たまごの健康パワーと誤解 | 人は食べた物で創られる

たまごの健康パワーと誤解

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卵の噂でこんな事聞いたり人に伝えたことありませんか?

卵は毎日食べてはいけない。コレステロール値が上がってしまうからと。

卵は手軽に食べられる上に値段も手頃、しかも卵好きにとっては何ともつらい話ですよね。

さらに最近流行した卵ダイエットに対しても卵は、ダイエット中の人にもあまりよろしくないといったような反対の意見も多く聞こえるようになりました。

こんな話を聞いて、なるべく卵を食べないようにしようと気にしている人も多いと思います。

実はこういった卵の悪いうわさには科学的な根拠がないと言われているんですよ。

根拠のない卵の誤解

最近では、むしろ健康のために卵を1日に2個~3個食べても問題ないと言うよりも食べるべきとも言われるようになってきています。

今回は卵を積極的に食べるべき9つの理由をご紹介します。

今後はもう卵を食べることに後ろめたい思いを抱くことはなくなるかもしれません。

がどんなに体によい食べ物での食べ過ぎはNGです。その点は誤解のないようにお願いします。

卵を積極的に食べるべき理由1・心血管系疾患のリスクを抑える

ニワトリの卵には、およそ400mgのコレステロールが含まれています。

これはもちろん決して少ない値ではありません。

体内のコレステロール値が上昇すると、心臓発作や循環器系の問題を引き起こす原因となります。

ところが、この話には一点大きな誤解があります。

実は、例え高コレステロールの食材を食べたとしても、体内のコレステロール値がそれによって上昇するわけではないのです。

むしろ、コレステロールを多く含む食材を体内に吸収することで、身体は自身のコレステロール値を抑えようと働きます。

食べ物から直接血液中に溶け出すコレステロールは全体のわずか3分の1だという研究結果もあります。

しかもコレステロールは、そもそも体内で自ら作り出される成分なのです。

この内容は、アメリカ・ルイジアナ州のバトンルージュにある生医学研究所が発表した研究結果にもまとめられています。

この研究では、体重過多ぎみの150人程の被験者を3つの組に分けて調査を行いました。

第1のグループには朝食に好きなものを食べさせ、第2のグループには毎朝卵を2つ出し、第3のグループには毎朝ベーグルを出したそうです。

調査の結果、なんとベーグルを食べ続けた第3のグループの参加者たちのうち減量したと回答したのは65%、またお腹周りの脂肪が減少したと認められたのは全体の35%に上ったのとともに、卵を毎日食べ続けた第2のグループの参加者たちは、コレステロール値に何ら変化が認められなかったからです。

卵には多くのオメガ3脂肪酸が含まれており、これが血液中のトリアシルグリセロール値を下げるという効果も認められています。

血液中のトリアシルグリセロールの値が高いと循環器系の疾患を引き起こすリスクが上がると言われています。

つまり、卵を毎日食べることで心臓周りの病気のリスクを下げるという効果が期待できるということです。

卵を積極的に食べるべき理由2・胎児の先天性異常のリスクを低下させる

ニワトリの卵には、1個におよそ0.7マイクログラム(0.0007mg)のビタミンB9が含まれています。

葉酸とも呼ばれるこの栄養素は、特に妊娠中の女性が不足すると胎児の神経システムに深刻な損傷を与える可能性があることで知られているものです。

最悪の場合には、胎児の脊髄や脳に奇形が生じる可能性もあるそうです。

こんなリスクを避ける点から見ても、卵を定期的に食べるというのは大きなメリットがあるのです。

卵を積極的に食べるべき理由3・アンチエイジングの効果が期待できる 

ドイツ・ベルリンにある医療センターが行った研究によると、フリーレンジの卵(放し飼いで飼われたニワトリの卵)を食べることで加齢プロセスを遅らせ、皮膚がんを予防することができるとの結果があるそうです。

この調査を行ったカロリン・へスターベルク博士とユルゲン・ラーデマン教授によると、フリーレンジの卵の黄身は、黄色の色素が多く、これに加齢プロセスを遅らせる効果を持つカルテノイド(抗酸化作用を持つ成分)が入っているのだといいます。

カルテノイドは人体の中で生成することのできない栄養素であり、食事から摂取する必要があるのですが、主に体内の遊離基を無害化するという働きを担ってくれます。

アンチエイジングという観点で見た場合、卵の調理法に注意が必要だとラーデマン教授は話します。

「卵は火を通すと化学反応を起こし、含まれるカルテノイドの量が増えます。そのため生で食べるよりも加熱した状態で食べたほうが有効でしょう」 

※生卵の白身(卵白)は食べない方が健康にいいって本当?

