化学的根拠はないのに何故か信じてしまう 日本の迷信① | 人は食べた物で創られる

化学的根拠はないのに何故か信じてしまう 日本の迷信①

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日本には数多くの迷信があり、その多くは科学的根拠がないにもかかわらず、長い歴史の中で現在の日本文化の一部となり日常生活に溶け込んでいます。

それは、迷信や言い伝えが適当な作り話ではなく、いつもと違った現象から先を読むことを生活の中で作り上げていった先人の知恵であり、現代にも通じることが多いからだと思います。

そんな昔から言い伝えられている日本の迷信を調べてみました。

迷信を信じない人も、言い伝えが生まれた由来を知ることは、日本文化や歴史を垣間見ることができ、いかに迷信が人々の暮らしに寄り添っていたかを感じるきっかけになるでしょう。

そして、意外にも迷信はあなたの中に浸透し心に抱いていることを感じるかもしれませんよ。

根拠があろうがなかろうが

迷信って信じてしまうんだぜ

特に悪い迷信ほど信じてしまうのよね

化学的根拠はないのに何故か信じてしまう 日本の迷信

縁起が悪い迷信・言い伝え

迷信や言い伝えという言葉を聞くと真っ先に悪いイメージが浮かぶ方が多いと思います。

それは迷信が、社会生活上で実害を及ぼす特別な力を持っており、時には差別などが生じることもあるからです。

また、迷信の多くは、子どものしつけとして行儀や社会のルールを教えるための戒めが多く、子どもにとっては恐ろしく思えるものがあります。

それは大人になり意味が分かってからでも迷信に逆らう行動はためらってしまうものです。

ここでは、縁起が悪い迷信・言い伝えをあげてみました。

迷信1 夜に爪を切ると親の死に目に会えない

夜に爪を切るという意味合いの「夜爪」は、寿命を縮めることを意味する「世詰め」の語呂合わせから、早死にする、つまり親よりも早く死んでしまうことを現わす迷信です。

また、昔は照明設備が不充分で夜の暗がりで刃物を持ち爪を切ることは指を誤って切ってしまうなど大変危険なこととされていました。

私などは「親の死に目に会えないぞ」と言われていました。

それは、小さなケガが死に繋がることもあり、突然親の危篤の知らせがあっても駆けつけられないと言い伝えられたものでした。

迷信2 靴下を履いたまま寝るのは縁起が悪い

靴下を履いたまま寝るのは縁起が悪いという日本の迷信は、死者に白足袋を履かせることが由来しています。

冷え性の方には耳が痛いかもしれませんが昔からの言い伝えでは、靴下を履いて寝るのは死者だけであり、死装束を真似る行為は自らの死を近づけることと言われています。

そのためこの迷信も、親の死に目に会えないといった縁起が悪い意味合いで使われています。

また、冷えを改善するため靴下を履いて寝ることで、逆に血行が悪くなり身体へ負担をかけるということも言われています。

迷信3 霊柩車を見たら親指を隠す

最近は霊柩車も普通車のように変化して分かり辛くなっていますが昔は一目でわかるくらい無駄に豪華でした。

そして亡くなって間もない故人にはまだ霊が宿っていると日本では言い伝えられてきました。

そして、死者の魂は、親指の爪と皮膚の間から侵入し乗り移られると言われています。

霊柩車を見たら親指を隠すという自分や家族の死にまつわる迷信は、親指を手のひらの中に隠すことにより死者の魂が入ってくるのを防ぐことを意味しています。

また、もう一説では、日本の天正時代、葬儀で遺体を焼く炎の中に近親者が切断した指を投げ入れる風習があったことが由来ともされています。

迷信4 北枕はなぜ縁起が悪い

北枕は、古くから日本で縁起が悪いとされてきた迷信ですが、それは葬儀の際、死者の頭を北に向けて寝せることから、同じように北側に枕を置くことは死者を再現させることだと言われているからです。

