断し、刑罰を決める。検察官(国を代表して起訴する)被告人(罪を問われている人)
被告民事裁判個人間のトラブルを解決する。(お金、不動産など)原告(訴えを起こした人)被告(訴えを起こされた人)

1.【被告人】は「刑事事件」に登場する人

「被告人」は、刑事裁判にかけられている人のことを指します。

  • 何があった人?
  • 警察の捜査を受け、犯罪の疑いがあるとして検察官に「起訴(きそ)」された人です。
  • 相手は?
  • 戦っている(対立している)相手は、個人ではなく**「国(検察官)」**です。
  • 何が争われる?
  • 「あなたがこの犯罪を犯したのか、犯していないのか(有罪か無罪か)」、そして「有罪であればどのような刑罰(懲役、罰金など)を科すか」が争われます。

つまり、被告人=「刑罰を科されるかどうか」を争っている人、というわけです。

2.【被告】は「民事事件」に登場する人

「被告」は、民事裁判訴えを起こされた人のことを指します。

  • 何があった人?
  • **個人や企業間のトラブル(金銭の貸し借り、損害賠償、不動産の明け渡しなど)**で、相手から裁判所に訴えを起こされた人です。
  • 相手は?
  • 戦っている相手は、国ではなく、訴えを起こした**「原告(げんこく)」**という個人や企業です。
  • 何が争われる?
  • 「お金を返す義務があるかないか」「損害賠償を支払うべきか否か」など、私人間の権利や義務が争われます。

つまり、被告=「お金や権利の請求をされている人」、というイメージです。

マスコミ報道に注意!

実は、テレビや新聞などのマスコミ報道では、刑事裁判で起訴された人(本来は「被告人」)を**「○○被告」**と呼ぶことがよくあります。

これは、法律上の正しい使い方ではないのですが、報道現場で長く使われてきた慣習です。

弁護士や裁判官などの法律実務家は、この二つを厳密に使い分けていますから、ぜひ皆さんも、法律用語として正しい知識を覚えておきましょう!

今日のまとめ

ニュースで聞いたら…法律用語は…意味している裁判は…
○○被告被告人犯罪を裁く**「刑事裁判」**
○○被告被告トラブル解決の**「民事裁判」**

これであなたも「被告」と「被告人」の違いはバッチリですね!法律のニュースを見る目が、少し変わるかもしれませんよ。

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