カメムシ対策についてですね。
カメムシは家屋への侵入と洗濯物への付着が主な問題となります。
予防と駆除に分けて、家庭でできる効果的な対策をご紹介します。
1. 侵入を防ぐ(予防対策)
カメムシはわずか2mmほどの隙間からでも侵入してきます。
越冬場所を探し始める**秋(9月頃)**からは特に、徹底した対策が必要です。
📌 侵入経路を塞ぐ
窓・網戸・玄関の隙間を塞ぐ:
- 網戸の破れや、窓枠・玄関ドアの隙間に隙間テープや**モヘアシール(毛)**を貼って、侵入経路を物理的に塞ぎます。
- 網戸の目が粗い場合は、目の細かいものに交換するのも有効です。
換気口・通気口:
- 換気口や通気口には防虫ネットや防虫フィルターを取り付けましょう。
エアコンのドレンホース:
- ホースの先端に防虫キャップを取り付けるか、ホース周りの隙間をテープなどで塞ぎます。
🌿 環境を整える
家の周りの除草と清掃:
- カメムシは雑草や落ち葉を隠れ家や越冬場所にするため、庭や家の周囲の雑草をこまめに除去し、落ち葉を清掃しましょう。
光の管理:
- カメムシは光に集まる習性があります。特に強い紫外線を出す蛍光灯や水銀灯に集まりやすいです。
- 屋外の照明はLEDライトに変更を検討しましょう。
- 夜間は不必要な照明を消したり、遮光性カーテンを閉めて光が外に漏れるのを防いだりしましょう。
👕 洗濯物対策
香り対策:
- カメムシはフローラルやフルーツなどの甘い香りを好む傾向があります。
- カメムシが多く発生する時期は、無香料の洗剤・柔軟剤に切り替えるか、使用量を減らしましょう。
- 部屋干しも効果的な対策の一つです。
忌避剤の活用:
- 物干し竿に吊るすタイプのカメムシ忌避剤や、ハッカ油スプレーを洗濯物付近や網戸に吹きかけるのもおすすめです。
取り込み時の確認:
- 洗濯物を取り込む前に、カメムシが付着していないかよくチェックし、軽く叩いてから取り込むのを習慣にしましょう。
2. 忌避剤・殺虫剤の活用
💨 忌避スプレー・殺虫スプレー
用途:
- 窓枠、網戸、玄関、外壁など、カメムシが侵入しそうな場所にスプレーして予防します。
- 侵入防止効果は、製品によって1〜2週間や数ヶ月持続するものがあります。越冬場所を探す秋口から、効果が切れる前に定期的に散布すると良いでしょう。
特徴:
- カメムシ専用スプレー:速効性に優れ、臭いを出させずに駆除できる成分が配合されているものが多いです。駆除と予防を兼ねる製品もあります。
- 広範囲用スプレー:外壁や軒下など広範囲に噴霧できるタイプもあります。
🌿 ハッカ油(ミント)
- カメムシはミントやハッカの香りを苦手とします。
ハッカ油スプレーの作り方(例):
- ハッカ油(20滴程度)
- 無水エタノール(少量、ハッカ油を溶かすため)
- 水(90ml程度)
- これらを混ぜてスプレーボトルに入れ、網戸や窓の周囲に吹き付けます。
- ミントなどのハーブを窓際やベランダで栽培するのも、忌避効果が期待できます。
3. 室内に入ったカメムシの駆除方法
カメムシを直接手で触ったり潰したりすると、悪臭を放つ分泌液を出してしまうため、次の方法で対処しましょう。
🧊 殺虫スプレー・凍結スプレー
- カメムシ専用殺虫スプレー: 悪臭を出す前に素早く仕留めることができる速効性の高い製品がおすすめです。
- 凍結スプレー: 殺虫成分を含まず、カメムシの動きを瞬時に止めるため、臭いを出す前に捕獲・処分しやすいです。
✂️ 捕獲器の活用(自作も可)
- ペットボトル捕獲器:
- ペットボトルを上下半分にカットします。
- 下半分に少量の台所用洗剤を混ぜた水を入れます(洗剤はカメムシを溺れやすくする)。
- 上半分を飲み口を下にして差し込み、接合部をテープで固定します。
- 壁などにいるカメムシを厚紙などで優しくすくい取り、捕獲器の中に落とします。
- 紙やカップで捕獲:
- 壁や天井にいるカメムシの真下に、空のプラカップや牛乳パックなどを静かに置き、カメムシを落とし入れて捕獲します。捕獲後は、そのまま容器ごと屋外に放しましょう。
🚨 臭いがついてしまった場合
- カメムシのニオイは油性の成分が主なので、油汚れに強い食器用洗剤や洗濯洗剤を使って洗いましょう。
- 重曹を洗濯物に振りかけるか、洗濯機に入れて洗うことで臭いを中和する効果も期待できます。
- 臭いがついた衣類は、風通しの良い場所で外干しして換気することも有効です。

