「鬼は外!福は内!」と言いながら、鬼に向かって豆をまく節分。子供が小さいころには家族で豆まきをしていたのを思い出します。当時は単に豆をまけばいいと思ってました。しかしホントにそれで良かったのか今更ながら感じています。
鬼のお面をかぶった大人にむかって豆をまく楽しいイベント。「なぜ豆まきをするんだろう?」「豆まきのあと、なぜ食べるんだろう?」という疑問を自分以外のかたも抱いた人もいると思います。
今回は、節分の豆まきについていろいろ調べてみました。ちなみに豆をまいた後の掃除は大変でした。数か月に何でこんなところにって所から豆がでてきたり踏みつぶして、あっ!って声を上げた事もありました。少し話がそれましので戻します。
節分とは
「節分」には「季節を分ける」という意味があります。季節を分ける日は一年間に4回あり、春夏秋冬それぞれに始まりの日が決められています。
春は「立春(りっしゅん)」、夏は「立夏(りっか)」、秋は「立秋(りっしゅう)」、冬は「立冬(りっとう)」と呼ばれています。この、春夏秋冬それぞれの季節が始まる日の前日のことを「節分」ということです。
節分に豆まきをする意味とは
節分の豆まきは、昔に中国から伝わってきた風習で、季節の変わり目には邪気(鬼、魔物)が生じると考えられており、その邪気を追い払う儀式として、文武天皇(もんむてんのう)が慶雲(けいうん)3年(706年)に宮中で初めて行ったのが始まりだそうです。※諸説あり
室町時代(1338年~1573年)ごろには、冬から春になる時期を一年の境目とし「立春」は新年を迎えるのと同じくらい大事な日として特に重要視され、豆をまいて鬼を追い払う行事として庶民にも定着していき、現在では「節分」とは立春の前日のみを指すように変化してきました。
鬼や魔物を追い払うために使うのは豆(大豆)で古来より日本では穀物には、「邪気を払う力がある」とされています。また、豆(まめ)=魔目(まめ・鬼の目という意味)や、豆(まめ)=魔滅(まめ・魔物を滅するという意味)の語呂合わせもあり、豆を鬼にぶつけることで邪気を払い、無病息災を願うようになったとも言われています。
豆まきの方法は地域や家庭によってさまざまですが、一般的に豆まきは、鬼が活動を始める夜に行い、家の一番奥の部屋から玄関に向かって豆まきをしてい鬼を追い払います。他に、方角で豆まきの順番を決める方法もあります。
鬼が出入りする方角である北東(鬼門)から鬼を追い出すので、一番遠い南西から始めて北東を最後にする場合や、最初に北東にまく場合もあるようです。
また、豆まきには大豆!と多くの人が思っているかもしれませんが、落花生をまく地域もあります。
落花生をまくのは北海道や東北地方に多く、九州でも一部地域では落花生をまくそうです。私は落花生は千葉県が有名なので千葉県が一番盛んに行われてると思ってました。
ではなぜ大豆ではなく落花生なのか明確な理由は定かではありませんが、「雪の多い地域では大豆だと小さくて全部を拾えないが、落花生ならみつけやすい」「落花生は大豆よりカロリーが高いので寒い地域で好まれる」などさまざまな理由があるようです。
食べる豆の数は
豆まきの豆は、必ず炒ってから使います。なぜ炒ってからまくのか?それは、もしも生の豆を使って拾うのを忘れていたら、そこから芽が出てくるかもしれません。まいた豆から芽が出てくるのは縁起が悪いといわれており、災難がふりかかるともいわれ、豆まきの豆は必ず炒るようになったそうです。
また「豆を炒る」=「魔目を射る」に通じるともいわれています。豆まきのために炒った豆は「福豆」とも呼ばれ、豆まきのあとで「福豆」を食べることで体に福を取り込み、一年間健康に過ごせるといわれています。この時、食べる豆の数は「数え年の数」だそうです。
数え年とは、生まれたその日にすでに1歳で、元旦に年を重ねるという数え方です。例えば、2019年12月25日に生まれた人は、その時点で1歳です。そして、2020年1月1日に2歳になります。「元旦から誕生日前までは満年齢+2歳」「誕生日当日から12月31日までは満年齢+1歳」と覚えておくと良いですね。
最後に
豆まきで落花生をまく地域もあるとメディアで広まってからは、これまで大豆をまいていた人たちの中にも「落花生なら拾って食べるときに衛生面が安心できる」「掃除が楽そう」「小さい子どもがいても安心」などの理由から、落花生をまくようになった人もいるそうですよ。
大豆でも落花生でも、「豆まきをして邪気を払い、一年間の無病息災を願う」という気持ちに変わりはないのかもしれませんね。
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