よく食物の皮や皮と身の境のところに栄養があるんだよと聞きませんか?
多くの方は、栄養は摂りたいけど出来れば美味しく食べたい。
なので、皮などは捨ててしまいますよね。
しかし、そんな皮を野菜クズを捨ててしまわないで美味しく活用する方法があるんですよ。
「ベジブロス」って聞いたことがありますか?
ベジブロスとは、本来なら捨てるはずの野菜クズから作る出汁のことです。
野菜のうまみがぎゅっと溶けだしたベジブロスを一口いただくと、そのおいしさにきっと驚くかも知れませんよ。
そしてベジブロスの最大の利点は、栄養成分も溶けだすことなんです。
今回はベジブロスの魅力についてと、作り方を詳しくご紹介したいと思います。
なんでベジブロスと言うの?
ベジブロスとは、野菜の皮や芯、ヘタなどの部分を使ってとる出汁のことです。
野菜(vegetable)と出汁(broth)を掛け合わせて「ベジブロス」と呼ばれています。
玉ねぎやにんじん、大根の皮やヘタ、きゃべつの芯などを水からコトコト煮て作ります。
出来上がった出汁には、野菜のうまみや甘みだけでなく栄養成分も溶けだしています。
出来上がったベジブロスは、料理のベースとして活用できます。
クセがないベジブロスは、スープや味噌汁に使う水の代わりとしてだけでなく、煮物やカレー、シチューのベースとしても使えます。
ベジブロスを取り入れるメリット
ベジブロスを取り入れることで、以下のようなメリットが得られます。
ベジブロスを取り入れるメリット1・野菜の栄養をムダなく摂れる
野菜に含まれるビタミンやミネラルはほとんどが水溶性のため、野菜クズを煮だして作るベジブロスは、野菜の栄養成分がたくさん溶け込んでいます。
中でも注目したいのは、植物性食品由来の物質であるファイトケミカル(フィトケミカル)です。
ポリフェノールやカロテノイドなどがファイトケミカルの一種とされ、抗酸化作用による老化予防、がん予防などのさまざまな効果が期待されています。
ベジブロスを取り入れるメリット2・野菜のうまみで減塩効果
野菜のうまみが溶け込んだベジブロスを料理に使うことで、料理のコクがアップして、調味料を減らすのに役立ちます。
調味料を減らすことで、高血圧やくむみの原因となる食塩の摂りすぎを減らすことが期待できます。
日本人は食塩の摂りすぎが問題となっているため、ベジブロスを活用して減塩に取り組みたいものです。
またベジブロスには野菜に含まれるカリウムも溶けだしています。
カリウムも血圧を下げる働きや、むくみ解消を助けてくれる働きがあります。
ベジブロスで高血圧予防、むくみ解消に活用してみませんか。
ベジブロスの作り方
ベジブロスの簡単な作り方や使い方、おすすめの野菜などを紹介します。
ベジブロスの作り方1・材料
野菜の皮や芯、ヘタなど…両手1杯分(約200g)
水…1リットル
酒…大さじ1
ベジブロスの作り方2・手順
①野菜の皮や芯、ヘタなどは水でよく洗い、鍋に入れて分量の水、酒を入れる。
②①を火にかけ、沸騰するまでは強火にし、沸騰したら弱火にして20~30分ほど煮込む。
③野菜が柔らかくなり、スープが色づいていたら火を止め、ザルなどでこす。
ベジブロスの作り方3・保存方法
ベジブロスは清潔な容器に入れ、冷めてから冷蔵庫で保管することで3~4日ほど日持ちします。
もっと長持ちさせたい場合は、冷凍しておくと便利です。
製氷皿などで凍らせて、凍ったあとに冷凍用保存袋に移します。
冷凍した場合は1か月を目安に使い切るのが理想です。
ベジブロスの作り方4・使い方
・和風だしをとるときの水の代わりに
・スープを煮込む水の代わりに
・カレーやシチューを煮込むときに
・煮物を作るときの煮汁として
・炊き込みご飯を炊くときの水の代わりに
など、さまざまな料理に使えます。
シンプルな味なので、和・洋・中どのジャンルの料理でも、料理の味を邪魔せずに野菜のうまみや栄養をプラスしてくれます。
ベジブロスの野菜の選び方
ベジブロスは基本どんな野菜でもOKですが、ベジブロスに向かない野菜もあります。
【ベジブロスOKな野菜】
玉ねぎ、にんじん、きゃべつ、白菜、大根、長ねぎ、かぼちゃ、トマト、じゃがいも、さつまいも、きのこ…など
【ベジブロスに向かない野菜】
・えぐみや苦味など独特の風味が出やすい野菜…ほうれん草、ブロッコリー、カリフラワー、ピーマンなど
・ニオイが強すぎる野菜…ニラ、にんにくなど
自分の好みによって、さまざまな野菜を組み合わせてみましょう。
野菜クズを冷凍しておいて、野菜クズがたまったらベジブロスを作る方法もありです。
最後に
何もかも価格が上がっている昨今、美味しいだけでなく、栄養もしっかりと摂れるのが魅力のベジブロスをぜひ一度、試して味わってみてはいかがでしょうか。
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