噂で聞く【電子レンジは体に悪い】は本当なの?

雑学

こんな噂を耳にしたことはありませんか?ネットなどで電子レンジは体に悪いという話を。

いまや、必須家電ともいえる電子レンジはコンビニ弁当や冷凍食品の温め、調理の下ごしらえ、作り置きの物を食べても温かく食べられる。そんなそんな生活をささえています。これで電子レンジは体に悪いとう噂が本当ならば食生活に多大な影響をあたえてしまいます。真実だとマズイから噂として広まったのかな?

実は私も毎日のように電子レンジを使っております。仮に電子レンジが無ければ我が家の食生活は成り立ちません。なので調べてみました。もし噂が本当だったヤバいです・・・。

出所は不明、噂はほぼ世界共通

まず検索してみると、どこの国でも似たような噂があり、同じような記事がたくさんありました。内容もなぜか全世界ほぼ一緒。

しかし、それに相まって、それ以上に単なる噂であることを訴えるサイトが多かったのも事実です。

それらのサイトマスターの職業は様々で、医者からフィットネストレーナー、ジャーナリストまで、様々な方が嘘である事に言及していました。

噂をまとめると大体以下のようになります。

  1. 電子レンジの使用で食物の栄養が減少する?
  2. 電子レンジから漏れ出る電磁波は体に悪影響を及ぼす?
    (マイクロ波と核を混同するような記事も。)
  3. 電子レンジで温めた食品を摂取し続けるとガンになる?

この3つがメインだと思います。

ちなみに

かつてロシアでは使用が禁止された

1976年、旧ソビエトが電子レ ンジの使用を禁止し、ベルリンの壁崩壊後に解かれたというエピソードがネット上に散見されます。この情報がどのように拡散したのか、調べてみましたが、公の情報はありませんでした。 電子レンジの原理を発見したパーシー・スペンサーがアメリカの大手軍需品メーカーに所属していたことと何かしら関係があるかもしれませんが、これも噂レベルです。

そもそも、電子レンジの仕組みとは

電子レンジとは、発振器から電磁波を放射して庫内に高周波電界をつくり、電界に置かれた誘電体(食品)を誘電加熱する装置です。高周波電界と同じ周波数で食品の双極子が揺さぶられて誘電損失を起こし、損失が熱に変わることで食品自体が発熱するというメカニズム。 電磁波は金属の鏡面で反射し、プラスチック、紙、陶磁器をすり抜けて食品に届きます。均一な電界になるように、ターンテーブルやアンテナが回転したり、電磁波が乱反射する構造になっています。 電子レンジは周波数2.45GHzの電磁波を使っていますが、これは国際電気通信連合によって産業・科学・医療用に割り当てられた周波数帯です。他にも無線LAN 、ブルートゥースや医療機器などがこの周波数帯の電磁波を使用しています。

1. 電子レンジの使用で食物の栄養が減少する

これは、熱によって壊れてしまうビタミンがあるためと思われます。一般的に、ビタミンは水溶性と脂溶性に別けられますが、水溶性ビタミンは熱にも弱く加熱により壊れてしまうものが多いのです。

これは、電子レンジでの加熱に限らず、フライパンや鍋での加熱でも同様です。因みに水溶性ビタミンとは以下のビタミンを指します。

水溶性ビタミン

ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKですので、この噂は嘘という事になります。

また、原理的に電子レンジは、マイクロ波による水分子の振動により摩擦熱で食品を温めます。結果として火で温めても同様で、火から熱が伝わるか、水分子の摩擦熱から熱が伝わるかの違いだけで、現象はほぼ一緒です。熱というのは、原子がどれだけ激しく運動しているかとう事ですので、熱の根本原因も一緒なのです。

野菜に含まれるビタミンには、熱に強いもの(ビタミンAやEなど)と、熱に弱いもの(ビタミンCやB1など)があります。できるだけ熱に弱いビタミンを壊さないように調理するには、加熱時間を短くするのがポイントです。 ブロッコリーとほうれん草を使った実験の結果をみると、茹でるよりも電子レンジで加熱したほうが、ビタミンCの残存量が多いことが分かっています。電子レンジは加熱時間が短いこと、水溶性のビタミンCが茹で汁に流れ出てしまったことが原因だと考えられます。 また、海外の実験ですが、電子レンジで調理した食事とふつうに調理した食事をマウスに食べさせて比較したところ、健康状態に差が出なかったという報告もあります。

2. 電子レンジから漏れ出る電磁波は体に悪影響?

