砂糖
料理やお菓子作りで必需品となる砂糖。
そんな身近な砂糖はなぜあんなにべたつくのかご存じでしょうか。
砂糖を多く含む代表的なアメなどは舐めかけのまま置くとベタベタしますよね。
日常の中では小さなことですが、意外と知らない砂糖がべたつく理由を解明していきます。
砂糖に付いて知る
日頃私達が口にする多くの食品には砂糖が使われており、特にお菓子にはたくさんの砂糖が含まれています。
砂糖がなければ甘く美味しいお菓子を作ることができませんし、美味しい料理を作る上でも砂糖は非常に重要な調味料となります。
そんなたくさんの人に甘みという意味で幸せを与えてくれる砂糖ですが、砂糖が多く使われている食品は手や指についた際、ベタつく感覚がいつまでも取れず、水で洗い流さなければいつまで経っても不快感が続く少々厄介な調味料でもあります。
また、甘い飲み物も同様で飲みかけの砂糖入りドリンクを放置すると飲み口が少しベタベタすることもあります。
食べると美味しい砂糖ですが、手や床などにうっかりこぼしてしまったら掃除も大変なほどです。
砂糖の原料
砂糖がべたつく理由を知る前に、まずは砂糖が何で出来ているのかから知っておきましょう。
砂糖はスーパーなどで非常にたくさんの種類を確認できますが、実は原料となっているのは「サトウキビ」と「てん菜」の2種類のみです。
茶色の砂糖や粒が大きい砂糖など、見た目も味わいも少し異なる種類が豊富ですが、元になるのはこの2つの原料のみです。
ちなみにてん菜とはホウレンソウの仲間で見た目は大根のような姿をしています。
収穫したサトウキビやてん菜などは不純物を取り除き、煮詰める過程を繰り返して様々な姿の砂糖になっていきます。
砂糖がべたつく理由
砂糖の元となるのはたった2種類しかなく、そこから様々な色と形の砂糖が枝分かれになって作られていきます。
砂糖の中でも手や床に付いてべたつくものとそうでないものがあり、特にべたつくのは上白糖などの砂糖です。
上白糖は吸湿性を持つため何もしなくても空気中に存在する水分を吸う特徴を持っています。
もともと砂糖の性質は、水分を持って離さないことと熱に強く反応することなので、手で砂糖を触った際に熱によって砂糖の溶ける量が非常に多くなります。
仕組みとしては、人の手などで砂糖を触り溶ける量が増えて水分を取り込む、そこから砂糖は鎖状になり、粘りを発生させるといった順を追っていきます。
ちなみに熱によって溶け出した砂糖の鎖状は、熱を加えれば加えるほどどんどん加速していく性質を持っており、熱を与え続けると粘り気が美味しい水飴のような状態にまで変化します。
このことから、砂糖は水分や熱といった条件があれば粘りの強いベタベタとした状態になるのです。
砂糖の性質・用途
ベタベタした状態の砂糖は料理作りの意欲を削がれてしまうときもありますが、そんなべたつく性質を持つ砂糖だからこそできること、使える理由があります。
非常にたくさんの作用がある砂糖にもう一度スポットを当ててみるのも良いのではないでしょうか。
保水作用・吸湿性
上記でも触れた通り、砂糖には吸湿性と保水作用が備わっています。
水分をしっかりと抱きかかえて離さない、ということは、パンなどのパサパサになりやすい食品に使えばふっくら感を長持ちさせることができるということでもあります。
特にパウンドケーキなどふわふわのまま食べたい食品に役立つ調味料です。
腐らせない作用
砂糖の驚くべき作用の一つは防腐作用があることです。
砂糖がその姿を成り立たせるために必要なのは水分だとお伝えしましたが、食品を腐らせるためには微生物のためにこれまた水分が必要になります。
しかし、水分を感知した砂糖はそんな微生物が繁殖するために必要な水分でさえも根こそぎ持って行ってしまうため、水分を失った微生物は繁殖することなく、砂糖はそのままの状態を維持できるのです。
