独特な香りと味わいをしながらも、食事にピッタリな烏龍茶はアイスでもホットでも美味しく飲めるお茶です。健康に良いとよく耳にする烏龍茶ですが、飲み過ぎによるデメリットなどもあると聞いた事がありますが本当にデメリットがあるのでしょうか。得られる効果や種類、由来、そして美味しい入れ方についても調べてみました。
クセのある烏龍茶
お茶大国日本は昔からいろいろな場面でも健康のためにお茶を愛飲してきました。
数多く存在する種類の中でも少しクセのある烏龍茶が一番好きという人も多いのではないでしょうか。定期的に飲みたくなる烏龍茶はコンビニやスーパーなどで手軽に購入できますが、そもそも烏龍茶は茶葉を摘み取り、発酵の手順の途中でわざと発酵を中断させて製造する中国製法の伝統的なお茶のことを指します。途中で発酵作業を止め、完全に発酵させないからこそ烏龍茶のあの独特な香りと味わいが出てきているのです。
烏龍茶の由来
烏龍茶という名前は鳥や龍という漢字が付いていて、いかにも中国らしさを感じられますが、烏龍茶の名前の由来となっているものはまさしくその鳥と龍にあります。
お茶の葉が鳥の羽をイメージするように黒褐色をしており、龍を連想させるように曲がりくねった姿をしていることでこの名前が付けられたと言います。
他にも烏龍茶の茶葉を初めに摘んだ人の通称が鳥龍だったという説や鳥を黒とし、龍を中国皇帝としたことで「黒い皇帝のお茶」という意味を持つなど歴史の深い烏龍茶には様々な説や言い伝えが残っています。
烏龍茶の効果とは
烏龍茶の効果で大きな期待を持てるのがダイエット効果です。昔から良く言われていましたが、烏龍茶にはウーロン茶ポリフェノールという成分が含まれており、脂質の分解や吸収の働きを行う消化酵素である膵リパーゼの働きを抑えることによって、体内で脂質の吸収をせずに腸まで運んで排出させてくれます。
その結果、脂っこい脂質多めの食事をしても烏龍茶の手助けで太りにくい体作りをしてくれるということになります。
また、烏龍茶にはむくみ解消の効果もあります。烏龍茶にはカフェインが含まれていることで体内に溜まった水分を尿の量を増やして外に排出するよう促してくれるのです。
また、老化を早めたり体の不調に繋がる活性酸素という成分をウーロン茶ポリフェノールが減らしてくれることでアンチエイジングに効果があったり、虫歯の原因となる細菌の固まりを減らすこともラットを用いた実験で判明しているため、烏龍茶は体にとってたくさんの嬉しい効果をもたらしてくれることが分かります。
烏龍茶の種類
烏龍茶と一口に言ってもその種類についてはいまいちよく分かっていない人が大半でしょう。実は烏龍茶の種類があるということではなく、烏龍茶が種類の中の一つなので詳しい烏龍茶のカテゴリーについても知っていきましょう。
烏龍茶は青茶の種類
歴史の深い烏龍茶には様々な種類が存在しそうですが、実は烏龍茶に種類があるのではなく、烏龍茶が青茶(チンチャ)というお茶の中の種類に該当します。正確には青茶の中にある種類が烏龍茶なのですが、現在では青茶を烏龍茶と表記しても通じるので間違いではありません。
半発酵茶の状態を青茶と呼び、発酵途中の色合いが銀青色になるためそのような名前で呼ばれています。そもそもこの青茶は発酵が15%~80%と度合いの幅が広くあり、この種類によって発酵の度合いが異なります。
更に青茶の銘柄によっては、種類の他にも茶葉の状態のグレードを表す特級、一級、二級、三級などがあり、茶葉のランキングのようなものもあるので烏龍茶は非常に奥が深い複雑な飲み物なのです。
凍頂烏龍茶(とうちょううーろんちゃ)
早速烏龍茶(青茶)の種類についてです。まずご紹介するのは凍頂烏龍茶という台湾を代表とした銘柄の種類です。台湾広域で栽培が行われている烏龍茶で緑茶に近い味わいをしていますが、日本の緑茶と比較すると独特の爽やかな香りを持っているのがこの烏龍茶の特徴です。ちなみに凍頂烏龍茶はメチル化カテキンの含有量が多いため、現代病である花粉症に効果的と言われています。
