食品添加物⑬-1 天然には存在しない人工甘味料・合成甘味料 甘味料

食品添加物

甘味料とは、食品に甘みをつけるために使われる調味料で、食品衛生法による食品の表示にあっては食品添加物に区分され、天然には存在しない人工甘味料である合成甘味料も利用されているのを御存知でしたか。

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  1. 還元水飴
    1. 還元水飴とは
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      2. 虫歯予防に効果的
      3. ダイエットや肥満防止に効果的
    5. 還元水飴の人体への危険性
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      4. 腸内の善玉菌を活性化する効能
      5. 咳止めへの効能
    5. 羅漢果は副作用
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        1. <ロハスタイル・エリスリトール希少糖天然甘味料>
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還元水飴

低カロリーとか糖質オフと謳っている食品を最近よく見かけるようになってませんか?ダイエット中の方や糖質制限されている方にはうれしい食品ですよね。そんな食品の原材料の表示をみると「還元水飴」という名称を目にしたことありませんか。今回はこの還元水飴とはどんなものなのか還元水飴の効果や危険性についても調べてみました。

還元水飴とは

還元水飴は糖質系甘味料の糖アルコールの一種で水飴に水素を添加し製造した低カロリーの甘味料で、砂糖の代替甘味料として利用されています。

還元とは

還元水飴の還元は酸化の反対の過程のことをいいます。物質が酸素と結合して変化することを酸化、そして還元は物質が水素と結合して変化することもしくは物質から酸素が奪われる反応を還元といいます。還元とは酸化物から酸素を全部もしくはその一部を取去ってもとに戻す変化であるわけです。

還元水飴は水飴という食品に水素を加えて結合させてできた化合物です。水飴から酸素が奪われることで、水飴のもともとの成分であるマルチトールやソルビトールなどが元に戻り還元水飴の成分に含まれているのです。

水飴とは

そもそも水飴は食品に甘味をつけるために砂糖やハチミツと同様に甘味料食品として使われているものです。しかしその原料は砂糖やハチミツのように自然界に存在するものではなく、穀類や芋類などに含まれるでんぷんを原料に、酸や酵素を利用して反応させ糖化した粘液状の甘味化合物です。

反応した後にできた化合物の中にはマルトース(麦芽糖)、グルコース(ぶどう糖)、デキストリン(マルトースとでんぷんの間の分解物)などが含有されています。使用する酵素の種類や反応時間の違いによって含有される成分の割合や糖化の違った化合物ができ、それが水飴と呼ばれる食品になります。

還元水飴の種類

還元水飴は原料の水飴の糖化度によっていくつかの種類があり、それぞれの性質を持ち味にして食品に利用できる甘味料になります。

低糖化還元水飴

甘味度が砂糖の10~20%と低いので素材の味をそのまま出したいときなどに利用されるほか、皮膜性が高く粘度も高いので食品に照りや艶をつけたいときなどに利用しています。

中糖化還元水飴

砂糖の50%ほどの甘味度で味の質も砂糖に近いため甘味を押さえカロリーダウンしたい和菓子やデザートに利用されるほか、塩との馴染みもよく塩なれ効果があるためハムやソーセージなどにも利用されます。

高糖化還元水飴

マルチトールやソルビトールが中心成分で、甘味度は砂糖の50~65%の甘さです。低粘度ですが保湿性があるので食品の表面の乾燥を防ぎ保存効果のある還元水飴です。

マルチトールシラップ

低カロリー飲料やキャンディなどに利用され糖アルコールのマルチトールを50%以上含んでいる比較的甘味度が高い還元水飴です。

還元麦芽糖水飴

マルチトールを75%以上含有した還元水飴の中で最も甘味度が高い種類です。

還元水飴は単糖の糖アルコール及び多糖の糖アルコールの混合物であるため同じ甘さの還元水飴であっても還元水飴中の構成する糖の含有率の違いにより,それぞれ異なった性質を示すので、それぞれの特徴を把握して目的にあった使い方できます。

還元水飴は糖質オフ、低カロリーの甘味料

還元水飴は水飴に水素を加え水飴のグルコースを還元した糖アルコールです。水素をくっつけることで消化酵素に反応せず、体に栄養素として消化されにくいため、食品に加えてもカロリーを低く抑えることができます。甘味度は砂糖より控えめですが、低カロリーや糖質カットの食品に砂糖の代替甘味料として利用されています。

還元水飴の食品への表示

糖アルコールは「食品」と分類されるものと、「食品添加物」に分類されるものがあり、それぞれ表示の仕方が違います。還元水飴は糖アルコールでも食品に分類されているので原材料の表示には品名「還元水飴」と明記します。還元澱粉加水分解物、還元澱粉糖化合物、還元オリゴ糖などという名称が使われるときもあります。

糖アルコールで「食品」に分類されるものは還元水飴のほかにエリスリトール、マルチトール、ラクチトール、還元パラチノースなどがあります。

ちなみに「食品添加物」に分類される糖アルコールの表示は、消費者に使用目的などを理解しやすくするために、原材料の表示に使用用途「甘味料」につけて物質名をカッコ付けなどで明記(たとえば「甘味料(ソルビトール)」と明記)することが食品表示法で義務付けられています。

還元水飴の問題点

還元した水飴にはグルコース(ぶどう糖)など単糖のほかマルトース(麦芽糖)など複数の糖が結合したものを含有しているものがあります。グルコース(ぶどう糖)がたくさん含まれる原料を還元するとソルビトールを多く含む還元水飴ができます。

この時の表示の仕方ですが、ソルビトールを多く含んでいる還元水飴でも、これを「ソルビトール」という表示をするのではなく「還元水飴」と表示されてしまいます。

すなわち消費者は水飴に水素を添加した甘味料とは理解できても、その還元水飴の含有されている成分までは見極めることができません。ソルビトールは紛れもなく食品添加物です。食品添加物を嫌い、自然食品を食事として摂取しようとしている人にとっては、その表示の仕方は不安になる問題です。還元水飴の他に合成添加物を使用していなかったのであれば「合成添加物不使用」と謳うこともできてしまうのです。

このようなことから、還元水飴は食品として扱われるため食品添加物である「ソルビトール」や「合成甘味料」の代わりとして抜け道的な使用が許されてしまう食品だとも言えます。還元水飴はでんぷんに酵素などを使い人工的に分解して作った水飴に、水素原子を結合させたものですから間違いなく合成化合物のはずですが、なぜか食品添加物ではなく「食品扱い」になっているのは、表示の仕方に消費者としては問題視せざる得ない点です。

還元水飴の効果

還元水飴は砂糖の代替甘味料として食品に利用されるほか、保湿性が高く浸透性の効果を利用して化粧水や医薬品などにも利用されています。食品に利用されるときには還元水飴の効能から以下のような効果が期待されています。

血糖値を上昇させないので糖尿病に効果的

近年血糖値の上昇の抑えるために特定保健用食品がたくさん開発されていますが、糖アルコールの一つである還元水飴も甘味をもちながら、血糖値を上昇させない効果があり、同時にインスリンの分泌にも刺激を及ぼさない効果があります。そのため糖尿病患者の方にも安心して利用いただけます。