タンパク質が固まるのを防ぐ
砂糖にはタンパク質と水分をくっ付ける作用もしてくれるため、肉料理や卵料理をより美味しくしてくれる作用もあります。
肉は砂糖の入った漬けダレなどに入れれば柔らかい仕上がりになり、卵も砂糖を入れることによってふわふわで口当たり滑らかな一品に仕上げることができます。
また、砂糖が持つ作用には他にも果実を煮詰めて作るジャムなどのゼリー化や、お米や餅のでんぷん老化防止などもあります。
正しい砂糖の保管方法
手や指についた砂糖も落とすのは中々厄介ですが、べたつく前に砂糖を上手に保管しておくことも大切です。
いざ料理やお菓子作りに使おうとした際に、固まってしまってほぐすのに時間がかかった…なんてことがないように正しい保管方法を知っておきましょう。
火のそばに置かない
これは当然ですが、砂糖は熱や湿気で形が変化する物質のため、火のそばに置いておくと調理している最中の湿気や熱でべたつく原因となってしまいます。
砂糖は専用のカラカラに乾いた容器に入れて直射日光の当たらない冷暗所に保管しましょう。
冷蔵庫もアウト
熱や湿気に弱い砂糖なら、冷蔵庫で保管…と考えたくなりそうですが、実はこれもNG。
上白糖などのべたつきやすい砂糖は尚更結晶同士が結びやすくなってしまい、結果固まってしまう可能性大です。
袋のまま使わない
砂糖を購入した際は専用の容器に移し変えるのが面倒で袋のまま使う…とついついやってしまいますが、砂糖の袋は耐久性がありながらも、通気性が若干あるため、長期的に袋のまま使用していると空気が通り固まってしまう恐れがあります。
面倒ですが購入した砂糖は袋から出し、清潔な容器に移し変えましょう。
べたつく砂糖も大切な調味料
ゴシゴシ洗わないと中々取れないべたついてしまった砂糖でも、料理には欠かせない大切な調味料です。
手軽に甘さを与えることができる砂糖は甘いもの好きの方にはキッチンの必需品になっていることでしょう。
砂糖の性質を知っておけばべたつき始めても対処できるので、上手に砂糖を保管して使ってみてくださいね。
粗糖(そとう)と甜菜糖(てんさいとう)
料理やお菓子作りに使用する体にいい砂糖と言えば粗糖や甜菜糖などですが、栄養や使い方などに何か違いはあるのでしょうか。
また、三温糖やザラメといった酷似する砂糖の種類もあるため、それらの砂糖や赤ちゃんにも使えるのかどうかご紹介していきます。
食と深く関係する様々な砂糖
私達が日頃から食べているお菓子や料理にはどれも砂糖が含まれていますよね。近年では健康ブームや自分の体の見直しとして、毎日使う砂糖の質にこだわりを持ち始めてきたという方も多いのではないでしょうか。
グラニュー糖や上白糖などは何となく体に良くない砂糖の種類だと言われ、粗糖や甜菜糖、黒砂糖、きび砂糖などの自然さが感じられる砂糖は体にいいと積極的に取り入れられている傾向にあります。
その中でも体にいいと広く言われている粗糖や甜菜糖は、何となくイメージでは良い砂糖と考えられていますが、具体的に何が良いのかいまいち分からないという場合もあるでしょう。
まずは砂糖について知っていこう
粗糖や甜菜糖に限らず、数ある砂糖について知る上で必要となるのは原料です。
砂糖は何で作られているのかと言うと、「サトウキビ」と「てん菜」によって製造が行われています。
サトウキビと言えば歌にもなっている沖縄などの暑い地域で栽培される植物ですよね。
一方でてん菜は北海道などの寒い地域で栽培されています。
このサトウキビとてん菜はどちらも「ショ糖」という私達の舌で甘みを感じ取る成分が含まれており、収穫してから速やかに加工しなければすぐにショ糖が減少してしまいます。
そのため、砂糖はサトウキビとてん菜の2種類によって様々な砂糖が登場しています。
粗糖と甜菜糖の違い