そもそもこの北枕は、釈迦の入滅の際の姿に由来しており、この世での修行を終え旅立たれた最後の姿にあやかり成仏を祈るものとして縁起が良いものとされています。

しかし、日本では単純に死者がする向きということで縁起が悪いものと広まりましたと言われています。

迷信5 写真を撮ると魂を抜かれる

これは写真が最初に日本に入ってきたのは幕末時代で、当時はまったく理解不能な写真の仕組みが人々にとっては不気味であり怖いものでした。

また、日本には人に似せて作り出したものには魂が入りやすいという言い伝えがあり、あまりにもそっくりに映る写真が「魂を抜かれた姿」で、箱型の写真機が魂を吸い取るものと信じられていました。

また一説では、昔の写真機は撮るまでに時間がかかり撮り終わるまでに疲れ果ててしまったため、魂を抜かれたと思い込んだと言われています。

昔も今の新しいものは少なからず否されてきたんですね。

迷信6 しゃっくりが100回出ると死ぬ

私は初めて聞いた言い伝えなんですが昔は教育が普及しておらず数を数えられるのは武士家系などのごく一部だったため、ここでいう100という数字は、数え切れないくらいたくさんという意味を持っています。

また、昔は医療も発達しておらず死の原因も不透明なものが多い中、しゃっくりという現象は不可思議で理解のできない怖いものと受け取られていました。

そこで、しゃっくりは死ぬかもしれない病気のサインとなり、日本では縁起の悪い迷信として言い伝えられています。

迷信7 うなぎと梅干は食べ合わせが悪い

これは今でも聞く食べ合わせの迷信ですが、うなぎと梅干は食い合わせが悪く体に害があるといわれていました。これは医学的根拠は全くなく、逆に梅干はうなぎの消化を助ける働きをするため相性はいいと言われています。

この迷信が生まれた由来の一つに、消化を助ける梅干と一緒に食べることによって高価なうなぎの食べすぎを戒めるためと言われています。

また酸っぱい梅干と一緒に食べるとうなぎが腐っていても気づかない、さらに梅干がうなぎの脂っこさを消してしまい、うなぎの栄養分を奪ってしまうからと考えられていたからだそうです。

迷信8 箸から箸へと、食べ物を渡してはいけない

行儀作法で迷い箸ともいい躾の厳しいご家庭では今でも厳しく言われているんではないかと思います。日本では火葬後遺骨を骨壺に納めますが、その際遺族が集まり行う儀式を骨上げと呼び、箸を使って骨を骨壺の中に入れていきます。

骨上げでは、遺族が2人1組になりひとつの骨を、竹製と木製の長さの違う箸1本ずつを1組として拾い、順に渡して最後の人が骨壺に納めていきます。

そのため、箸から箸へと食べ物を渡すことは、火葬場の骨上げを連想させるため忌み嫌われてきました。そして、この迷信は食事のマナー違反として、今も親から子へ言い伝えられています。

迷信9 茶碗に盛ったご飯の上に箸を立ててはいけない

茶碗に盛ったご飯の上に箸を立ててはいけないという迷信は、葬儀で行われる所作が由来だとされています。

葬儀を行う際、生前の故人が使用したお茶碗に山盛りのごはんを盛り、故人の箸または割りばしを垂直に立てた「枕飯」と呼ばれるお供え物をするため、それを真似ることは縁起が悪いと言われ忌み嫌われてきました。

また現在でもご飯に箸を立てることは行儀の悪いものとされ、子どもの食事作法を戒めるものとして親から子へ言い伝えられています。

迷信10 宵越しの茶は飲むな

古くから緑茶に親しんできた日本では「宵越しの茶は飲むな」という迷信が言い伝えられてきました。身体にいいはずの緑茶が一晩たつと毒になってしまうと言われたのは次の理由からです。

第一にお茶は淹れる度に茶葉から殺菌作用があるカテキンが流れ出し、タンパク質を含む茶葉は腐敗が進みます。

またカテキンは時間の経過とともに酸化しタンニンという胃腸を刺激する成分に変化し身体に害をもたらします。

昔は冷蔵保存がなかったためお茶は腐りやすく食中毒の原因にもなったことから広く言い伝えられてきました。

最後に

日本には、まだまだたくさんの言い伝えや迷信があると思います。

全国的に広まっているものや各地方に根強く生き抜いているもの各ご家庭内だけのものなど様々です。そんな言い伝えや迷信をもっと共有出来たら面白いかもしれませんね。

私も申し越し調べていきたいと思います。

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