虫歯予防に効果的

虫歯は食べ物を食べた後の口の中に残る食べかすを餌にした菌が、虫歯の原因となる酸を作り虫歯ができると言われます。糖アルコールの中で還元水飴のように「還元○○」とか「○○トール」というものは、口の中の細菌の餌にならない性質をもつ糖なので、歯垢の原因となる物質や歯のエナメル質を溶かす酸が産生されることがないため、還元水飴などは虫歯になりにくい効果があります。

ダイエットや肥満防止に効果的

水飴の糖質に水素を添加し還元した科学的に安定した糖アルコールである還元水飴は、胃や腸で消化吸収されにくいまたはされないで体外へ排出されてしまうため、食品を低カロリーに抑える効果があります。そのためダイエット食品や肥満からくる生活習慣病の予防食に安心して利用していただけます。

還元水飴の人体への危険性

還元水飴など糖アルコール類を一度に大量に摂取するとおなかが緩くなることがあります。その理由は小腸で消化吸収されにくいため、吸収されなかった糖アルコール類が大腸に到達すると、大腸内の浸透圧が高くなるためにおなかが緩くなるのだと言われています。しかしこの暖下作用は一過性のものなので、体に危険があるわけではないということです。

現在のところ還元水飴が人体に危険をもたらしたという報告は上がっていません。一部の風評では還元水飴の種類の還元麦芽糖水飴やマルチトールシラップの成分であるマルチトールが化学物質であることで健康への危険性を疑う風評や、加水分解の分解工程で人体に悪影響を及ぼす物質が生成されるのではということを耳にしますが、現在これらの風評は裏付けのない話に過ぎません。

糖アルコールの還元水飴は低カロリー甘味料

還元水飴は糖質系甘味料の糖アルコールの一種です。糖アルコールの中でも「食品」に分類されるため、原材料の表示は「還元水飴」と明記されています。しかし原料となる水飴自体が人工化合物であることから、その表示の仕方については問題視されている点です。しかし胃や腸に吸収されず体外に排出されるので食品を低カロリーに抑える効果があり、ダイエット食品や肥満による生活習慣病の改善食、そして血糖値を上昇させない効果から糖尿病の方にも砂糖の代替甘味料として安心して利用していただけます。還元水飴はいくつか種類がありそれぞれ性質が違うので、その性質を把握して上手にご利用ください。

羅漢果(ラカンカ)

近年肥満による生活習慣病や糖尿病の食事対策で砂糖に代わる甘味料が家庭でもよく使われるようになりました。その一つが天然甘味料の羅漢果です。今回は羅漢果について調べました。羅漢果の食べ方や効能、気になる体への危険性をお伝えします。

羅漢果(ラカンカ)とは

羅漢果は特有の強い甘味を持つ植物性の天然の甘味料です。中国の南方の広西壮族自治区の桂林周辺でしか生育しないウリ科の多年草つる性の植物です。羅漢果は直径5cm前後のボール状の形をしていて、生の羅漢果の表面は光沢のある濃い緑色をしています。中国政府の国家保護植物に指定されているので、生の羅漢果は国外へ持ち出すことが禁止されています。そのため日本の店頭で販売されている羅漢果は、すべて茶褐色の乾燥している羅漢果もしくはエキスになったものです。

羅漢果のカロリー

羅漢果の甘味成分は体内で吸収されずに排出されてしまうので、羅漢果は体内でエネルギー源とならないため、羅漢果のカロリーはゼロカロリーです。血糖値も上げないという報告があげられていることから、羅漢果は糖尿病の食事療法の対策、また肥満が引き起こす生活習慣病の予防のための食品に、砂糖に代わる代替甘味料として使われています。

羅漢果のエキスは砂糖の〇〇倍の甘さ

日本で手に入る羅漢果は乾燥したものかエキスになったものです。羅漢果のエキスは羅漢果を煮だしてとったものです。砂糖の約50倍もの甘さがあります。羅漢果のエキスは乾燥の羅漢果と同様に血糖値を上げずインスリンの分泌に影響しない、エキス状の甘味料として利用されています。

近年、羅漢果を取り扱う製造業者より、甘味が砂糖の300倍もあるさらに甘味の強い高純度羅漢果エキスが販売されるようになりました。羅漢果から煮だしてとったエキスから不純物を取り除いて濃縮して生成したものです。少量で甘味を強く出すことができるとこれも注目されています。しかし価格が高価なのは残念な点です。

羅漢果の食べ方

ゼロカロリーで血糖値を上昇させない羅漢果は、食品のカロリーを抑えたいまたは糖尿病で糖分を気にする方などが、砂糖に代えて食品に加えて食べます。その食べ方はたとえばこんなように利用されています。

  • 朝食のパンにふりかける
  • プレーンヨーグルトや牛乳や豆乳に加えて飲む
  • 甘味の足りない果物や酸味のある果物、たとえばイチゴや柑橘類などにふりかける
  • 各料理の甘味のつけや隠し味
  • 肉や魚の下処理
  • 漬物、和え物、酢の物の隠し味
  • 羅漢果を少量ぬるま湯に溶いて冷水を足して羅漢果ジュースにする
  • コーヒーや紅茶に砂糖の代わりに入れる
  • ぜんざいやお汁粉の甘味料にする

羅漢果100%のタイプはこんな工夫をして食べよう

羅漢果の甘味は独特のクセのある味です。そのため100%羅漢果を使用した濃縮エキスなどは、食品に加えると思い通りの味にならないことがあります。コーヒーなど飲み物のみならず料理に加えるときは、少々面倒でもその都度希釈して利用しましょう。

羅漢果の効能は

羅漢果の効能の大きな特徴は活性化酵素を抑制し抗酸化作用が強いことです。

羅漢果が生育する環境は降雨量の多い亜熱帯地帯で、日照時間が短く水はけのよい中国の特定地域です。昼夜の気温差が大きい地帯の中で、日中紫外線を大量浴びるため活性酸素を大量に発生することを防ぐ能力が自然に養われ、活性酸素の消去作用が抜群に高い植物に進化したのが羅漢果なのです。活性酸素を抑制することで抗酸化作用に優れており、その効能は色々な病気の予防に効果が期待されています。

活性酸素を抑制する抗酸化作用の効能

活性酸素を抑制することで肝機能障害の予防に効果が期待されています。また高血圧や心筋梗塞などの生活習慣病の予防への期待、肌のシミやシワなどを軽減する身肌効果が抗酸化作用の効能から期待されています。また羅漢果の抗酸化作用はアレルギーやアトピー炎の予防にも期待されています。

糖尿病への対策

血糖値を上げない甘味料なので糖尿病の方もカロリーを気にせず安心して利用していただけます。カロリーがゼロなのでダイエット効果も期待できます。

脳機能障害への効能

羅漢果の甘味成分は脳関門を通過し脳内の活性酸素を除去する効能があるといわれています。山形大学の研究所は動物実験から羅漢果の甘味成分が血液脳関門を通過することを発見したと報告したことで、脳機能障害の予防に期待されています。たとえばボケ防止、脳梗塞や脳血栓の予防に羅漢果の効能は期待されています。