上記で砂糖の原料になるものはサトウキビとてん菜だとお伝えしましたが、粗糖はこの砂糖のスタートを切る上で切っても切れない重要な位置にいる砂糖になります。
まず粗糖とは、全ての砂糖のベースとなる親のような存在のもので、サトウキビでは搾り汁を煮詰めて出たショ糖を結晶化してから固形化させて粗糖が出来ます。
一方でてん菜は、薄く切ってお湯に浸し、溶けだしたショ糖を結晶化させて粗糖が出来ます。
また、甜菜糖は原料がてん菜なのですが、遠心分離機によって上記のような製造過程を辿り、結晶化したものと糖蜜というものに分けていきます。
結晶化したものは上白糖やグラニュー糖などに使われ、糖蜜は乾燥させると甜菜糖になります。
したがって、粗糖と甜菜糖の違いは粗糖が全ての砂糖のベースとなる一方で、甜菜糖は上白糖やグラニュー糖などに使われる結晶と一緒に出る糖蜜を乾燥して固めたものということになります。
根本的に立ち位置が異なるため、似ているようで実は大きく違いのある砂糖ということは覚えておいて損はないでしょう。
粗糖や甜菜糖の栄養について
粗糖や甜菜糖がどのようにして製造されているかが分かりましたが、これらの体にいいと言われる砂糖を選ぶ上で最も重視したいポイントはやはり栄養面です。
これからは砂糖にも栄養価の高さを欲する方も多いため、粗糖や甜菜糖の栄養もしっかりチェックしていきましょう!
粗糖の栄養
茶色い姿で精製加工される前の甘味料である粗糖の栄養は、サトウキビに近い栄養を持っており、鉄分やカリウム、カルシウム、ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群などもしっかりと含まれています。
鉄分やカルシウムなどのミネラル類は、体の不調を軽減してくれる重要な栄養成分であり、ビタミンB群は美肌作りに欠かせない美の追求を助けてくれる女性に嬉しい栄養成分です。
また、脂肪燃焼の助けもしてくれるので日頃から十分な量を摂取したい栄養でもあります。
粗糖は精製されていない甘味料のため、より自然に近い栄養を体に取り込むことができます。
甜菜糖の栄養
蜜を含んだままの状態で高温によって乾燥させた甜菜糖は粗糖と同様にミネラルが含まれる砂糖でもあり、カリウムやカルシウム、リンなども含まれています。
体にいいでお馴染み三温糖やザラメも見てみよう
体にいいと言われている砂糖は近年非常に出回っていますが、食事作りで頻繁に使用するザラメや三温糖などの砂糖についても気になるという方も多いのではないでしょうか。料理の種類によって砂糖を使い分けている家庭も多いため、ザラメや三温糖についても触れていきます。
三温糖とは
体にいい砂糖=茶色というように色の付いた砂糖代表とも言える三温糖も本当に体にいいかが知りたいところです。
しかし、三温糖は茶色の姿をしていてもあの色は自然に出た色ではなく、白砂糖を製造する際に残った糖液を煮詰めて作り、そのときに加熱することによって付いた色なのです。
精製される前の砂糖かと思われがちですが、実は精製に精製を重ねた砂糖ということになります。
ザラメとは
おせんべいの表面に付いていたり、煮物料理に使ったりと多岐に渡る使用例を持つザラメも三温糖と同じく糖液から加熱して作られた砂糖です。
ただし、ザラメという呼び方は一つの砂糖を指したものではなく、いくつかの種類がある砂糖を総称した呼び方になります。
ザラメ糖というカテゴリーに含まれる砂糖には、「グラニュー糖」、「白ざら糖」、「中ざら糖」の3種類があり、一般的にザラメと言えば中ざら糖のことを指します。
ザラメも三温糖も加熱などによって色が付けられているため、栄養については白砂糖と大差がないということになります。
砂糖によって使い分ける上手な使い方
粗糖や甜菜糖、三温糖やザラメなど幅広い種類の砂糖はどのような使い方をしたら良いか曖昧な方も多いでしょう。
