杜仲葉茶は、名前から想像するに中国から入ってきたイメージがありますがどうなんでしょうか。今回はそんな杜仲茶を調べてみました。
杜仲茶とは
杜仲茶(杜仲葉)とは、トチュウ目トチュウ科のトチュウという木の若葉を乾燥させたもので、 トチュウは太古の昔から地球上に存在し、氷河期を生き延びたといわれる中国原産の植物です。 その樹皮(生薬名:杜仲)は漢方薬として名高く、中国最古の薬物書『神農本草経』でも上品(長期間服用できる無毒な薬)として収載。日本でも医薬品として認定されています。
近年、葉の方にも樹皮と同じ成分が含まれることがわかり、樹皮よりも手軽に穏やかな薬効が期待できるためにハーブティーとして人気になっています。さまざまな効果について研究もされています。
味や香りにはくせがなく、ほんのりとした甘さがあるのが特徴のお茶です。 香りが強い、苦さもなく、子どもから大人まで日常的に飲める健康茶として人気が出ています。
杜仲茶の成分
杜仲茶に含まれている成分は、
- フェノール性化合物(クロロゲン酸など)
- トリテルペン類
- イリドイド類(ゲニポシド酸、アスペルロシドなど)
- フラボノイド
- ミネラル
特に注目されている健康成分がゲニポシド酸で、副交感神経を刺激して血管を広げ、血流を良くして血圧を下げる効果があると期待されています。
杜仲茶の効果・効能
全身にさまざまな健康効果をもたらす杜仲茶。現代の研究から報告されている効果・効能を調べました。
利尿・便通改善効果
カリウムが豊富に含まれている杜仲茶には、利尿効果があり、身体に溜まった老廃物や毒素を排出するのに役立ちます。 また、腸のはたらきを促し、便通を改善させる効果もあるといわれています。
リラックス&血圧降下効果
杜仲茶に含まれるゲニポシド酸には副交感神経を刺激する効果があります。 これにより精神的なリラックスを促し、ストレスを低減すると同時に、血流を改善し、血圧を穏やかに下げる効果が期待できます。
コレステロール値改善効果
杜仲茶にはコレステロールの吸収を抑えるはたらきがあることが報告されています。 脂肪の吸収を抑制し、血中の中性脂肪を低減する効果もあるとされ、メタボリックシンドローム解消の効果が期待されています。
抗酸化効果
杜仲茶には抗酸化効果があることがわかっています。これは杜仲茶に含まれるケルセチンなどのフラボノイド類によるものと考えられており、老化の抑制や生活習慣病の予防効果が期待できます。
その他の効果
その他、杜仲茶には滋養強壮効果や肝臓機能亢進効果があることが報告されています。 ちなみに、杜仲茶はその甘みを感じる味わいから、花粉症に効くといわれる「甜茶」と混同されることもありますが、杜仲茶には残念ながら、その効果はないようです。
杜仲茶のカフェインと副作用
薬効があると聞けば気になるのが、副作用。 誰でも飲めるのか? 飲み続けて大丈夫なのか? 適切な摂取量は? 調べてみました。
杜仲茶はノンカフェイン
お子さんをお持ちの方や妊婦さんにとってはまず気になるのが、カフェイン含有の有無だと思います。杜仲茶はカフェインを含まないので、妊娠中や授乳中の方でも安心して飲むことができます。 さらに嬉しいのが、「トチュウの木には害虫がつかない」という事実。基本的には無農薬で育てられているため、余計なものを摂りたくない!という方や小さいお子さんにとっても安心です。
杜仲茶の副作用と摂取量
杜仲茶は副作用のない薬草とされています。 ただし、カリウムを多く含むため、腎機能が低下している方やカリウム製剤・利尿薬などを飲んでいる方については高カリウム血症が起こる恐れがあるようです。該当する方は医師に相談するようにしてください。
1日の摂取量の目安は茶葉の分量で6g。一度に大量に摂取するのではなく、毎日継続して飲むようにしましょう。
どんなお茶もそうですが、飲み過ぎには百害あって一利なしです。
杜仲茶の作り方
杜仲茶は、一般的なハーブティーの仲間なので同じように茶葉に熱湯を注いで淹れることができます。また、水出しで淹れることもできるようです。 ただし、成分をよりよく抽出したいのであれば、しっかりと煮出すのがおすすめなんです。 アイスで飲みたい場合は、一度しっかり煮出して成分を抽出したものを冷やして飲むようにしましょう。
<杜仲茶の煮出し方>
- 1. 杜仲茶の茶葉6gに対して水を1~2リットル(1日で飲みきれる分量)用意します。
- 2. 小鍋に茶葉と水を入れ、弱火で10分ほど煮出します。
- 3. 茶葉を濾してできあがりです。
<杜仲茶の飲み方>
薬効を期待するなら、飲むのにおすすめのタイミングは「空腹時」。 朝起きてすぐの時間や食前、就寝前のリラックスタイムなどがいいです。 そのまま飲んでもクセがなくおいしい杜仲茶ですが、毎日だと飽きてしまうかもという方は他のハーブティーやミルクなどとブレンドしてもおいしくいただけます。
- ハチミツを入れて…さらにまろやかに。風邪の時におすすめ
- ミルクを入れて…リラックスタイムや就寝前に
- 焼酎割りで…キリッと冷やして飲んで下さい。
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