※美味しい卵かけごはんの危険

卵を積極的に食べるべき理由4・がんのリスクの軽減 

「Breast Cancer Research(乳がんの研究)」というサイトで発表されたこの研究結果によると、10代の間、毎日卵を食べた女性は、卵を食べなかったグループに比べて、後に乳がんを発症した割合が18%も少なかったそうです。

卵にはアミノ酸やミネラル、ビタミンなどの栄養素に加えて、体内にある女性ホルモンの一種エストロゲンと結合する効果が認められています。

体内のエストロゲンのレベルが上昇することが乳がんを引き起こす一因と考えられていることを考えれば、少なくとも卵が乳がんの予防に何らかの効果を発揮するというのも納得の結果かもしれません。

卵を積極的に食べるべき理由5・肌や髪の毛、肝臓に良い効果

卵には、ビタミンB12やビオチン、タンパク質といった栄養素が豊富に含まれています。

これらの成分は、いずれも健康的な髪や肌に必要な栄養素です。

さらに言えば、卵の黄身に含まれているタンパク質と硫黄結合物質もまた傷んだ髪をよみがえらせる効果を持っています。

卵に含まれるレシチンと呼ばれる成分が豊富に含まれていますが、これは腸の調子を整え、肝臓の機能をサポートしてくれます。

いわゆる天然の体内デトックス効果が期待できるというわけです。

卵を積極的に食べるべき理由6・目の健康に良い

卵を食べると、視力が良くなる…こんな話を聞いたことはありますか?

卵にはビタミンA、ルテイン、ゼアキサンチンといった栄養素が豊富に含まれていますが、このうちビタミンAは目の光への適応力を高め、ルテインとゼアキサンチンは日中の色覚を強化し、遊離基による攻撃から目を保護してくれるのだそうです。

ルテインとゼアキサンチンのレベルが低下すると、目の組織に損傷が起きるだけでなく、加齢黄斑変性や白内障といった症状を引き起こす原因にもなるそうです。 

卵を積極的に食べるべき理由7・ダイエットの効果

炭水化物は、タンパク質よりもGI値※が高い食べ物です。

GI値の高い食事を摂れば血糖値が急上昇するのは当然です。

血糖値が急激に上昇や下降を繰り返すことで、空腹感をずっと感じたままの状態になってしまいます。

GI値の低い食材を食べるのがダイエットに適しているといわれるのはこのためです。

そこで卵ですが、卵のGI値は低いのをご存知でしょうか。

まさに減量のためにあるような食べ物ですよね。

さらに言えば、卵を構成するタンパク質は炭水化物や脂質と比べて消化に大きなエネルギーが必要とされるというのも、ダイエットという観点から見れば利点ということができるでしょう。

※ダイエットに必要な知識の一つ 血糖値とGI値 

卵を積極的に食べるべき理由8・脳の働きをサポート

卵に含まれている栄養素の中にコリンと呼ばれるものがありますが、これは身体の代謝、特に体脂肪に働きかける成分です。

さらに、体内に吸収されたコリンは、やがて神経伝達物質のアセチルコリンという物質に変わり、脳と神経システムとを繋ぐ役割を果たすようになります。

そのためコリンが体内で不足すると、記憶力が低下するとともに、妊娠中の女性の場合は胎児の早産や未熟児の原因ともなることが報告されているようです。

十分な量のコリンを摂取するには、1日2個の卵を食べるだけでいいそうですよ。

卵を積極的に食べるべき理由9・骨を丈夫にする

ビタミンDとカルシウムが骨や歯にとても重要な役割を果たす栄養素だということは良く知られています。

これは、アメリカ・メリーランド州のべセスダにある国立バイオテクノロジー情報センターによる研究でも証明されています。

この研究ではさらに、カルシウムとタンパク質がお互いに作用しあい、カルシウムのレベルを維持するだけでなく、骨の新陳代謝を健康な状態に保つということが分かったそうです。

卵にはカルシウムにとって大切なビタミンDも含まれているため、より効率的にカルシウムを吸収することができるようになるのです。

最後に

以上になりますが、いかがでしたか?

少なくとも卵を食べることが身体に悪いことではないということが分かったと思います。

ただ、いわゆる屋内のケージの中で飼われているニワトリの場合、エサに含まれる薬などが卵にも含まれてしまう可能性があるため、選択できる場合はフリーレンジ(放し飼い)で飼われたニワトリの卵を選ぶことをお勧めします。

※価格の優等生 卵の闇

もちろん、例えば糖尿病や心疾患を患っているという人たちにとっては注意が必要です。

かかりつけ医と相談の上、1週間に2つ程度を目安に食べ過ぎを控えるように心がてはいかかでしょうか。

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