まず料理を作る上で定番となる煮物などの和食には、粗糖やザラメ、三温糖などが深いコクとまろやかな風味を引き出してくれます。
粗糖には煮崩れ防止作用もあるので崩れやすい煮物料理を作る際には最適です。
また、甜菜糖は綺麗な見た目に仕上げたいお菓子や、薄い色合いの料理などには適さないので色を綺麗に映えさせたいという場合はグラニュー糖や上白糖が適しています。
赤ちゃんにあげても大丈夫か
粗糖や甜菜糖は大人にとって栄養豊富でミネラル類などを摂れる有難い砂糖なのですが、赤ちゃんにとっては話が別です。
いくら天然由来の砂糖と言っても、赤ちゃんは甘いもの好きのため、与えれば与えた分だけ口にしてしまいます。
また、赤ちゃんにあげる離乳食にも砂糖の使用は好ましくありません。
それは上白糖だけに限った話ではなく、粗糖や甜菜糖も同様です。
甘みのある食事を与える場合はバナナやカボチャなどの素材が持つ自然の甘さから始めていきましょう。
健康的な食生活を
可愛いフォルムをしたお菓子もホカホカの美味しそうな料理にも広く使われる砂糖は、心を豊かにする大切な調味料です。
お菓子や料理の味わいを高める手助けをするのもこの甘みなので、今より砂糖の質をアップさせたいという方は自分に合った砂糖を選んで素敵な食生活を送ってみてはいかがでしょうか。
メープルシロップ
ホットケーキやパンケーキにかけて食べると美味しいメープルシロップ。
独特な風味と甘さが食欲をそそります。
海外のお土産に頂くことも多いメープルシロップですが、開封しないまま保存庫にいつまでもそのままにしておいたり、開封しても余ってしまい、何年も冷蔵庫や棚の隅に放置してしまうこともあります。
そこで今回は「一体メープルシロップの賞味期限ってどれくらいなの?」という声を聞きつけて、メープルシロップの賞味期限、そして開封後、どのくらい保存できるのかを調べました。
メープルシロップとは
メープルシロップはムクロジ科カエデ属の落葉樹のサトウカエデなどの樹液を濃縮した甘味料です。
独特な甘みと風味があり、ホットケーキやワッフル、パンケーキなどにかけて食べたり、お菓子作りの原料に使われます。
メープルシロップはサトウカエデの樹液を濃縮したものが最もよく知られており、高品質だといわれますが、中にはクロカエデ、アメリカカエデ、ギンカエデなどの種類から生産されたメープルシロップもあります。
純粋なメープルシロップは樹の種類の分布によって、カナダ南東部からアメリカ北東部のものが多いです。
世界で流通する主なメープルシロップの71%がカナダのケベック州のものです。
そのほかカナダのオンタリオ州や、アメリカのニューイングランド地方のメープルシロップもよく知られています。
日本のカエデ類からもわずかながら生産されますが、サトウカエデから作られたメープルシロップに比べると、糖分が少なく値段も高くなってしまうので流通は難しいところです。
しかし現在山形県と埼玉県、長野県のごく一部の地域で日本でも小規模に生産はされています。
賞味期限と保存方法
未開封のメープルシロップは常温で保存することができます。
未開封のものは表示されている賞味期限内に使い切るようにしてください。
賞味期限が過ぎたからと言って食べられなくなるわけではありませんが、保存状態が悪いと、開封したときに風味や味が変わっていることがあります。
そのような場合は、記載の賞味期限内でも処分するようにしてください。
開封後の賞味期限と保存方法
開封後のメープルシロップはしっかりと蓋を閉めて、冷蔵庫に保存し、1カ月くらいで使い切ってしまいましょう。
開封したメープルシロップは、水分が蒸発して結晶化したり、カビが繁殖してしまうことがあるので常温ではなく、冷蔵庫で保管しできるだけ早めに召し上がるようにしてください。
冷凍庫で保存しても凍らない
