味わいさっぱりで特に女性の方にに大人気のジャスミンティー。そんな食事にも合う香り高いお茶を調べてみました。
ジャスミンティーとは
体によく美容にも効果的で綺麗になれそうとか、飲んでいると気持ちが落ち着くなど、飲む側に様々なイメージを与える美の象徴的ジャスミンティーは、少々クセがありながらも高貴で高い香りに何度でも飲みたくなる味わいをしています。そんなジャスミンティーはコンビニなど手軽な場所でも購入できるほど身近なお茶ですが、中国では花茶として大人気のお茶でもあります。
ジャスミンという名前が付いていることから、お茶の手順としてジャスミンの花を乾燥させ、お湯を入れて作るものだとイメージしがちですが、ジャスミンティーとは緑茶などに使われる茶葉に茉莉花(マツリカ)と呼ばれる強い香りが漂う花の香りを付着させたお茶のことを指します。
花茶の歴史
花茶の1つジャスミン茶。花茶は明末清初以前、宋代にすでに香り茶は流行していて、数十種類の香料茶があったと言います。香料は茶と同様薬の一種だったということがこの背景にあるのでしょう。茶と香料は結びつきやすかったのです。やがて香料茶の多くは淘汰され、ジャスミン茶・茉莉花茶(まつりか茶)がそのうちの96%を占めるようになりました。
ジャスミン茶は初めは士大夫(したいふ…北宋以降、役人・地主・文人を兼ね備えた人をこう呼んだ)が好むマイナーな飲み物でしたが、明末から清になると商品化が始まり流通するようになって大流行となりました。清末の西太后(せいたいこう…清末の権力者)が好んだことでも有名です。彼女はジャスミン茶を飲むことで自分の肌がとびきりきれいなのだと思っており、他のものには飲むことを許るさなかったという逸話もあるほどです。外国の使節とその夫人が表敬に訪れるとジャスミン茶をおみやげとしたので、ジャスミンの花は当時「国の花」とされていたそうです。
さんぴん茶との違い
ジャスミンティーに酷似している飲み物と言えば沖縄でよく飲むことが多いさんぴん茶です。さんぴん茶も沖縄では自動販売機やコンビニなどで手軽に入手できますが、実はジャスミンティーとさんぴん茶は同じものです。
ジャスミンティーが沖縄でさんぴん茶と言われるようになった理由は、中国でジャスミンティーのことを「シャンピェンチャ(香片茶)」と呼んでいることから始まりとされています。
時を経て沖縄にもこのシャンピェンチャが持ち込まれたのですが、その際シャンピェンチャをなまって言ったことからさんぴん茶という呼び方が定着したと言われているため、普段聞き慣れたジャスミンティーは中国ではシャンピェンチャと言い、そこから伝わった沖縄ではさんぴん茶となったということです。
呼び方が大きく異なりますが、ジャスミンティーとさんぴん茶は呼び方が変わっただけで同じものだったんですね。
ジャスミンティーの効能
どんなシーンでも美味しく飲めるジャスミンティーは、どのような効能があるのでしょうか。基本的にティーと付くお茶は体に良い効果をもたらすものが多いですからその点も調べてみました。
ホルモンのバランスを調節する
何かとホルモンの乱れに振り回されることが多い女性は、生理前の嫌な症状を訴える方も多いです。ジャスミンティーには香り成分であるベンゼルアセテートが作用して自律神経を整える効能があり、リラックス効果も相まって生理前の不快な症状だけではなく、更年期による気分の変化などにも役立と言われています。
集中力の向上・リラックス効果
ジャスミンティーの最大の魅力はやはり漂う魅惑の香りです。花の香りを最大限に引き出したようなあの香りには、芳香成分となるベンゼルアセテートやリロナールという成分が甘い香りを引き出しています。この二つの芳香成分には鎮静効果や抗不安作用、血圧降下作用などの効能が得られるため、興奮した体を速やかに休める環境作りを行ってくれます。
アンチエイジング効果・美肌効果
ジャスミンティーの茶葉に使用されることが多い緑茶には、カテキンやタンニンが含まれていますが、抗酸化作用のあるカテキンやタンニンは摂取することによって体内で酸化を防ぐ効能もあります。
体の酸化が進むとシミやしわ、たるみなどの原因になりますが、ジャスミンティーを飲むことによっていつまでも若々しい体作りが期待されています。
また、美容に必要不可欠であるビタミンCも豊富に含まれており、シミや潤いのある肌作りを行うのはもちろんのこと、皮脂の分泌量を調整して正常化し、血液の流れやリンパの流れを良好にして免疫力も上げてくれるため、顔の皮膚だけではなく全身の皮膚の健康に効果が期待できます。
二日酔い予防
ジャスミンティーに含まれる芳香成分リロナールやベンゼルアセテートなどには鎮痛の効果があるため、二日酔いが原因の頭痛などを緩和してくれる可能性があります。また、体内に入ったアルコールを解毒してくれるため、お酒の合間に休憩としてジャスミンティーを活用してみましょう。
ジャスミンティーの副作用
ジャスミンティーのカフェイン含有量
まずは、気になるカフェインから。ジャスミンティーに含まれるカフェインの量は、100mlあたり20mgです。コーヒーや紅茶は30~60mgも含まれているため、それよりは低いカフェインの量になります。しかし、ほうじ茶や玄米茶などよりは少し多めに入っています。
ジャスミンティーの味わいが好きで毎日飲んでいるという方も多いかもしれませんが、ジャスミンティーにはカフェインや利尿作用があるため、就寝前や出掛ける前、そして小さい子どもや妊娠中の方は避けたほうがいいかも知れません。
また、ジャスミンティーには子宮を収縮させる働きのある成分を含んでいます。そのため、正産期(37週)に達していない妊娠している女性が飲むと、早産を引き起こす恐れがあるためこれらの項目に当てはまる場合は飲用を避けた方が良いでしょう。特に心配なら医師に相談して下さい。
ジャスミン茶の淹れ方
ジャスミン茶(茉莉花茶)の入れ方を紹介しましょう。ジャスミン茶の入れ方
1:一般には白い蓋つき茶碗を用意しますが、高級なジャスミン茶の場合透明なガラスの器を用意します。
2:沸騰した湯を茶碗に入れ温めた後捨てます。
3:好みの量の茶葉を茶碗に入れます。
4:まずは茶葉の香りをゆっくりと引き出せるように、茶碗に近づけて低い位置で湯を注ぎます。次に茶葉と湯を混ぜ合わせるように少し茶碗から離して湯を注ぎます。その後高い位置から一気に湯を注いで茶葉をかき混ぜます。こうして茶碗の8分目くらいの湯を注いだ後すぐ蓋をして香りを閉じ込めます。
5:少し経ってから蓋をずらして香りを楽しみます。
6:香りを楽しんだ後少し冷まして、舌の上で味わうようにしてゆっくりと飲みます。
まとめ
女性らしい味わいや強い花の香りがするジャスミンティーは、綺麗な女性を連想させるお茶です。そんなジャスミンティーは香りや味が楽しめるだけではなく、非常に様々な効能を得られる優秀なお茶でもありますから、ジャスミンティーでオシャレに理想的に効能を摂取してみてはいかがでしょうか。
コメント