余分なナトリウムを体外に排出カリウムの必要性

塩分、ナトリウムと聞くと血圧に不安がある方などは、特に気になるワードではないでしょうか。

その一方で、カリウムはナトリウムを体外に排出してくれる救世主と感じているのでは？

そうナトリウムとカリウムは、細胞内液と外液の浸透圧を均等に保つ役割があります。

ナトリウムが過剰になると浸透圧が上がり血圧が上昇しますが、このときにカリウムが充分にあると、余分なナトリウムを排出する働きをしてくれます。

余分なナトリウムを体外に排出カリウムの働き

カリウムの主な働きは以下の通りです。

細胞内の水分にはカリウムが細胞外の水分にはナトリウムが含まれ、それぞれがポンプのように働き、常に適正な濃度を保つよう水分バランスを調整しています。

また、細胞の浸透圧を調整しています。

カリウムは、ナトリウムの尿中への排泄をしやすくし、ナトリウムの摂りすぎによる高血圧の予防に役立ちます。

ナトリウムと相互に作用して、筋肉の動きを正常に保つ働きがあります。

カリウムの摂取目標量は、男性（15歳以上）は3000mg/日以上、女性（15歳以上）は2600mg/日以上です。

カリウムはさまざまな食材に含まれているので、普通の食事で欠乏することはあまりありません。

ただ、血圧のリスクを減らすには、カリウム摂取量が通常より多めの１日3500㎎が推奨されています。

血圧が気になる方は、意識的に摂取するようにしましょう。

ただし、カリウムを多く摂取する上で注意点もあります。.

糖尿病性腎症の場合は、カリウムの排泄に支障をきたすことがあるため、カリウムの摂取量に制限がかかる場合があります。

摂取量は主治医と相談の上、適量を摂取するようにして下さい。

カリウムを多く含む食材には、葉野菜や果物に多く含まれています。

※特に記載のないものは、食品100ｇあたりの含有量を表示しています。

また、野菜(とうもろこし・トマト)、果物(アボカド・すいか・キウイ)、肉類(鶏ささみ・豚ひれ肉・牛もも肉)、魚介類（イカ・子持カレイ・うなぎ）にも含まれています。

ナトリウムとカリウムは一緒に働いていて、＜ナトリウム：カリウム＝1：2＞の比率でとることで、体内の水分濃度を正常に保つ役割をしています。

このバランスが崩れると、ナトリウムがうまく排出できなくなります。

病気を予防するためにもカリウムを含む食品をとり、酢やゆず、レモンの絞り汁、胡椒などを上手に使って普段の食事から減塩を心がけてみませんか。

外食中心の食生活や濃い味付けを好む方は、サイドメニューにサラダを、味噌汁に葉物野菜や芋類を、おやつにバナナやキウイなどをとり入れ、カリウムとナトリウムの摂取バランスに気を付けてみてはいかがでしょうか。