北海道より東京の方が一般的に気温が高いイメージがありますが、ご指摘の通り、北海道の方が東京よりも気温が高くなる日があります。
なぜ東京より北海道の方が気温が高い日があるの?
これは主に以下の要因が組み合わさることで発生します。
- フェーン現象:
- 北海道は内陸に山脈が多く、特に夏季に南寄りの風が山を越えて吹き降りる際に、フェーン現象が発生することがあります。
- フェーン現象とは、湿った空気が山を昇る際に冷えて雨を降らせ、その後、山を降りる際に乾燥して気温が上昇する現象です。この現象が起こると、局地的に非常に気温が高くなることがあります。
- 北海道のオホーツク海側や十勝地方で猛暑日を記録する際、このフェーン現象が大きく影響していることが多いです。2019年5月には北海道佐呂間町で観測史上最高の39.5℃を記録しましたが、これはフェーン現象によるものとされています。
- 上空の暖気の流れ込み:
- 時折、北海道の上空に特に暖かな空気が流れ込むことがあります。これに日中の強い日差しが加わることで、平年よりも大幅に気温が上昇することがあります。
- ヒートアイランド現象の有無:
- 東京のような大都市圏では、アスファルトやコンクリートによる熱の蓄積、エアコンの排熱、自動車の排気熱などによって、都市部の気温が周辺地域よりも高くなる「ヒートアイランド現象」が常時発生しています。
- 一方、北海道の多くの地域は東京ほど都市化が進んでいないため、ヒートアイランド現象の影響は小さいです。しかし、フェーン現象などによって特定の地域で一時的に気温が急上昇すると、ヒートアイランド現象が常態化している東京の気温を上回ることがあります。
具体的な例:
- 過去には、梅雨時期の関東が肌寒い日でも、北海道ではフェーン現象や上空の暖気の影響で気温が上昇し、東京の気温を上回る「気温逆転現象」が観測されたことがあります。
- また、夏季には、東京が30℃台の真夏日である一方、北海道の内陸部で35℃を超える猛暑日となることも珍しくありません。
このように、北海道は地理的条件や気象条件によって、東京よりも一時的に気温が高くなることがあるのです。
千葉県の勝浦が大暑日がないって本当?

はい、千葉県勝浦市には、観測史上一度も「猛暑日」(最高気温が35℃以上の日)を記録したことがないと言われています。
これは、勝浦市が持つ独特の地理的・海洋的な特性によるものです。主な理由として、以下の点が挙げられます。
- 深い海底と冷たい湧昇流:
- 勝浦沿岸は水深が急に深くなっており、海底に日光が届きにくいため水温が低いのが特徴です。
- 夏季に南寄りの風が吹くと、表面の温められた海水が沖へ押し流され、代わりに海底から冷たい深層水が湧き上がってくる「湧昇(ゆうしょう)流」が発生します。
- この冷たい海水によって空気が冷やされ、涼しい海風として陸地に吹き込むため、気温の上昇が抑えられます。
- 海風の影響:
- 海は陸地と比べて温まりにくく冷めにくい性質(熱容量が大きい)があるため、夏季は陸地よりも海面水温が低いことが多く、海から陸地へ涼しい風(海風)が吹き込みます。
- 勝浦市は太平洋に面しており、この海風の影響を強く受けるため、内陸部のような極端な高温になりにくいです。
- リアス式海岸と地形:
- 勝浦の海岸線はリアス式海岸となっており、複雑な地形が海風の影響を受けやすい構造になっています。
- また、平地が少ないため、アスファルトやコンクリートからの熱の蓄積(ヒートアイランド現象)が起こりにくいことも、気温上昇を抑える要因となっています。
- 海霧の発生:
- 夏には、太平洋からの冷たい海流と陸地の暖かい空気が接触することで海霧が発生することがあります。この海霧が日差しを遮り、気温の上昇を抑える「自然のクーラー」のような役割を果たすこともあります。
これらの要因が複合的に作用することで、勝浦市は「猛暑日がない街」として知られるほど、夏でも比較的涼しい気候が保たれているそうです。
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