腸内の善玉菌を活性化する効能

羅漢果は腸内の善玉菌を増やす効能があると言われています。腸内に善玉菌が増えることで腸内環境を整えてくれます。また羅漢果は腸内環境が整うことに併せ食物繊維が豊富なので整腸作用に優れ、便秘の改善に期待されています。便通がよくなることでダイエット効果も上がることが期待されます。

咳止めへの効能

羅漢果は咳を抑制する効果があると言われています。のど飴などの甘味に羅漢果が利用されるのも咳止め効果があるためです。羅漢果の生育地である中国では昔から羅漢果は咳止めやのどの炎症を鎮める生薬として利用していましたが、この点に着目した日本の岡山大学医学部のチームが、その実験の結果から「羅漢果が脳組織の中の活性酸素を消去・抑制する作用がある」という結果を報告し、活性酸素を消去・抑制することで身体の酸化を防ぎ同時に炎症(のどの炎症を含む)、その他の症状に大変効果的であると報告にあげています。

羅漢果は副作用

羅漢果は体内に蓄積されることがなく、その成分は排出されてしまうので副作用はほとんどないと言われています。ただ活性酸素を消去・抑制する抗酸化作用がとても強いので、一気に代謝が改善されるけれど、それにより稀に一時的に湿疹が出るとか血圧が上昇する、血糖値が上昇するなどの身体反応が起こる場合があります。そのようなときは摂取を減らすなど様子を見るようにし、改善しないようなら医師の診断を受けるようにしてください。

カロリーゼロでも太ってしまうことがある

カロリーゼロの甘味料ですが、食品に甘味を十分つけることができる羅漢果。甘いものを食べることで神経伝達物質であるドーパミンが放出されて、体がいままでの量では物足りなさを感じ、今まで以上に甘いものを欲するようになり、その結果、過食につながることがあります。いくら羅漢果がカロリーゼロの甘味料でも、食べすぎて太ってしまうことがあります。

羅漢果を食生活に摂り入れて病気予防しよう

羅漢果は植物性の自然派の天然の甘味料です。日本で手に入る羅漢果は乾燥したものかエキスです。羅漢果の甘味成分は体に吸収されず排出されてしまうので、カロリーはゼロ。しかも血糖値を上げることのない甘味料で、効能は活性酸素を消去する抗酸化作用が大変強く様々な病気の効果に期待されています。糖尿病の方でも安心して利用でき、肥満防止やダイエット中の方にもおすすめの砂糖の代替甘味料です。羅漢果を上手に食事に摂り入れ健康な食生活を計画してみてください。

エリスリトール

最近、低カロリーやカロリーゼロと謳った商品が店頭によく並んでいますよね。糖尿病や肥満などの生活習慣病の予防を気にされている方、ダイエット中の方に注目されている商品です。エリスリトールはカロリーゼロの商品に利用されている甘味料の一つです。あまり知られていない名称の甘味料ですが、体には害や副作用はないのでしょうか。さっそく調べてみました。

エリスリトールとは

エリスリトールは天然由来の甘味料の一つです。キシリトールやソルビトールと同じ糖アルコールの一種類です。甘味度は砂糖の約70~80%で冷涼感のある甘味料です。ほかの糖アルコールと違い、低カロリーというのではなくカロリーゼロの甘味料です。ゼロカロリーの糖質であるという点については、厚生省の糖質のエネルギーに関する評価法において認められています。この評価法でエリスリトールは栄養素として体に全く吸収されないゼロカロリーの糖質だと評価されています。またエリスリトールは糖アルコールの中でも自然界に極わずかな量しか存在しない希少糖とよばれる糖の仲間です。

エリスリトールの性質は、口腔内の細菌が餌にしにくい糖質なので、虫歯の原因となる酸が口の中で作られないため、虫歯になりにくい性質の糖と言われています。このエリスリトールの非う蝕性については多くの研究チームから報告があげられています。

たとえば日本歯周病学会があげる報告では、エリスリトールパウダーを使用した歯周病菌への抗菌性の発揮についての基礎研究や臨床研究を行ったところ、エリストールのう蝕予防効果を支持するという内容をたくさんの試験結果より報告しています。

またエリスリトールは血糖値を上げない糖質で、インスリンの分泌にも影響をきたさない性質であるという報告から、糖尿病の方にも安心して利用していただける糖質だと言われています。糖アルコールのほとんどは、多量に摂取するとおなかがゆるくなりやすいと言われますが、エリスリトールは糖アルコールの種類の中でも緩下作用が起きにくい糖アルコールであると言われています。これらの性質を持つエリスリトールは、商品にカロリーゼロとかノンカロリーと表示することが許されており、糖尿病の対策や生活習慣病の予防の商品や食品、またダイエット向けの商品や食品に利用されています。

エリスリトールの原料は

エリスリトールはぶどう糖を原料にしています。ブドウ糖に酵母を用いて発酵させ精製、濃縮、結晶化して産生します。エリスリトールは糖アルコールの中でも天然の糖を原料とした糖アルコールで、例えばサクラソウの根、地衣類(必ず藻類と共生している菌類)、藻類、キノコ類、メロンや葡萄や梨などの果実、味噌や醤油や清酒などの発酵食品に含まれている糖質(ぶどう糖)を原料にしています。

エリスリトールの使い方

エリスリトールはカロリーゼロなので糖質を制限したダイエット食品や、血糖値の高い糖尿病の人が糖質を気にせずに食べられる食品に砂糖の代替甘味料として使われます。また虫歯になりにくい性質の糖質なので、虫歯の発生を軽減する目的の食品、たとえばキャンディやガム、歯磨き粉に利用されます。

エリスリトールとラカントの違い

amazonなどで検索すると「カロリーゼロの自然派甘味料」と謳った「ラカント」という商品を見かけます。ラカントもエリスリトールと同じく天然由来のカロリーゼロの甘味料です。ラカントは中国の特定地域でのみ栽培されている羅漢果のエキスとエリスリトールから作られたカロリーゼロの甘味料です。風味や風合いがナチュラルで、甘味を出したいけれどカロリーは抑えたいというときの料理や飲み物に加えます。

ともにカロリーゼロの甘味料ですが、原料が違うことはもちろんですが、ラカントはカロリーゼロの甘味料として商品化された食品に添加されているほか、スーパーやドラッグストアでも簡単に購入することができるので、一般家庭でも料理や飲み物に便利に利用できます。エリスリトールは企業向けに販売されているためスーパーやドラッグストアなどで手軽に購入することができません。しかし最近は、エリスリトール100%のものがネットで販売されており、エリスリトールも家庭で砂糖の代替甘味料利用されやすくなりました。

100%のエリスリトールやラカントの通販

一般家庭でダイエットや糖質制限の甘味料として利用される100%のエリスリトールやラカントは、amazonでも販売されています。肥満による生活習慣病や糖尿病の対策に、家庭でも砂糖の代替甘味料にカロリーゼロのエリスリトールやラカントを料理や飲み物に利用してみましょう。

