似ているようで違う!うなぎ、天丼、焼き鳥のタレ

その他

料理も美味しいけれどそれ以上に美味しいと感じるものにタレがあると思いませんか?

例えば、うなぎのタレや天丼のタレ、焼き鳥のタレなどがあります。

どれも美味しいタレですよね。

皆さんは、それぞれのタレの違いをご存じですか?

この馴染み深いこれらのタレは、材料や味の違いは実際どう違うんでしょう。

じっくり味わってみると同じタレのようで実は、微妙にタレの違いが分かるため、今回は料理に欠かせないタレについて調べてみました。

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うなぎのタレ、天丼のタレ、焼き鳥のタレの違い

うなぎのタレ、天丼のタレ、焼き鳥のタレの違い1・材料の違い

うなぎのタレの材料

市販のうなぎのタレが手元にない場合、レシピを検索すると濃い口醤油やみりん、砂糖、酒などが材料として使われています。

風味や味のみをお店うなぎのタレに近づけるだけの場合は、この調味料でももちろん問題ありませんが、より本格的なうなぎのタレを作りたい場合は、半助と呼ばれるうなぎの頭や骨を適量使用すると、エキスが染みたコクのある味わいを楽しめるそうです。

つまり、お店のうなぎのタレが家庭のタレと違う点は、うなぎの頭や骨を使う点にあります。

うなぎの半助は、市販のうなぎ蒲焼きの頭と尻尾を切り落とし、炙って軽く焦がした状態のものを使用するがおススメです。

天丼のタレの材料

天丼のタレは好みによって使用する材料の量が左右するそうです。

一般的には鰹出汁、濃口醤油、みりん、砂糖などが使われています。

天丼のタレに使われる材料は煮詰めて作りますが、煮詰める時間が長くなるほどコクが出てくるため、どういった味に仕上げたいかによって調節してみると家庭独自の味が楽しめます。

焼き鳥のタレの材料

焼き鳥のタレは、一般的なタレ作りとして使われる材料は濃口醤油、みりん、砂糖、鶏ガラ、ネギ、酒です。

ベースとなる調味料は、先ほど説明したうなぎのタレや天丼のタレと同じですが、焼き鳥のタレにはだし汁やうなぎの半助は入れていません。

焼き鳥のタレには、隠し味として鷹の爪などが入っていることもあるそうです。

うなぎのタレ、天丼のタレ、焼き鳥のタレの違い2・味の違い

うなぎのタレの味

うなぎを炭火などでタレにつけて焼くと、油が落ちることでコクが増します。

うなぎのタレには醤油やみりんを使いますが、これらの調味料が合わさった状態でうなぎをつけて焼くと、アミノカルボニア反応を起こして食欲に直接刺激するような良い香りが発生して、褐色の焼き色があるメラノイジン※を生成します。

※メラノイジンとは、味噌や醤油などの濃い色となる褐色成分のことで、メイラード反応によって作られる物質です。

食品を加熱した際などに作られ、抗酸化作用や整腸効果があることで知られています。

天丼のタレの味

天丼のタレはだし汁が使われているため、和風の香りがし、エビやシシトウなどの具材を美味しく包み込むような味わいを醸し出します。

うなぎのタレとの違いですが、実際分かりにくいですが敢えて言うならば、うなぎのタレはうなぎのエキスが染み出た旨みのある味わいの違いがあげられます。

天丼はエビや野菜を主役に引き立てる万人受けの味と言えるかも知れません。

また天丼のタレはだし汁を使うのに対し、うなぎのタレにはだし汁を入れない点も違いです。

焼き鳥のタレの味

焼き鳥のタレもうなぎのタレ同様に非常に濃いタレというイメージですが、味を比較してみるとうなぎのタレの方が少し甘く感じられます。

うなぎのタレ、天丼のタレ、焼き鳥のタレの違い3・濃度(塩分)の違い

うなぎのタレの濃度

うなぎのタレは、少量でも身にタレがよく絡むほど濃く感じます。

量によっては塩辛さを感じるほどです。

そんなうなぎのタレは、業務用のもので塩分濃度8%程度になります。

天丼のタレの濃度

まろやかで濃い味わいの天丼のタレは、業務用のもので塩分濃度5%程度です。

焼き鳥のタレの濃度

うなぎのタレと同じくらい濃いように感じる焼き鳥のタレは、塩分濃度が5%程度になっています。

意外なことに、天丼のタレとほぼ同じくらいの塩分濃度です。

継ぎ足しのタレで菌の繁殖は大丈夫なの

古くから続く老舗店では、よくうなぎのタレなどを継ぎ足しで作っていると聞きますが、何年、何百年と継ぎ足ししている場面を見ると、確かにタレは美味しいのですが衛生面に問題はないのか心配になることありませんか?

上記でも説明しましたが一般的にタレには塩分濃度が5~8%くらいあります。

この塩分濃度により菌の繁殖がしづらい環境にはなっているそうです。

しかし、完全に菌の繁殖を抑える濃度には達していないため、低温殺菌と呼ばれる方法で菌の増殖を抑制しているそうです。

この低温殺菌はお店が終わった後に毎日のように殺菌しているのではなく、焼いてすぐのうなぎや焼き鳥を手早くタレに浸けているあの作業そのものが低温殺菌になるそうです。

その温度が63~68℃程度の温度にするために、うなぎや焼き鳥を浸けることでタレの低温殺菌が行われていることになるんです。

低温殺菌として売られている美味しい牛乳も低温殺菌牛乳は66℃・30分間殺菌の「低温殺菌」で作られているそうです。

ちなみにタレの濃度で殺菌効果があるのは、塩分で10%、糖分で65%以上が目安となります。

加熱すると菌の増殖は抑制できますが、タンパク質が変性してしまうため味が変わってしまいます。

熱々の具をタレに入れることで、殺菌できる濃度に満たないタレでも長く使い続けていけるということの理由の一つあげられるそうです。

最後に

お店の味だけに留まらず、日本の食卓に欠かせないとろっとした食感がおいしいタレについて簡単にですがご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

市販されている○○のタレといったように、限定的な使用目的にする理由は、その食品に最も合うからということです。

同じように見えて実は違う、うなぎのタレや天丼のタレ、焼き鳥のタレはしっかり使い分けておいしく味わってみはいかかでしょうか。

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