カメムシ対策としてハッカ油(ミント)スプレーを使用する場合、効果を持続させるためにはこまめな散布が必要です。
主な目安は以下の通りです。
1. 効果の持続時間と散布の頻度
カメムシが嫌がるハッカ油の香りは天然成分のため、市販の薬剤よりも効果の持続時間が短いです。
持続時間:
- 約1〜2時間程度で香りが薄れてしまい、忌避効果が低下するとされています。
散布頻度:
- カメムシを寄せ付けたくない時間帯は、1〜2時間ごとにこまめにスプレーし直すのが理想的です。
- 特に、カメムシの活動が活発な時間帯や、洗濯物を取り込む前などは、念入りにスプレーすると良いでしょう。
- 雨の日はさらに効果が薄れやすいため、より頻繁な散布が必要になります。
2. スプレー液の作り直し(使用期限)
手作りのハッカ油スプレーは、時間経過とともに香りが変化し、虫よけ効果が低くなっていきます。
使用期限:
- 作ってから約1週間〜10日(水道水を使用する場合は5〜6日程度)を目安に使い切るようにしましょう。
- 残ったスプレーは、効果が薄いため、肌に直接つけるのではなく、生ゴミやトイレの消臭に使うなどして処分することをおすすめします。
まとめ
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 効果の持続時間 | 約1〜2時間 | 香りが薄れたら効果も低下します。 |
| 散布の頻度 | 1〜2時間ごと | こまめにスプレーし直すのが理想的です。特に雨の日は注意が必要です。 |
| スプレー液の使用期限 | 約1週間〜10日 | 香りや効果が低下するため、この期間で使い切りましょう。 |
ハッカ油スプレーは即効性がありますが、持続性はありません。
長期間の侵入予防をしたい場合は、持続効果が1ヶ月〜数ヶ月ある市販の忌避スプレーや、窓・網戸の隙間を物理的に塞ぐ対策を組み合わせるのが最も効果的です。

カメムシ対策用の市販スプレーには、主に**駆除と侵入予防(忌避)**の2つの目的があります。
特に忌避効果の持続時間が長いものが予防に役立ち、おすすめです。
ニーズに合わせたおすすめの選び方と、代表的な製品の特徴をご紹介します。
📌 カメムシ対策用の市販スプレー選び方のポイント
| 目的 | 特徴 | おすすめの製品タイプ |
|---|---|---|
| 侵入予防を徹底したい | 忌避効果の持続期間を重視します。(例:数ヶ月、1ヶ月など)窓枠、網戸、外壁などに噴霧しておきます。 | 持続性の高い忌避スプレーや、待ち伏せ効果があるスプレー。 |
| 臭いを出さずに駆除したい | 速効性を重視します。悪臭成分を出す前にカメムシを無力化できるものが望ましいです。 | カメムシ専用の殺虫スプレーや、凍結スプレー。 |
| 子供やペットがいる | 天然由来成分を使用した製品や、殺虫成分を含まない凍結スプレーを選びます。 | 天然成分の忌避スプレー、凍結スプレー。 |
🌟 おすすめの市販忌避スプレー・製品例
以下は、予防(忌避)効果の持続性や、機能面で人気のある製品の例です。
1. 長期間の予防効果を重視する製品(忌避剤・殺虫剤併用)
これらの製品は、殺虫成分を含みつつ、散布面に残って忌避効果を発揮することで、長期間カメムシの侵入を防ぎます。
| 製品カテゴリ | 製品名(例) | 忌避効果の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 長期間持続タイプ | カメムシアタッカーEX(住友化学園芸) | 最長4ヶ月 | 外壁や網戸に噴霧することで長期間効果が持続します。越冬対策に特に有効です。 |
| 玄関灯・外壁用 | 虫こないアース 玄関灯・外壁に(アース製薬) | 約4ヶ月 | 玄関灯や外壁など、光に集まる虫が多い場所にスプレーすることで、カメムシを含む多くの虫の侵入を防ぎます。 |
| 多用途タイプ | 虫コロリアース エアゾール(アース製薬) | 約1ヶ月 | カメムシを含む約150種の害虫に対応。散布面に残り、通りかかった虫を駆除する「待ち伏せ効果」があります。 |
| 網戸・窓ガラス用 | 虫コナーズ アミ戸・窓ガラス用スプレー(KINCHO) | 約2ヶ月 | 網戸や窓ガラスへの使用に適しており、雨にも強い撥水成分が配合されているものもあります。 |
2. 駆除と予防を兼ねる製品(即効性+短期予防)
これらの製品は、カメムシに直接噴射すればすぐに駆除でき、侵入経路に散布すれば数週間〜1ヶ月程度の予防効果も期待できます。
| 製品カテゴリ | 製品名(例) | 予防効果の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| カメムシ専用 | ムシクリン カメムシ用エアゾール(イカリ消毒) | 1〜2週間 | 悪臭を出す前に素早く殺虫する成分を配合。窓枠や外壁に噴霧することで侵入予防にも使えます。 |
| カメムシ専用 | カメムシキンチョール(KINCHO) | 1〜2週間 | 「ハーモナイズド香料」配合で、カメムシの悪臭と調和して嫌なニオイを感じにくくする効果も謳われています。 |
3. 殺虫成分を使わない製品(天然成分・物理的対策)
| 製品カテゴリ | 製品名(例) | 予防効果の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 天然成分忌避剤 | カメムシクリン(UYEKIなど) | 約1ヶ月 | 天然由来成分(ハッカなど)が主成分で、殺虫成分不使用。窓枠や網戸にスプレーして忌避します。 |
| 非殺虫駆除 | 凍殺ジェット(フマキラーなど) | (なし) | 殺虫成分不使用で-85℃の冷気で凍らせて駆除します。室内のカメムシを臭いを出させずに退治したいときに最適です。 |
| 置き型/吊り下げ | カメムシいやよ~(家庭化学) | 約2ヶ月 | 小袋を洗濯物やベランダの近くに吊り下げるだけでカメムシを忌避します。スプレー散布の手間が省けます。 |
ご購入の際は、使用場所(屋内・屋外)、求める効果の持続期間、成分などを確認し、製品のパッケージに記載された注意事項をよく読んでから使用してください。

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