<ロハスタイル・エリスリトール希少糖天然甘味料>

天然素材のカロリーゼロの甘味料。エリスリトール100%の商品です。1kg、3kg入りがあります。

<三菱化学フーズ製・希少糖エリスリトール>

食品素材や食品添加物を取り扱う大手メーカーの三菱化学フーズから販売されているエリスリトール100%の商品です。1kg、3kg入りがあります。

<ラカントS顆粒>

顆粒のラカントです。料理や飲み物に便利に使えます。150gから販売があり、200g、800g入りは購入希望が多いです。

<サラヤ・ラカントS 液状>

液状タイプのラカントです。液状タイプは冷たい物にも溶けやすく便利に使えます。

エリスリトールの害や副作用

エリスリトールは糖アルコールの中でも緩下性が少ない糖アルコールで、摂取したからといっておなかが緩くなるようなことはほとんどないと言われます。副作用や害についてはほぼないと言われている天然由来の安全性の高い甘味料だと言われています。食品安全委員会が食品の健康への影響の評価を行う案件の候補にエリスリトールを上げて調査しましたが、エリスリトールが有害物質であるという情報や健康被害の報告はされていません。

またエリスリトールの害や副作用の評価については国外でもなされています。たとえば世界保健機関のWHOと国連唯一の食糧支援機関であるFAOの合同食品添加物専門家による会議で、エリスリトールは人が生涯にわたり毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる1日の摂取量を特に特定する必要はないと決定をくだしているほか、アメリカの食品医薬品局(FDA)では、エリスリトールは消化管への害や副作用は見られないという報告から、食品の甘味料として利用するにあたり安全であり、食品添加物に与えられる安全基準合格の証をつけています。

しかし一方で、欧州の食品安全機関の評価では、摂取量次第ではその安全性に懸念があるという評価も上がっているのも事実です。またエリスリトールは甘さが砂糖の70~80%というやや弱い甘さのため、エリスリトールを単体で使うのではなく、甘さが強い人工甘味料などと一緒に使うことがあります。エリスリトールはほかの糖アルコールに比べて、ほかの人口甘味料と併用することで甘味の質がよくなる甘味料であるとも言われており、よくほかの人口甘味料と併用して利用されている商品があります。

エリスリトール自体に害や副作用がなくとも、商品になったとき一緒に使った甘味料が体に害を与える影響があるのが心配な点です。またカロリーがゼロだからと言って食べ過ぎてしまうと、それは太る原因になってしまうこともあります。

健康に害が少ない

天然の糖アルコールであるエリスリトールは、糖アルコールの中では緩下性の少ない甘味料で人体への害や副作用はほとんどない糖質だと評価されています。甘味度は砂糖の70~80%ほどのやや低い甘さです。しかしカロリーはゼロ。あまり知名度は高くありませんが、肥満による生活習慣病の抑制や糖尿病対策、ダイエット食品への利用が高まりつつある甘味料です。

希少糖

近年注目されている甘味料の一つである希少糖。どうやら体に良い効果を持っている甘味料らしいです。そこで今回はこの希少糖の効果について調べました。どんなものが原料になっているのか、また希少糖の副作用や人体への危険があるかどうかと心配になる部分も見てみましょう。

希少糖とは

希少糖とは自然界に極わずかしか存在しない糖のことです。学術的には「自然界にその存在量が少ない単糖(※)とその誘導体」と定義されています。

※単糖…それ以上加水分解されない糖=それ以上分解すると糖としての性質を失うもの

自然界に存在する糖のうちその99.9%がぶどう糖で構成されていますが、残りの0.01%が希少糖です。存在量は極少ない希少糖ですが、その種類は約50種類もあります。たとえばガムやキャンディでおなじみのキシリトール、清涼飲料水の甘味料として利用されているエリスリトール、またプシコース、アロース、ソルボ―スなどは希少糖の種類の一部です。

この希少糖については香川大学の何森健氏が希少糖を体系的に生産するメカニズムを発見し、希少糖の大量生産への道が開かれました。その後香川大学では希少糖研究センターが設けられ、希少糖の開発や研究に力を入れて取り組んでいるほか、たくさんの研究チームによって、希少糖の効果や研究の報告が上がっています。そして報告される希少糖の性質からの効果より希少糖が注目され、砂糖や異種化糖に代わる代替甘味料として食品に利用されています。

希少糖の原料

自然界にほとんど存在しない単糖である希少糖の原料は、果物や植物などが太陽光線を受けて光合成をおこなって得たでんぷんが希少糖の原料になります。でんぷんはブドウ糖の集合体ですが、このぶどう糖の構造が少しずつ異なってできたものが希少糖です。

希少糖の効果

存在量は少ないですが種類の多い希少糖は、様々な研究チームによって、その希少糖の種類の性質からそれぞれ健康に効果的な糖質であることが報告されています。多くの研究報告から希少糖は体に吸収されないもしくはされにくい糖質であるため、食品のカロリーを抑えられることができる糖質だと言われているほか、例えば希少糖の一つであるキシリトールは、口腔内の細菌の餌になりにくい糖質であるという報告から、虫歯の原因になる酸が産生されないので虫歯になりにくい糖質としてガムやキャンディ、歯磨き粉の甘味料として利用されています。

糖尿病に効果的

希少糖は食後の血糖値を上昇させず、またインスリンの分泌を抑制する効果があると認められています。これについては様々な研究チームが同じ結果の研究報告をあげています。たとえば香川大学の研究チームは、希少糖の一種類であるプシコースを用いて動物および健常者である人間を対象に食後の血糖値を調べ、その結果、希少糖は血糖値の上昇を抑制する効果があると報告しています。このことから希少糖は砂糖などの代替甘味料として糖尿病患者の食事対策に使われています。

ダイエットに効果的

希少糖は体に蓄積せず(吸収されず)排出されてしまうため、エネルギーにならない糖質だと言われています。そのためダイエットに効果的で低カロリーもしくはカロリーゼロの食品の甘味料として利用されています。この点に関してもたくさんの研究報告があげられています。たとえば香川大学の研究チームは、人間を対象に希少糖の一つであるDプシコースを用いて連続摂取試験を行った結果、メタボリックシンドロームに関して正常値に改善することができたという結果報告があげられています。

希少糖は内臓脂肪への蓄積がないことや肝臓での脂肪合成酵素を抑制すること、筋肉への蓄積がされないことなどの研究報告があり、希少糖は肥満にならないダイエットに効果的な低カロリー食品の甘味料に利用されています。

希少糖の副作用や危険性

現在の研究報告では、希少糖に危険性はなく、また副作用も認められないとされています。香川大学の希少糖研究センターの報告では、希少糖は砂糖や異種化糖に代えて用いても美味しさを損なわず安心して利用できる新しい甘味料であると報告しています。そして代替甘味料として用いることで、糖尿病患者への食事対策に安心して利用でき、ダイエット食品への利用や肥満から生じる生活習慣病の予防に期待できる甘味料とだと評価しています。

