感染症の影響で大きく変わった生活習慣、最近は感染前に戻りつつありますが、いまだに何だか気持ちがスッキリしない…という方も少なくないはず。
とくに冬の時季は日照時間が短い関係で、ストレスの影響を感じやすくなる方も多くなるといわれています。
このようなときに注目したいのは、運動でできるメンタルケアです。
今回は運動に期待できるメンタルケアについてと、その方法についてブログに簡単にまとめてみました。
運動とメンタルヘルスの関係
まずは運動とメンタルヘルスの関係がわかる研究結果です。
運動をしている人は抑うつ傾向になりにくい
運動をしている人は、運動をしていない、または運動時間が少ない人に比べて抑うつ傾向になりにくいということがわかっています。
20~60歳の会社員を対象にした研究があります。
1週間に135分以上の運動をしているグループは、運動を全くしていないグループや、1週間の運動時間が135分未満のグループに比べ、1年後に抑うつ傾向の発生率が約半分となったことがわかりました。
運動をしている人の方が「気分が優れている日」が多い
運動習慣のある人は、運動習慣のない人に比べて「気分が優れている日」が多いことがわかっています。
アメリカ内に住む18歳以上120万人を対象に行った調査では、運動習慣のある人は、運動をしていない人に比べ、気分が優れないと感じる日数が1か月間に平均1.49日少ないという結果になりました。
中でも最も大きな関連がみられた運動の種類は、チームスポーツ、サイクリング、有酸素運動とジムでの活動であったこともわかっています。
どちらの研究においても、運動習慣があることが心の健康維持に役立つ、ということがわかる結果となっています。
日光を浴びる時間が少ない「冬」「在宅ワーク」は要注意
日光を浴びる時間が少ないと、メンタルヘルスの不調を感じやすくなるといわれています。
「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンは、精神を安定させる働きがあり、日光を浴びることで分泌されます。
日照時間の少ない冬はセロトニン分泌が少なくなると考えられ、心の不調を感じる方が増えるともいわれています。
また在宅ワークが続き、日光を浴びる時間が減っている方も同じように注意が必要です。冬の時季や、在宅ワークが続くときこそ、外に出て身体を動かしたいものです。
それには、日中の時間の長い春先から習慣化させておくとスムーズに季節の変わり目も乗り切れますよ。
メンタルケアに効果的な運動法とは?
気持ちの落ち込みやすい環境のときこそ、少しずつでも身体を動かしてメンタルケアに役立てたいものです。
では具体的にどのように実践したらいいのでしょうか。
運動する時間は「今より10分プラス」
運動の最適な時間というのはさまざまいわれていますが、厚生労働省のスマート・ライフ・プロジェクトでは18歳~64歳の方の場合は以下のような目標が定められています。
・今より10分多くカラダを動かす
・歩行以上の強度の身体活動を毎日60分
・息がはずみ汗をかく程度の運動を毎週60分
運動習慣のなかった方が急に長時間の運動を行うと、ケガなどにつながる恐れもありますので「今より10分多く」を目標に、少しずつ運動量を増やしていくといいでしょう。
運動の内容は取り組みやすいものから
運動の内容は、自身が取り組みやすいもので構いません。
外に出て行える運動であれば、日光を浴びることでセロトニン分泌を助けてくれるでしょう。
【取り組みやすい運動の例】
・ウォーキング…負荷が軽いため取り組みやすい運動です。通勤や買い物のついでにプラス10分歩くのもいいでしょう。
・インターバル速歩…ウォーキングより効果が出やすいとされている運動法です。少し負荷をかけてみたい方におすすめです。
・ラジオ体操…実はさまざまな効果が期待されています。外に出られない日は窓際で実践してみましょう。
・HIIT…ややハードですが、1日4分でOKという運動法です。すでに運動習慣がある人におすすめします。
・日常生活に運動を取り入れる…何気ない動作を運動にしてしまうと、楽に運動量を増やすことができます。ちりも積もれば…です。
最後に
在宅ワークなどで自宅にいる時間が長くなったりすると、なかなか外に出るのは億劫に感じるかもしれません。
「時間を決めて」「休憩ついでに」など、やりやすい方法でOKです。
ちょっとでも体を動かしてみて、スッキリ感を味わって習慣化してみませんか。
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