日本には数多くの迷信があり、その多くは科学的根拠がないにもかかわらず、長い歴史の中で現在の日本文化の一部となり日常生活に溶け込んでいます。
それは、迷信や言い伝えが適当な作り話ではなく、いつもと違った現象から先を読むことを生活の中で作り上げていった先人の知恵であり、現代にも通じることが多いからだと思います。
そんな昔から言い伝えられている日本の迷信を調べてみました。
迷信を信じない人も、言い伝えが生まれた由来を知ることは、日本文化や歴史を垣間見ることができ、いかに迷信が人々の暮らしに寄り添っていたかを感じるきっかけになるでしょう。
そして、意外にも迷信はあなたの中に浸透し心に抱いていることを感じるかもしれませんよ。
化学的根拠はないのに何故か信じてしまう 日本の迷信
わかめを食べると髪が生える
わかめを食べると髪が生えるという言い伝えは、根拠のない迷信であると言われています。
確かにわかめをはじめ海藻類は、ヨードだけではなく各種ビタミン、ミネラルを豊富に含み、髪の生成を助ける部分もありますが、海藻類だけをたくさん食べただけで髪が生えてくることはありません。
しかし、海藻類は日本人のツヤのある黒髪を生成させる効果があり、髪の毛の成長に深くかかわる物質も含まれていることから、海藻効果を期待して現代でも広く周知されています。
つむじを押すと下痢になる
「つむじを押すと下痢になる」など、つむじに関する言い伝えは多くありますが、どれも医学的根拠がなく迷信に過ぎないと言われています。
ですが、胃腸は心の影響を受けやすく、下痢になるという思い込みが暗示となり、実際にお腹を壊してしまうこともあるようです。
つむじ付近には「百会」と呼ばれるツボがあります。
百会は体中の気が集まる万能なツボで、このツボを押すと血行が良くなりお通じの効果も期待できることから、その効果がつむじの迷信を生んだのではという推測もあります。
スイカの種を食べるとおヘソから芽が出る(スイカの種を食べると盲腸になる)
日本にはスイカの種に関する言い伝えがいくつかありますが、どれも科学的根拠はなく迷信に過ぎないとされています。
しかし、スイカの種は胃で消化されずそのまま体の外に出てきてしまうので大量に種を食べた場合は胃腸に負担がかかってしまうので注意が必要です。
種の一部が吸収されたとしても主な主成分は脂肪分とたんぱく質なので体に害はありません。
世界ではスイカの種をおやつとして食べている国があり、中には種を食べる目的で品種改良し種を大きくしたスイカもあるようです。
お酢を飲むと身体は柔らかくなる
お酢を飲むことと柔軟性を高めることには直接的な因果関係はなく、科学的根拠のない迷信と言われています。
そしてこの迷信が広まった理由として、お酢に含まれている酵素の機能に由来しているのではと考えられています。酵素はタンパク質を分解しお肉を柔らかくする働きがあります。
筋肉はタンパク質が多く含まれているため、肉を柔らかくするお酢は人の体も柔らかくすると考えられたと言われています。
またお酢の酢酸は体内に入ると疲労回復を促すクエン酸になります。クエン酸の作用によって筋肉のこりがほぐれ、体も柔らかくなると考えたのでしょう。
牛乳を飲むと胸が大きくなる
昔から牛乳を飲むと胸が大きくなると言われていましたが、これも全く根拠のない迷信です。
ただし、牛乳の生産量をあげるため乳牛に成長ホルモンを人工的に投与した影響からという説があります。また、牛乳は牛のおっぱいから出てくるため、昔の人が胸の中にはお乳が入っていると考えられたとも言われています。
一方で、胸を大きくする要因の女性ホルモンが乳製品に含まれているため、牛乳を含む乳製品がバストアップに効果があるとう話が後をたえません。
牛乳を飲むと背が伸びる
牛乳にまつわる迷信の一つですが、牛乳だけで身長が伸びることはないと言われています。
牛乳に含まれるカルシウムは骨を強くしますが、身長を伸ばすためには骨を作り伸ばす作用があるタンパク質が必要になります。
結論からいうと、牛乳と一緒にタンパク質や他の栄養素を摂ることで身長アップの効果が期待できます。
また飲むタイミングも大切です。成長ホルモンが多く分泌される就寝前に牛乳を飲むと、カルシウムの吸収が促進されるだけでなく、睡眠の質を向上させると言われています。
最後に
日本には、まだまだたくさんの言い伝えや迷信があると思います。
全国的に広まっているものや各地方に根強く生き抜いているもの各ご家庭内だけのものなど様々です。
そんな言い伝えや迷信をもっと共有出来たら面白いかもしれませんね。私も申し越し調べていきたいと思います。
コメント