希少糖に関して心配なことがあるとすると、希少糖と謳う商品や希少糖を利用した食品の中には希少糖を100%使用していないものがあります。これらの商品や食品は希少糖のほかに甘味成分として合成甘味料などを併用しています。併用されているほかの甘味成分が体に蓄積して太ってしまったり、健康に悪い影響を及ぼす危険があることには気をつけなければいけない点です。

希少糖のおすすめ商品

希少糖は一般のスーパーやドラッグストアなどではほとんど購入することはできません。希少糖の購入を希望する場合は、ネット通販のamazonで購入することができます。希少糖100%の商品を含めておすすめの希少糖の商品をいくつかご紹介します。

<エリスリトール>

三菱化学フーズ製の「エリスリトール」は希少糖のエリスリトール100%の商品です。糖尿病など糖質制限されている方でも安心して砂糖の代替甘味料としてご使用いただけます。エリスリトールはブドウ糖を原料に発酵させた希少糖です。商品は高品質であるのはもちろんですが、パッケージなどでコストを抑え求めやすい価格のおすすめの商品です。

<LOHAStyle (ロハスタイル) エリスリトール>

希少糖のエリスリトール100%商品です。合成甘味料や添加物は使っていません。砂糖の約75%の甘さで砂糖よりやや甘さは控えめです。原料はとうもろこし由来です。

<太田胃散・希少糖Gold>

希少糖の代表格D-プシコースとD-アロースの2つと希少糖とオリゴ糖、アガベシロップ、ビタミンCを配合した甘味料です。オリゴ糖は整腸作用があるほか、血糖値を上昇させずインスリンの分泌にもほとんど影響を与えないものです。またアガベシロップは低GI値の天然植物由来の甘味料です。希少糖100%ではありませんが血糖値を気にされている方にも安心してご利用できる商品です。

希少糖の効果に期待

希少糖は自然界に極わずかしか存在しない糖質ですが、香川大学の何森健氏により希少糖の生産メカニズムが考案され大量生産の道が開け、砂糖の代替甘味料として低カロリーの食品に利用されています。希少糖の効果から糖尿病患者の食事対策にも利用できるほか、体内に蓄積されないのでカロリーを抑えることができるため、肥満防止やダイエット中の食事に砂糖などの代替甘味料として利用されています。危険性や副作用のない天然の甘味料の希少糖!健康対策に安心して利用してみてください。

糖アルコール

最近「カロリーオフ」とか「糖質ゼロ」などと謳っている食品をよく見かけますよね。それらの食品の中には糖アルコールという甘味料を使ってカロリーや糖質をオフしている食品があります。アルコールというからにはお酒と関連があるのかと疑問の声も上がる中で、今回はこの糖アルコールとは何かをわかりやすくご紹介します。

糖アルコールとは

糖アルコールとは甘味料の一つです。砂糖に比べて甘さは砂糖の数百倍もある甘味度を持ち合わせているにもかかわらず、体内で消化されないまたはされにくい性質なので、エネルギーとして体に取り込まれることがほとんどありません。そのため食品を低カロリーに抑え甘味をつけることができる甘味料なのです。

糖アルコールを大量に利用するときは、糖質に水素を添加して化学的に糖アルコールを作りますが、天然の素材の中にも糖アルコールそのものが存在しているものもあります。糖アルコールにはいくつかの種類があり、たとえばソルビトール、マンニトール、マルチトール、還元水あめ、キシリトール、エリスリトールなどはよく聞く糖アルコールの種類です。

甘味料とは

そもそも食品に甘味を付ける添加物である甘味料は、糖質系甘味料と非糖質系甘味料に分類されます。

糖質系甘味料は砂糖、でんぷん由来の糖、オリゴ糖や乳糖などその他の糖、そして糖アルコールに分類されます。
砂糖はサトウキビやてんさいを原料にしたショ糖が成分となっており、でんぷん由来の糖はぶどう糖や麦芽糖、果糖が甘味の成分となる天然に存在する甘味料です。糖アルコールの多くは酵素反応によって産出されていますが、リンゴやナシ、イチゴ、昆布などの天然素材から産生されているものもあります。

甘味料の分類

糖質系甘味料砂糖甘しょ糖(さとうきび)、てんさい糖(甜菜)
でんぷん由来の糖類ぶどう糖、麦芽糖、果糖、水飴など
その他の糖類オリゴ糖、乳糖など
糖アルコールソルビトール、キシリトール、還元水飴など
非糖質系甘味料天然甘味料ステビア、甘草など
人工甘味料アセスルファムK、スクラロースなど

商品表示のソルビトールとフルクトース

商品表示に甘味料と記載されているあとに、カッコ付けでよくみかけるソルビトールやフルクトースという表記。もちろんどちらも甘味料の成分です。

ソルビトールは糖質系甘味料の糖アルコールの一つでリンゴやナシ、ナナカマドなどの天然の素材を原料にした糖アルコールです。

それに対してフルクトースは糖質系甘味料の中のでんぷん由来の糖類に分類される果糖の一種類です。ハチミツや木になる果実やベリー類、根菜に多量に含まれているデンプンを主成分にしてデンプンからグルコースを作りそこで作られたグルコースの一部をもっと甘いフルクトースに変えて出来た果糖です。

でんぷん由来の果糖であるフルクトースは糖の中でも甘味が強くさわやかなので、清涼飲料水や冷菓子、乳飲料に利用されます。また血糖値を上げない甘味料としても知られていますが、過剰に摂取すると中性脂肪が蓄積して肥満の原因になると言われている甘味料です。

糖アルコールの使用される食品

糖アルコールの甘さは砂糖の数百倍もあるにも関わらす、糖アルコールは体内に吸収されないもしくはされにくい甘味料なので、食品のカロリーを抑えることができるため、低カロリーを目的にした飲料、乳飲料、お菓子などの甘味料に利用されるほか、虫歯になりにくい性質があるので、ガムやキャンディ、タブレット、歯磨き粉などに利用されています。

体に消化・吸収されにくくカロリーを低く抑えられる面では、ダイエットに効果的ですが、カロリーが低いからと糖アルコールを使った食品を多量に摂取すると、おなかがゆるくなってしまうこともあるとも言われています。

糖アルコールとアルコールの違い

さて今回の本題となる糖アルコールとアルコールの違いについてですが、アルコールというとだれもがお酒をイメージしてしまいます。しかし糖アルコールはお酒ではありません。糖アルコールは甘味料で、アルコールとは全く関係ない食品です。

ではなぜ糖アルコールは甘味料なのに「糖」に「アルコール」という言葉が付くのかが疑問になる点です。アルコールといえばワインや清酒などに含まれる成分です。

アルコールとは酵母を使って果実や穀物を発酵させて産生される成分で、その産生物は一般的にエタノール(エチルアルコール)と言いわれます。このエタノールがお酒の主成分であり、エタノールが含まれた飲料の総称を「酒」と言います。エタノールはアルコール類の中で最も身近に使われている物質で、例えば殺菌のための消毒や甘味料などの食品添加物、また燃料にも利用されています。