メープルシロップは水分量が少ない上に糖度が高いので凝固点が低いため、家庭用の冷蔵庫の冷凍室では凍りません。ですから冷凍させて保存することはできませんが、1カ月以上保存したい場合は、冷凍庫に入れて保存するのもおすすめです。
ただ冷凍庫で保存する場合、凍りはしませんが、堅くなるので、ガラス製の瓶に小分けにし、きっちりと蓋を閉めて保存するようにしてください。
使うときは室温で柔らかくして使います。
上手に使い切るコツ
メープルシロップは好きだけどたまにしか使用しない、家族が少ない、一人暮らしであるなど、購入しても全部使い切ることができず、結局処分してしまうことがあります。
日常的に使う甘味料ではないので上手に保存することも大切ですが、購入して味や風味の劣化を抑え美味しく使い切るには、できるだけ小さな容量のサイズのものを選んで購入するようにするのも、美味しく使い切るコツです。
たとえば海外のお土産などに頂く缶入りのメープルシロップは容量の多いものがありますが、開封したら真空パックできる容器などに小分けにして冷蔵庫に保存しておくと、幾分長く保存でき使い切ることできます。
カナダの食品表示でいう賞味期間と賞味期限の違い
メープルシロップももちろん、いろいろな食品の商品は賞味期間もしくは賞味期限が記載されています。
どちらも製造者が消費者に「その食品を安心して食べても大丈夫な日にち」を情報提供している表示です。日本の食品表示の決まりで賞味期限というと、開封していない状態で、適切な保存状態で保管されている食品のもので、製造者が「美味しく食べられる」と保証した期限を食品に表示したものです。
しかしメープルシロップの大半がカナダのケベック州から輸入されている商品。
そこでカナダのメープルシロップを購入する機会も多いかと、カナダのメープルシロップの食品表示制度を調べました。
カナダの食品表示
カナダにおける食品表記は、保健省であるHC(Health Canada)及び食品検査庁のCFIA(Canadian Food Inspection Agency)等が食品安全を所管し、消費者に情報を提供する食品表示を管轄しています。
カナダでは食品の賞味期限の表示を賞味期間、そして賞味期限と細かく表示規定しています。
賞味期間とは販売するために商品が包装された日から開始し、きちんとした保存状態で風味や味にそれほどの劣化はみられず、通常の状態であり美味しくかつ栄養価値も衰えず、製造者が誇る品質を備えている状態である期間を表示したものです。
そして賞味期間が90日以下の食品については賞味期限を明記しなければならないと規定されています。この賞味期限は未開封の状態の賞味期間を前提としています。
また常温以外で保存するときは、適切な保存の仕方も表記しなければならない決まりです。
開封してなければ期間や期限が過ぎても食べられないわけではない
日本食品表示の仕方にしても、カナダの表示の仕方にしても、期限や期間が過ぎたからと言ってすぐに食べられなくなるわけではありません。
しかし開封前のものでも、保管状態が悪い場合などは品質が低下して風味や味が変わってしまうことがあります。
賞味期限や賞味期間が過ぎているものを開封したときは、一度味見して味を確かめてから使用するようにしてください。
開封後は冷蔵庫で保存しよう
メープルシロップは、開封前は常温で保存できますが、開封後はカビなどが生えてしまうことがあるので、冷蔵庫で保存してなるだけ早く使い切ってしまいましょう。
メープルシロップは水分が少ないのに糖度が高いため、家庭用の冷蔵庫の冷凍室に入れても凍りません。開封後1カ月以上保存したい場合は冷凍庫で保存するのがおすすめです。
ただ堅くなってしまうので、冷凍庫で保存する場合は小分けにして、ガラス製の瓶に入れて保存するようにしましょう。
