体に必要な栄養素と言われて、リンを思い出す方はそんなに多くないと思います。
しかしリンはカラダの中でカルシウムに次いで、2番目に多いミネラルです。
多いということは、それだけ必要な栄養素でもあるんです。
が摂り過ぎにも注意が必要な栄養素でもあるんです。
そのリンの約85%は骨や歯の成分となり、残りは筋肉や脳・神経などに、そしてエネルギー代謝や脂質代謝にも役立っています。
骨や歯を形成する栄養素 リンの働き
骨や歯を形成する栄養素1・ リンの働き骨と歯を形成
骨の中では、カルシウムとリンが結合してリン酸カルシウムとして存在しています。
これが骨や歯の材料です。
しかし、リンの過剰摂取は、体内でのカルシウムのバランスが崩れるため、骨からカルシウムが血液中に流出し、骨のカルシウム量が減少してしまいます。
カルシウム:リン=1:1~2の割合でとり入れることが理想です。
骨や歯を形成する栄養素 リンの働き2・細胞の成分になる
DNAやRNAなどの核酸や細胞膜・リンタンパク質の構成成分となります。
骨や歯を形成する栄養素 リンの働き3・エネルギーの産生
ATP※の構成成分で、カラダの中でエネルギーを蓄えます。
※アデノシン三リン酸(あでのしんさんりんさん) すべての生物に存在する化学物質でアデニン、リボース、3分子のリン酸により構成される。 ATP(adenosine triphosphate)と略記される。
リンの摂取目安量
リンの目安量は、男性(18歳以上)が1000㎎/日、女性は(18歳以上)は800㎎/日です。
過剰摂取が続いた場合
カルシウムの吸収が抑えられるため、骨粗鬆症になりやすくなります。
その他、腎機能の低下・副甲状腺機能の亢進なども起こります。
肉・魚などの食材にもリンは含まれていますが、加工食品に使用される添加物のリンは、食材のリンよりも吸収率が高いため、加工食品ばかりを食べていると、リンの摂取量が多くなってしまいます。
不足が続いた場合
骨軟化症やくる病など、骨が形成されなくなります。
ほとんどの食品に含まれているので、通常の食事をしていれば不足することはありません。
リンが多く含まれる食材・食事
リンが多く含まれる食材と摂取量の目安は以下の通りです。
プロセスチーズ(1個20g) | 150㎎ |
しらす干し(大さじ1 6g) | 52㎎ |
ロースハム(1枚15g) | 51㎎ |
マグロ・赤身(4切れ 60g) | 160㎎ |
豚レバー(60g) | 200㎎ |
鶏ささみ(1本40g) | 80㎎ |
玄米ごはん(1杯180g) | 230㎎ |
最後に
リンは添加物に多く、ハムやソーセージなどの結着剤や菓子パンや漬物などの品質改良剤に使用されています。
清涼飲料水やファーストフードなどに偏らず、バランスの良い手作りのものを食べるようにしましょう。
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