酒であるアルコールと甘味料の糖アルコールは全く違う食品ですが、アルコールと糖アルコールの化学式を見てみると、その構造式の中ではアルコールも糖アルコールも同じ「基(原子の集合体)」を持っているという共通点があります。

糖アルコールとアルコールの違いの豆知識

アルコール類は酸素原子や水素原子の多様な構造式をもっています。アルコールの構造式の特徴であるヒドロキシ基は、水分子H2Oから水素原子Hが1個離れた酸素原子1個と水素原子1個が結合した-OHをもった基で、これを基本にほかの分子と水素が結合したり置換されたりして、それに伴う性質を示す物質が産生されます。糖アルコールとアルコールはこのヒドロキシ基(-OH)を持っていることが共通点なのです。アルコールと糖アルコールはまったく違う食品ですが、化学式で見た場合その構造式に同じ原子の集合体をもっているという共通点があります。

たとえば糖アルコールの一つであるソルビトールはグルコースを還元した化合物をヒドロキシ基に変換して得られた物質です。その構造式は複雑ですが、アルコールの特徴であるヒドロキシ基が変化していき甘味料の糖アルコールの一つであるソルビトールになります。糖アルコールとアルコールを化学式であらわしたときは、同じ基を持つという共通点が見られますが、食品になったときはまるで違う食品になります。

余談ですが、お酒のアルコールや、糖アルコールのソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトールなど、成分名の最後に○○-ルとつくのは同じ基をもっていることが由来して名称の語尾に○○―ルと付くのだと言われる説もあります。

糖アルコールは糖質オフで低カロリー

近年は食生活の変化などから肥満などが原因となる生活習慣病の心配から、糖質制限された糖質オフや低カロリーという商品に消費者の注目が集まるようになりました。糖アルコールは体内で栄養物として胃や腸で消化されにくいもしくはされない糖質なので、砂糖に比べてカロリーを1/2~2/3もオフすることができるもしくはゼロカロリーにできるため、砂糖の代替甘味料として糖アルコールなどが甘味料に利用された食品が注目されています。

また糖アルコールは甘味が強いにも関わらず血糖値を上昇させず、インスリンの分泌を刺激しないので糖質制限されている糖尿病などの方には、糖アルコールが使用されている食品は、安心して摂取できる嬉しい食品だと利用されています。

糖質制限に効果的

糖アルコールが血糖値を上昇させずインスリンの分泌に影響を与えないということは、米国糖尿病学会の栄養勧告においても報告があげられています。そのほか日本でも東京都にある北里大学の糖尿病センターで行われた試験結果からも報告が上がっています。

北里大学の試験は、健常者10名を対象に低糖質のケーキと通常のケーキを摂取してもらい血糖値、インスリン、中性脂肪を測定した試験結果の報告が届いています。試験内容は低糖質のケーキに砂糖の代わりに糖アルコールのマルチトールなどを使用し血糖値などを測定した結果によるものです。結果は、低糖ケーキは食後の血糖値を上昇させにくくインスリンの分泌の刺激も弱いとのこと。インスリンの分泌が少なく血糖値の上昇も小さかったと報告されています。

虫歯予防に効果的

糖アルコールの一つであるキシリトール。ガムやタブレット、歯磨き粉の商品の紹介に出てくる名称です。このキシリトールが虫歯の原因をつくらない甘味料であることはたくさんの研究チームから報告されています。

口の中には虫歯の原因となる酸を作る菌があり、この菌が口の中の食べかすを餌にして酸を作り、歯のエナメル質をとかしてしまうため虫歯になると言われます。食後はだれしも口の中で酸が作られますが、唾液などの効果によってすぐに虫歯になるわけではありません。しかし体質や体調などから歯のカルシウムが溶けやすい条件が重なったり、歯磨きをおこたると歯石がたまり虫歯になります。

特に口の中の菌は砂糖を好み砂糖を餌にしてしまいます。砂糖を餌にした菌は、歯石の原因となる物質や歯のエナメル質を溶かす酸を作ってしまい、砂糖は虫歯の原因になると言われているのです。しかし糖アルコールの1種類であるキシリトールは口の中の菌に利用されないあるいはされにくい性質をもっており、虫歯の原因になる酸が作られないので、虫歯になりにくく虫歯予防に効果的あると言われています。その性質からチューイングガムやキャンディ、歯磨き粉に使用されています。

糖アルコールの非う餌性について、ある研究チームは、「食品中の糖類が口の中の虫歯菌に利用されて酸が作られ虫歯になる可能性」について試験を行いました。それはキシリトール使用と表示されているお菓子類(ガム、キャンディ、タブレット類など)と、シュガーレスなどと表示されているけれどキシリトールを使用していないお菓子、また砂糖を使ったお菓子を試験の対象物として試した内容のものです。その結果については、糖アルコールのキシリトールを利用した食品は虫歯になりにくく、糖アルコールは虫歯になりにくい糖質であるとまとめた報告があがっています。

このあとほかの研究チームの報告や厚生省が定める「虫歯にならない」などの趣旨を示す特定健康用食品の評価を参考にしたお菓子を使かい、虫歯菌による口の中の酸の産生を調べた報告からは、キシリトールだけではなくほかの糖アルコール全般は、虫歯の原因となる菌に利用されにくく、歯を溶かす菌を作らない性質だと言われています。ただしこれは糖アルコールの含有量が多いからといって虫歯にならないというわけではありません。

糖アルコールの食品でダイエットと虫歯予防

糖アルコールは砂糖よりも甘味が強い甘味料です。しかし栄養素として体に吸収されないので低カロリーで、しかもインスリンの分泌に影響を及ぼさずに血糖値を上げないため、ダイエットや糖質制限されている方にはうれしい甘味料です。アルコールという名が付きますがお酒ではありません。糖アルコールとアルコールは違う食品ですが、その構造式をみると同じ基を持つもの同士です。キシリトール、ソルビトール、還元水あめ、マルチトールなどという名称を目にしたら甘味は強いけれどカロリーオフの甘味料だと思ってご利用ください。

ブドウ糖果糖液糖(異性化糖)

ブドウ糖果糖液糖……こう聞くと、なんだか科学の実験で使う薬品みたいですよね。
しかし、ブドウ糖果糖液糖とは、別名異性化糖ともいう食品添加物の一種で、私たちが普段、知らず知らずのうちに口にしているものなのです。

食品添加物といえば、厚生労働省管轄のもと、食品安全委員会で安全性が確認されたもののみが使用されている一方、体に害であるという意見もなくならないなど、なにかと心配なものですよね。
では、このブドウ糖果糖液糖の安全性はどうなのでしょうか。もしかして害があるのでしょうか。あるとしたら、それはいったいどんなもの?
そもそも、ブドウ糖果糖液糖とはなんなのか。気になるさまざまな疑問について調べてみました。