東方美人茶(とうほうびじんちゃ)
何だか名前を見聞きしただけで飲みたくなるようなこの烏龍茶は、上記の種類と同様に台湾で作られている種類です。ただ発酵の度合いが高く作られているため甘く香り高い紅茶のような感覚で飲める少し変わった烏龍茶の種類になります。
武夷岩茶(ぶいがんちゃ)
少し難しい名前をしているこの烏龍茶は、中国の福建省北部の武夷山市というところで作られている烏龍茶になります。樹が風化し、山肌の岩に生育していることからこの呼び方になったとされ、舌がかなり肥えた人でも感じられる芳醇な香りと渋味、そして独特な甘さを感じられるのが特徴です。世界の烏龍茶の中では最も貴重なものとされ、時には300万円の高値が付いたこともあるある意味恐ろしい烏龍茶でもあります。そんな質の良い烏龍茶だからこそ、何度煎じても味と香りが長持ちする魅力を持っています。
鉄観音(てつかんのん)
この鉄観音という種類の烏龍茶は、烏龍茶の銘柄でも名の知れた有名な種類です。福建省、安渓県などで作られている高級茶です。烏龍茶の種類の中ではたったの5%程度しか生産量がなく、茶葉を強く揉んで形が丸みを帯びているのが特徴です。心地の良い香りと甘さ、その中にもお茶としての苦味などが後を引く味わいをしています。
水仙(すいせん)
烏龍茶の種類はまだまだたくさんあり、水仙という種類は甘さのある味わいで独特の甘い香りを発するのが特徴です。他の烏龍茶と異なる点は鮮やかな赤褐色をしていることで、生産量の多いこの種類は烏龍茶の約半分を占めています。
その他にも黄金桂(おうごんけい)や色種(しきしゅ)などといった種類もあり、烏龍茶と言っても非常にたくさんの種類があることが分かります。しかし、それぞれ香りや渋み、甘さなどが異なってくるので、個々のお好みの味と香りの種類が見つけられることでしょう。
烏龍茶の飲み過ぎのデメリット
烏龍茶は一見ただのお茶なのでいつどのようなときに飲んでもデメリットや心配事はなさそうですが、飲むときに何か気を付けなければいけない注意事項はあるのでしょうか。
空腹時は避ける
烏龍茶にはコーヒーほどではないですが、カフェインを含んでいるため空腹時に大量に飲むとお腹の不調を引き起こす可能性があります。胃に何も入っていない状態では大量に摂取した烏龍茶のカフェインが消化器官に刺激を与え、下痢や腹痛を引き起こすこともあります。
烏龍茶の飲み過ぎで起きるデメリット
烏龍茶はさらっとした口当たりでいくらでも飲めてしまいますが、烏龍茶の飲み過ぎは下痢や腹痛だけではなく、利尿作用の影響で反対に水分不足を引き起こすデメリットがあります。
水分補給のためにたくさんの烏龍茶を飲む行為は一見何も問題はなさそうですが、実はこういった水分不足に陥る危険性もあるので空腹時は避け、食事中に飲んだり喉が渇いたときに適量飲むなどの正しい飲み方をしましょう。
烏龍茶の入れ方
烏龍茶を美味しく入れるために必要なものは茶壺(チャフー)や茶杯(チャハイ)、茶盤(チャバン)などが必要なのですが、本格的な道具なので家にない場合が多いと思います。しかし、茶壺は急須、茶杯は湯呑、茶盤はボウルで代用が可能なので家でも十分美味しい烏龍茶を入れることができますよ。
入れ方としては、まず茶壺にお湯を入れてしっかりと容器を温めた後、茶杯にお湯を移して同様に容器を温めます。美味しい烏龍茶のためにはこの温める過程が重要なのでしっかりと温めていきましょう。次に烏龍茶の茶葉を5g程度茶壺に入れて80~90度のお湯150mlをそのまま茶壺に注ぎます。最後に1分程度蒸らし、温めた茶杯に同じような濃さになるように注いだら美味しい烏龍茶の出来上がりです。
伝統的な烏龍茶を楽しむ
中国製法で作られている烏龍茶はキレイの秘訣が詰まっているお茶です。すっきりとしていて少し独特な味わいは不思議とどのような場面にも合います。ダイエット効果が強い烏龍茶は中々体重が落ちない女性にとって嬉しいものですから今一度烏龍茶にスポットを当てて生活の中に組み込んでみてはいかがでしょうか。
コメント