美味しく使い切るコツは、使用する量を考えて、使用する量にあったタイプのものを購入しないようにすると、美味しく使い来ることができます。
無駄なく美味しく召し上がってください。
はちみつ
ローハニーや非加熱はちみつ、生はちみつなど様々な呼ばれ方をしているこれらのはちみつは、体のことを考える人に多く活用されています。
従来のはちみつよりも優れた生はちみつは嬉しい効果が沢山ですが、一部では危険性も囁かれています。
今回は生はちみつの食べ方や保存、見分け方など多くの情報をお伝えしていきます。
より質の良いはちみつ…生はちみつとは
料理やお菓子作りで必ず必要になる甘み。
大体の人が白砂糖などで作っていますが、白砂糖の代わりにはちみつで代用しているという人もいるでしょう。
様々なものに使えるはちみつは家庭で常備していることも多いですが、はちみつははちみつでも生はちみつという種類のものがあります。
生はちみつは従来のはちみつよりも質が良く、パワーがある種類です。
そんな生はちみつは読んで字の如く、加熱処理されていないタイプのはちみつです。
本来はちみつは遠心分離機で巣を丸ごと収穫します。この方法で収穫されたはちみつは中にハチやハチの子が混ざってしまうため、殺菌するために加熱処理を行う必要があります。
しかし、一方で生はちみつは遠心分離機を使用せずに丁寧に手作業で収穫が行われます。
ここから更にハチやハチの子などの異物を取り出す作業が待っているので、全て手作業で出来上がっていく生はちみつは栄養たっぷりに仕上がるのです。
酵素は48℃で壊れる
はちみつには栄養がたくさん含まれているイメージですが、はちみつは基本的に加熱処理が必要です。
そのため、加熱温度が48℃を超えてしまうとはちみつに含まれる酵素などの栄養が壊れてしまうのですが、生はちみつはそれよりも低い温度で熱処理をしているか熱を通していないため、通常のはちみつよりも栄養を残したまま摂取できるのです。
そのため、非加熱はちみつやローハニーと呼ばれる生はちみつが今体のことを考える人たちに大人気なのです。
生はちみつの特徴と見分け方
生はちみつが持つ特徴は、結晶化したり色や味がボトルによって違うということ、そして糖度もボトルによって違いがあり、栄養価の分析ができないということが挙げられます。
それだけ生はちみつはデリケートで繊細な絶妙なラインを保っているはちみつなのです。
また、生はちみつと一般的なはちみつの見分け方はまず成分表示を確認してみましょう。
ここに他の糖類が含まれていないか確認することが大切です。
また、生はちみつを良く見てみると生はちみつ特有の花粉が含まれているかどうかもチェックが必要です。
生はちみつには花粉が含まれているため、透明感を感じられないものが多いです。
他にも生はちみつは製造段階で非常にコストがかかっているため、安価な値段で販売しているものには注意しましょう。
全て手作業で異物を除去しているのにも関わらず、求めやすい値段で目にする場合はまがいものの可能性があります。
生はちみつは通常のはちみつよりも値段が高いことがほとんどなので良く確認してからの購入をおすすめします。
生はちみつの効果
生はちみつは従来のはちみつのように70℃以上の熱が加えられていないため、栄養がたっぷりと含まれています。どちらも美味しいはちみつですが、せっかくなら栄養をしっかり摂れた方が嬉しいですよね。
それでは生はちみつの効果についてお伝えしていきます。
腸内環境を整えて体を快調に
生はちみつの効果でまず挙げられるのが腸内環境を整えることです。
生はちみつには「グルコン酸」という大腸まで届いてビフィズス菌を増やし、悪玉菌を抑える成分が含まれています。
グルコン酸は身近なもので言うと大豆や味噌などに含まれていますが、それよりも約30倍ものグルコン酸が含まれているのだから驚きです。