ご存知の方も多いと思いますが、電流が流れているもの全てに、電界が発生し電磁波も発生しているのです。TVでもPCも、スマホでもそうです。一時、携帯電話から出てる電磁波が体に悪影響が出ると言われていましたが最近ではあまり耳にしなくなりました。

PCを使用する仕事の人が、機械式腕時計をすると時計に磁気が移り、時計を狂わせる事象は時計に詳しい人ならだれでも知っています。それくらい電磁波はありふれたものです。

電子レンジの場合は、熱を発生させるためにマイクロ波という電磁波を使用しており、その威力が強力であると思われているようです。また、電磁波と放射能を同一と勘違いしたような記載も多々ありましたが、根本の電子の振動という現象だけ見れば同じですが、周波数が格段に違います。

これは、池に小石を投げた時の波と、数十メートルの大津波が一緒と言っているようなものです。

ちなみに、電子レンジの周波数は2.45 GHz(109HZ)、これに対してX線は10 PHz(1016HZ)です。
電子レンジの扉の面は、網模様の金属がついていると思いますが、これは電磁波が外部に漏れないようにするための静電遮蔽という技術のためです。電子レンジ全体が、この静電遮蔽で覆われているので、外部にいる人に影響はあり得ないといえます。

現に、電子レンジの電磁波が漏れていれば、同じ2.4GHz帯を使用している、WiFiや電話の子機等に多大な通信障害をもたらすはずですが、そんなことにはなっていないですよね。なので、この噂も確実に嘘です。ただ壊外観が壊れたレンジは考えた方がいいかもしれません。

3. 電子レンジで温めた食品を食べるとガンになる?

これに対しての答えも、1と同一となります。電子レンジで温めたこと自体が、悪影響を及ぼすというのは、考えられません。

癌(ガン)など、体に影響があるとすれば、一緒に温める食器や、ラップや蓋などが高温に耐えられない物質であった場合、体に悪影響のある物質が溶け出る可能性があります。具体的な例を挙げると、耐熱でない容器に入れた食品を加熱すると、容器が融解してダイオキシンが出てしまうものもあるようです。

この噂の場合は、電子レンジそれそのものに原因があるのではなく、容器等が問題であっただけなのです。ですので、こちらの噂も所詮噂だと言えます。

噂の検証結果

上記の理由から、電子レンジそのものは問題ないものであると、個人的に考えて使い続けます。しかしながら、世界中にウソのような記事のサイトがあり、また、それらを信じてしまっている方も多いはずです。これはレンジに限った事ではありませんが。

少し物理や化学の知識があれば、おかしいと思うようなことも、身の回りに当たり前に使われていたりすることも多いのです。電子レンジの例でいえば電磁波を充てただけで、食品がガン化したり、悪い物質になってしまったり違う物質に変化するのであれば、それはそれで、良い意味でビッグニュースです。ノーベル賞が取れるかも知れません。

なぜなら、それを解明し利用すれば、物質を根本から変化させられる仕組みの解明、つまりはSF映画や錬金術の様に、ただの砂を金に変えたり、水を石油に変えたりできる装置を原理的には作れる可能性を示唆するからです。でも、実際はそんなことは無いですよね。

情報リテラシーの重要性が説かれる昨今ですが、私たち一人ひとりが正しい見方を身に着けることが大切であると感じました。少しでもこの記事が皆さまのお役に立てばと思います。

最後に

ただし、使い方に注意は必要

破裂する食材を電子レンジで加熱する

卵のように膜があったり栗のように皮があったりする食品は破裂することがあります、殻をむいたゆで卵も卵黄に膜があるので破裂します。八宝菜に入っているうずらの卵も同様です。生卵も殻を割った後、卵黄の膜がなくなるまでほぐして下さい。 ソーセージ、たらこ、イカなどの食品も膜があるため注意が必要です。密封容器も同じように破裂しますので、電子レンジで加熱するときは必ずフタを外しましょう。

電子レンジに頭をつっこむ

電子レンジの電磁波(マイクロ波)が、エックス線やガンマー線などと同じ放射線だと誤解している人はいないでしょうが、マイクロ波は非放射線で、電波の仲間です。電子レンジで調理された食品が放射性物質に変化することもありません。 また、電子レンジのスイッチを切ったあと、レンジ内にも食品にも電磁波が残ることもありません。頭を電子レンジにつっこんでみようと考えている人がいるかもしれませんが、ドアを開けようとすると電磁波は停止するように作られています。

金属を入れる

アルミホイル、金属皿、金属コップ、金串、メッキ皿、フォークやナイフ、レトルト食品の容器など金属製の調理器具や食器類は数多くあります。電子レンジに金属を入れて加熱すると金属が電磁波を反射して、その際に火花が散って見える場合があります。 仮にスパークしなくても、反射した電磁波が発振器の故障の原因となるので止めましょう。

発火事故に注意

国民性生活センターには電子レンジの発煙や発火などに関する相談が、2009年度以降669件寄せられています。電子レンジ内に汚れが蓄積すると、その部分に電磁波が集中し、発煙・発火することがあります。電子レンジ内はこまめに手入れを行いましょう。 また、食品を加熱しすぎると発煙・発火することがあります。元々水分の少ない食品や少量の食品は加熱しすぎに注意しましょう。

正しく使えば電子レンジは安全

電子レンジを使った簡単調理法やアイデアグッズが話題になっている一方で、「電子レンジで調理した食品は放射能を含むので危険」だという風説がまことしやかに流布されています。 WHOは、情報シートで「取扱説明書に従って使用する限り、電子レンジは安全である」と言っています。さらに「誤った理解をしないために、電子レンジで加熱しても放射性物質になることはないとしっかりと認識すること」といっています。 というわけで、少なくとも正しい使い方をする限り、電子レンジは危険ではない、と考えてよさそうですね。これまで不安を覚えながら電子レンジを利用していた人は、今後はぜひ安心して、便利な電子レンジを使いましよう。

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