最近見かける玄米や全粒粉パンといった「全粒穀物」。
健康志向の高まりと共に、全粒穀物への注目が急速に高まっています。
白米や精製された小麦粉が長年の間私たちの食卓を占めてきましたが、全粒穀物には、それらにはない多くの栄養素が含まれています。
この全粒穀物はさまざまな効果が期待されており、血糖コントロールや糖尿病発症リスクの低下に役立つといわれています。
今回は、知れば取り入れたくなる全粒穀物のメリットや、取り入れ方を取り上げてみました。
全粒穀物って何?
全粒穀物とは、穀物の外皮(ふすま)、胚芽、胚乳がすべて揃っている状態のものを指します。
この三つの部分が一緒にあることで、豊富な栄養素を持ち、私たちの体に多くのメリットをもたらしてくれると言われています。
具体的には、ビタミンB群、鉄、マグネシウム、食物繊維、抗酸化物質などが含まれています。
具体的には、全粒小麦、玄米、大麦、オートミール、キヌア、大麦、そば、ライ麦、玄米、アワやヒエ、キビなどがあります。
穀類の外皮や胚芽といった部分に食物繊維やビタミン類が含まれていることが多いのですが、通常は精製されることで取り除かれてしまいます。
これらを取りのぞかない全粒穀物は、外皮や胚芽に含まれる栄養素を丸ごと摂ることができる、というメリットがあるわけです。
例えば普通の小麦粉と全粒粉の小麦粉を比べてみると、カリウムは3.7倍、鉄は3.4倍、ビタミンB1は3.8倍、食物繊維は4.1倍もの量になります。
特に食物繊維の4倍は大きなメリットと言えると思います。
穀物は主食として毎日食べることが多いので、全粒穀物を取り入れることで不足しがちな栄養素の補給に役立ちますよ。
全粒穀物のメリット
粒穀物はその食感や風味の多様さから、料理に新たな魅力をもたらします。
玄米のナッツのような風味、大麦のプチプチとした食感、キヌアの軽やかな口当たりなど、それぞれの特徴を生かして、食卓を豊かに彩ることができます。
それに糖尿病リスクを低下させるとも言われています。
全粒穀物などの食品に含まれる食物繊維には、食後の急激な血糖値の上昇を抑える働きがあるため、糖尿病予防や血糖コントロールのカギとなっています。
健康な人を対象とした、食物繊維の摂取源と糖尿病の発症リスクについて調べた研究があります。
この調査では、野菜や果物からの食物繊維の摂取では糖尿病リスクに関連が見られなかったのに比べ、穀物からの食物繊維の摂取では、摂取量が多いほど糖尿病発症リスクが低くなることがわかりました。
全粒穀物は炭水化物と同時に食物繊維を摂れるので血糖コントロールに効果的、ということがわかる結果です。
血糖コントロールに食物繊維は欠かせないため、野菜や果物からだけでなく、全粒穀物からも積極的に補う食事がお勧めです。
全粒穀物上手い取り入れ方
全粒穀物を手軽に取り入れるなら、まずは1日1食からでも、全粒穀物を使った主食にチェンジしてはいかがでしょうか。
例えば朝食にパンを食べる方なら、全粒粉やライ麦を使ったパンに変えては。
最近ではスーパーやコンビニでも手軽に手に入るので、好みのものを食べ比べても楽しいですよ。
ただ少し、割高に感じるかも知れませんが健康を考えるなら試す価値あると思いますよ。
また夜の食事が遅くなると血糖値が上昇しやすいといわれているため、仕事などで夕食が遅くなりがちな方は、夕食の主食を玄米や雑穀入りご飯にするのもお勧め。
玄米は炊く手間がかかるイメージがありますが、発芽玄米であれば白米と同じように炊飯器で炊くことができます。
余れば冷凍保存もできるので、まとめて炊いておけば白米と同じように毎日取り入れやすいんです。
最後に
全粒穀物は噛みごたえがあり、よく噛んで食べられるというメリットもあるし腹持ちもいいんです。
今よりも少しでも自分が取り入れやすい方法を見つけて、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
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