また、生はちみつにはグルコン酸の他にも乳酸菌やオリゴ糖などのお腹に優しい成分も含まれているので根本的に腸内を綺麗にしてくれるのです。
ここで腸内フローラが整うことで便秘やがん、アレルギーの予防や軽減などにも繋がっていく嬉しい効果があります。
免疫力の向上と疲労回復
生はちみつは低温で加熱が行われているため、栄養素がしっかりと生きている状態です。
そんな生はちみつを摂取すると生きたままの栄養たちが体の中を回り、酵素やビタミン、ミネラルが全体的に体を元気にします。
代謝をアップさせ、免疫力を高めてくれる生はちみつは病気知らずの体を作り出してくれるのです。もちろん体全体が元気になるので美肌効果も十分期待できますよ。
また、生はちみつの成分を占めるブドウ糖や果糖といったものは体内に入ると速やかに吸収され、胃や腸に負荷をかけることなくエネルギー源に変換されます。
疲れた体が続いている人は生はちみつで疲労回復を図ってみましょう。
質の良い睡眠
質の良い睡眠を獲得するためには「肝臓グリコーゲン」という成分が必要なのですが、生はちみつは通常のはちみつと比較してこの肝臓グリコーゲンの生成効率が22%も高いとされています。
肝臓グリコーゲンが増えることによって良質な睡眠を取ることができるので、最近中々寝られないという人におすすめです。
危険性と保存について
通常のはちみつは高温を用いて加工されている状態ですが、生はちみつは低温度か加熱、ろ過をしないものなので何となく危険性があるように感じますよね。
これから生はちみつを試してみたいけど怖いという人に生はちみつの危険性と保存についてご紹介します。
生はちみつの危険性
近年言われるようになりましたが、生はちみつで大切なことは1歳未満の子どもには絶対に与えないということです。
生はちみつ自体には直接害を及ぼす成分などは含まれておらず、むしろ外国では生はちみつを薬として使用することもある良い食品です。
副作用なども特に挙げられませんが、生はちみつはカロリー高めなので過剰摂取は止めましょう。
生はちみつの保存
生と付くぐらいですから生はちみつも特別な保存が必要と感じますが、
実はそんなことはありません。むしろ生はちみつは非常に長い期間長期保存が可能な食品です。
一説によると古代エジプトのピラミッドで発見された生はちみつが何の変質も見られなかったという話もあるほどです。
しかし、長期保存していくにあたって少しずつ風味や味の劣化はあります。
生はちみつを保存する場合は直射日光の当たらない場所で保管することと、ガラス容器を使って保存していくようにしましょう。
寒い時期は中の生はちみつが結晶化してしまいますが、ガラス容器に入れたままぬるま湯で温めてあげれば元に戻ります。
生はちみつの食べ方
生はちみつの食べ方は実に様々です。従来のはちみつと食べ方はさほど変わりません。
例えばトーストにバターと一緒に塗ってみたり、ヨーグルトやコーンフレークなどにかける、少し手をかけてレモンのはちみつ漬けやはちみつ大根を作ってみたり、生姜とサイダーの組み合わせでジンジャーエールにしてもさっぱりとして美味しいです。
また、牛乳に混ぜたり体に良い野菜やフルーツをたっぷりと混ぜたスムージーに入れたり、ココアなどに入れて甘さを引き立てる食べ方など非常に多岐に渡る食べ方が可能です。
生はちみつで
魅力的な生はちみつについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
一般的なはちみつだけでも美味しいですが、そんな美味しさにプラスしてたくさんの栄養素を摂取できるのが生はちみつの良いところです。
長期保存も可能なのでぜひ試してみてくださいね。
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