ブドウ糖果糖液糖(異性化糖)とは

ブドウ糖果糖液糖とは、さつまいもやじゃがいも、トウモロコシのでんぷんから作られる食品添加物で、別名を異性化糖、正式名称を高フルクトースコーンシロップといいます。フルクトースとは、果糖のこと。
つまり、直訳すると高果糖のトウモロコシ液となるわけですが、これだけでどんなものなのかだいたい想像がつくのではないでしょうか。

原料

ブドウ糖果糖液糖の原料はさつまいもやじゃがいも、トウモロコシです。
まず、さつまいもやじゃがいも、トウモロコシのでんぷんに水とα-アミラーゼという酵素を加えて加熱したあと、グルコアミラーゼという酵素の力でぶどう糖の液を作ります。
そして、そのぶどう糖の液とグルコースイソメラーゼという酵素を反応させると、ブドウ糖果糖液糖のできあがり。
結果として、ブドウ糖から果糖に変化、つまり異性化することから、異性化糖とも呼ばれます。
つまり、ブドウ糖果糖液糖は、トウモロコシの遺伝子組み換え食品だといえるでしょう。

異性化糖の種類

異性化糖とは、上記のようにブドウ糖から果糖に変化した糖のことをさします。
そして、その異性化した糖分の割合によっていくつか呼び分けがあり、たとえば、ブドウ糖果糖液糖は、糖全体のうち、異性化した果糖の割合が50%未満のものをいいます。つまり、半分以上は異性化していない糖が含まれているということですね。

これが、異性化した果糖の割合が50%を超えると変化が現れ、50%~90%なら果糖ブドウ糖液糖、90%以上なら高果糖液糖と呼ばれるようになります。

また、各異性化糖に10%以上の砂糖を加えたものは砂糖混合異性化液糖と呼ばれ、たとえばブドウ糖果糖液糖に10%の砂糖を加えたものなら、砂糖混合ブドウ糖果糖液糖です。

これらは、日本農林規格 (JAS)によって定められています。

ブドウ糖果糖液糖の味

ブドウ糖果糖液糖は、なによりも甘さを出すことを目的として作られています。
そのため、味はとても甘く、さわやかさもないためそのままではとても飲めません。
ちなみに、ブドウ糖果糖液糖のカロリーは100gあたり276kcalです。

ブドウ糖果糖液糖の使用されている食品

ブドウ糖果糖液糖は、身近なさまざまな食品に含まれています。
スポーツドリンクや清涼飲料水、ヤクルトなどの乳飲料、コーラなどの炭酸飲料等そのまま飲用するものや、焼肉や鍋物の際につけて食べるタレ、料理に使用するみりんなど。
飲料水においては、内容量のだいたい10%ほどがこのブドウ糖果糖液糖のようです。

ブドウ糖果糖液糖(異性化糖)の作用

ブドウ糖果糖液糖を摂取すると、通常ではありえないスピードで血糖値が上昇します。
通常、摂取した糖質はブドウ糖に分解され、小腸から吸収され、グリコーゲンとして肝臓に蓄えられ……という過程をたどります。
そして、必要に応じて血液中に送り出され、筋肉や脳のエネルギー源となるわけですが、この、血液中のブドウ糖のことを血糖というのです。
つまり、血液の中に血糖を送るので、血糖値が上がるわけですね。

しかし、はじめからブドウ糖と果糖が分離しているブドウ糖果糖液糖の場合、体内で分解されることなく血液中に送り出されるので、血糖値が急上昇するのです。

ブドウ糖果糖液糖の害

まず最初に、ブドウ糖果糖液糖は天然甘味料です。
しかし、天然甘味料とは、食品に含まれる甘味成分そのもののことではありません。この成分を取り出し、何らかの精製をほどこした場合も、天然甘味料に分類されるのです。
現に、ブドウ糖果糖液糖も最初に述べたような方法で作られており、原料こそトウモロコシやさつまいもであるものの、遺伝子組み換えという人工的な手段がもちいられています。

肥満から心臓病に

ブドウ糖果糖液糖は、はじめからブドウ糖と果糖に分離しています。
そのため、吸収のよい果糖がそのまま体内にたくわえられ、中性脂肪の元となってしまうのです。
また、消化、分解の過程を必要としないぶん満足感が得られにくく、ついつい摂取しすぎてしまうことも肥満につながりやすいと言われています。
肥満になると、臓器の周りにも脂肪がつくので、心臓病や脂肪肝などのリスクも高まるでしょう。

それに加えて、摂取しすぎるということは、体内にブドウ糖果糖液糖がある状態が普通だということになりますよね。その状態に体が慣れると、依存性になってしまう危険性もあるのです。

肌荒れの原因

すでに述べたとおり、ブドウ糖果糖液糖を摂取すると、血糖値が急激にあがります。
このとき、体が炎症を起こし、ニキビなどの症状として肌にあらわれることがあるのです。

糖尿病の原因、糖尿病の悪化

肥満につながりやすいこと、依存性があることから、ブドウ糖果糖液糖は糖尿病の原因にもなりやすいことがわかります。

また、それに加えて、血糖値の上昇に対して分泌されるインスリンに耐性ができてしまうことも心配されています。
インスリンが分泌されにくくなるのですから、これは、糖尿病の原因にも、悪化にもつながるでしょう。

遺伝子組み換え食品としての害

ブドウ糖果糖液糖は、トウモロコシを原料にした遺伝子組み換え食品です。
遺伝子組み換え食品においては、アレルギーをはじめ、ガンやいろいろな腫瘍、不妊症などの原因になると指摘されています。
そのため、それらもブドウ糖果糖液による害の一つに数えてもいいでしょう。

ちなみに、遺伝子組み換え食品をもちいた場合はその旨を表示しなければならないと定められているのですが、成分を分解している場合、表示義務はありません。
したがって、原材料を分解して作られている異性化糖にも、遺伝子組み換え食品であることの表示義務はないのです。

遺伝子組換えとうもろこしの使用・流通

日本に流通するとうもろこしの大部分は、最大の生産国であるアメリカから輸入されています。アメリカでのとうもろこし遺伝子組換え作物比率は、米国農務省(USDA)の発表によると2005年には52%でしたが2010年には86%と増加しています。今後、エタノールなどの需要が増えてくるに従い、遺伝子組換え作物の作付け比率は更に上がるものと予想されます。ちなみに大豆の遺伝子組換え作物比率は93%です。

アメリカで商業栽培されている遺伝子組換え作物は、すべて日本で食品としての安全性審査が行われており安全性は問題ないため区別されず流通して輸入されます。一方で、消費者の要望にこたえるため、非遺伝子組換え作物のみを分別して流通・輸入する場合があります。この場合の分別・流通はIPハンドリングシステム(後述)に基づき決められた手順で管理されて輸入されます。

日本に流通するとうもろこし約1,600万トンのうち大半は飼料用として利用されており、コーンスターチ用原料としては約330万トン程度、コーングリッツ、フラワー・ミール及びスナック菓子用原料として約12万トン程度輸入されています。このうち、食品用途として利用されるコーンスターチの原料とコーングリッツ、フラワー・ミールおよびスナック菓子用原料は、主にIPハンドリングによる非遺伝子組換えとうもろこしが利用されています。とうもろこし遺伝子組換え作物比率の増加によっては非遺伝子組換品の入手が困難な状況となることも考えられます。

ブドウ糖果糖液糖の安全性

さまざまな危険性のあるブドウ糖果糖液糖が、なぜこんなにも幅広く使用されているのかというと、やはり簡単に甘みを加えられることと、砂糖よりもコストが抑えられることでしょう。
では、安全性は本当に大丈夫なのでしょうか。

前述した通り、ぶどう糖果糖液糖(異性化糖)は、摂取しても消化に時間がかからないため急速に血糖値が上昇します。
これは糖尿病の方や血糖値が高めの方には非常に危険です。

血糖値に問題がない方も多量の摂取は控えたほうがよいでしょう。

避けられるもののみ避ければ問題なし

以上のことから、ブドウ糖果糖液糖は、できれば避けたほうがいいものだといえそうです。
ただ、これを完ぺきに避けるのは難しく、とくに、現状では不可能にちかいでしょう。
そんな中で、どうしても避けなければいけないと考えては、プレッシャーが強く、精神的にかえってよくありません。
避けられるときに避けるにこしたことはありませんが、まずは危険性を知るだけでもじゅうぶんです。少しずつ、これからの食生活に活かしていきましょう。

ステビア

ステビアは植物由来の天然甘味料で、お菓子やジュースなどによく使用されています。甘味度は高いのにカロリーが控えめであることから、健康にもそこそこ良いという印象です。ただ一方では、発がん性や不妊への心配もある添加物でもあるようです。

ステビアとは

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ステビアとは、南米原産のキク科の多年草です。ステビオシドとレバウディオシドという甘味成分があることから、それらの抽出物を主に甘味料として使用しています。甘さは砂糖の200〜300倍と言われていますが、カロリーはほとんどなく、植物由来の甘味料でもあるので糖質を控えたい人やダイエットしたい人にはおすすめできる糖類と言えます。

ただ、ステビアには独特の風味があるため、食品や飲料に使用される際は、それを緩和するために他に人工甘味料などと併用される場合があります。

ステビアの効能

ある研究チームがステビアの抽出末から試験を重ねた結果、ステビアには優れた抗酸化力があると学会誌に報告をあげました。試験はステビアの葉と茎の混合物から得られた抽出液を発酵させた抽出末を凍結乾燥させて実験された結果です。その結果ではステビアに含まれる複数の成分の中でカリウムの濃度が高くカリウムを含む優れた抗酸化効果が認められています。

そのほかステビアは動物実験から腸に吸収されず排出されると報告されていること、そして砂糖を使わなくとも少量で十分すぎるほどの甘味を出せることで、余分なカロリーを摂取せずにすむことから、肥満防止などダイエットに効果的であり、肥満を防止することで様々な生活習慣病の予防に効果があると言われます。また甘味はあっても砂糖のように虫歯菌の栄養になる糖は含まれていないので虫歯予防にも効果があると言われています。

またステビアの甘味成分であるステビオシドには血糖値を下げる作用があるとラットを使った臨床実験で報告されていることに加えて、インスリン抵抗性の改善の効能があるという報告があげられています。

ステビアの危険性

ステビアは、一般的には安全な甘味料であり、普通に摂取する量であれば問題はないとされています。しかし、過去には発がん性があるとされたり、妊娠しづらくなるなどと言われていたこともありました。

ペルーの先住民は、避妊の目的でステビアを使用していましたが、後の様々な研究によりその効果はないということが明らかになっています。ただ、過去に海外で、ステビアを摂取した子どものテストテロンと呼ばれる性ホルモンが減少したという報告や、ステビアは体内に蓄積しやすい物質のため、長期にわたる使用は望ましくないという指摘がなされていることも事実です。このような状況があるためか、海外では未だに食品へのステビアの添加を認めていない国もあります。

また、ステビアが妊娠中や授乳中の女性、子どもに対する安全性を示す十分なデータはないとされているので、気になるという方は摂取を控えた方が良いかもしれません。

ステビアの毒性

ステビアに含まれる成分であるステビオシドやレバウディオシドは、腸内で分解されるとステビオールを生成します。この物質には遺伝毒性があると言われています。
また、ステビアは発がん性や催奇形性の可能性も示唆されていましたが、これらは安全性試験により、該当しないとされています。

ただ、過去には20代の女性がステビアが使用された清涼飲料水を飲んだところ、ステビアによるものとみられるアナフィラキシー反応を起こしたという報告もあるため、キク科植物にアレルギーを持つ人は摂取を控えた方が良いかもしれません。

ステビアの使い方

ステビアは食品に甘味をつける甘味料として使われます。近年砂糖などの代替甘味料として使われている甘味成分です。甘味が高いことで高甘味度甘味料とも呼ばれ、その中の天然甘味料になります。ステビアは砂糖に近い自然の甘味があるので清涼飲料水やフルーツ缶、乳飲料、ヨーグルトやゼリーなどに使われています。また少量でも甘味を強くつけ、カロリーを低く抑えることができるので低カロリー食品やノンシュガー食品に利用されます。

ステビアの甘味は塩辛さを和らげてくれるので醤油や味噌、スモークサーモンやカラスミなどの魚介燻製品などに利用されるほか、酸味を和らげまろやかにしてくれるため甘酢らっきょう漬けや甘酢生姜などにも使われます。虫歯になりにくい特性があるのでガムやキャンディーそして歯磨き粉などにも使われています。

ちなみに甘味料について説明を加えておくと、甘味料には砂糖のようにまろやかな甘味の低甘味度甘味料とステビアのように少量でも強い甘味をつけることができる高甘味度甘味料があります。

低甘味度甘味料はさらに糖類と糖アルコールという種類に分類され、糖類はさらに砂糖、ブドウ糖などのでんぷん由来の糖、そしてオリゴ糖や乳糖などのその他の糖類に分類されます。

糖アルコールは自然界にある成分を人工的に作ったものです。たとえば大豆の油を分解して作ったグリセリンやぶどう糖を発酵させて作ったエリスリトール、でんぷんが酵素によって分解された還元あめなどがこの類になります。

高甘味度甘味料はステビアのように植物の葉や植物の根や茎などから抽出される天然甘味料と、スクラロースやサッカリン、アセスルファムカリウムなどといった合成原料から作られる合成甘味料に分類されます。商品表示を理解するための知識の一つに甘味料の分類を知識に入れておくのもよいかもしれませんね。

使用されている食品

ステビアは、甘味料として菓子類やジュース、アイスクリームなど食品に甘さを付けたり、塩味を和らげるために漬物や醤油などに使用されたりしています。少量の使用でしっかりとした甘みが感じられるのにもかかわらず、低カロリーであることから、ダイエット食品や健康飲料、糖尿病患者のメニューなどにも使用されています。
ステビアは、砂糖と比べて大変コストパフォーマンスの良い添加物ということで、幅広く色々な用途に使用されています。

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