郷土の花①北海道・東北

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郷土のシンボル

出身地の花ってご存知ですか?全国47都道府県には、それぞれシンボルとなる花が制定されています。ご自身の出身地は何の花がシンボルですか?あの人の出身地は何の花なんでしょう。花たちを見ていくと日本の気候風土によって違いが見えて来ます。ご自身の出身地以外もぜひチェックしてみてください。

北海道・東北の花

北海道の花「ハマナス」 

北海道の花は、昭和53年に一般公募で「ハマナス」に決定しました。
「純朴、野性的で力強い」「花の色が鮮明で、葉も美しい」「生命力が強く育てやすい」などの理由から、北海道の花としてふさわしいと選ばれました。

ハマナスはバラ科の低木の落葉樹で、耐寒性が強く、潮風にも強いです。初夏に鮮やかな花をつけ、花からはほのかな良い香りがして、香水を作ることも出来ます。

茎には細かいとげがあり、葉は肉厚で縁はぎざぎざの鋸歯です。アイヌ語では「マウ」というそうですが、アイヌの人たちも昔からハマナスの花を煎 じて飲んでいたという記録もあります。実はローズヒップとして、ハーブティーなどで親しまれています。

ハマナスはシーボルトがヨーロッパに持ち込んで世界に広まりました。英語ではなんと「Japanese Rose」(日本のバラ)ともいわれています。沿岸沿いに咲くハマナスは潮風に強いのが特徴で、ヨーロッパの寒冷地では道路際に植栽されたりしています。凍結防止に塩化ナトリウムなどをまくため、普通の植物は塩に負けて枯れてしまっていたのが、ハマナスは塩に強いため現在は重宝されています。

また寒い地方で育つため、東北~北海道地方でよく見ることが出来ますが、天橋立や島根県にも分布が確認されています。北の寒い地方へ行くほど、花の色味が赤く濃くなっていくといわれています。

青森県の花「リンゴ」

昭和46年に、青森県政100年を記念して、県の花が制定されました。現在リンゴ生産量は国内1位。全国のリンゴ生産量のうち、実に98%は青森県で生産しています。

青森といえば、りんご。リンゴといえば、青森。しかし実は青森県はリンゴの木が自生していたわけではなく、明治8年に3本のリンゴの木が政府からモモやナシなど11種類の木々と共に持ち込まれて、栽培が開始されました。最初植えられたのは県庁内で、現在同じ場所には昭和38年に植樹されたリンゴの木が12品種植えてあるそうです。

リンゴの花は桜の花と比べると花弁がふわりと大きく、鮮やかな若葉とあいまって可憐な印象です。桜が終わるとリンゴにバトンタッチするそう。「リンゴ~のはなびらが~♪」ではじまる「リンゴ追分」でも、「桃が咲き、桜が咲き、早咲のリンゴの花が・・・」と歌われています。

そんなリンゴ追分に出てくる岩木山のふもとまで、弘前市内から約16km続くアップルロード。約40万本ものリンゴが植えられているんです。春先は甘い香りで一帯が包まれる、素敵なドライブコースなんだといわれています。

岩手県の花「キリ」

▼大木の先に咲く花。どっしりした幹からすっと柔らかく湾曲して伸びる枝、それから大きな葉と紫の花。おおらかなイメージのある樹

昭和30年NHKが開局30年を記念して公募した中から牧野富太郎、本田正次という2人の日本を代表する植物学者が決定しました。岩手県南部の桐は「紫桐(しとう)」と呼ばれ、名産地としても有名。寒暖差が激しいことから、光沢が強く、淡い紫色をおびた木目の美しい木材として着物箪笥や琴などの楽器まで幅広く作られています。開花時期は5月で、山にその香りで春を告げると言われています。足利時代に遠野南部家が大和から苗を移したのが始まりと伝えられています。家紋としても桐紋は多様で、140種類ほどあります。そもそも桐は古代中国で鳳凰が棲むといういわれがありました。実際に古代中国で桐と言われている植物は、現在の日本でいう「青桐」で、これは桐とは全く別なのですが、話が伝わるうちに青桐は桐とされ、皇室や朝廷の副紋として大切にされてきました。足利尊氏や豊臣秀吉なども天皇からこの紋を賜っており、武士に人気でした。現在でも桐花紋は菊のご紋についで高貴な紋とされています。私たちの身近なところでも、500円玉の裏面や、パスポートに印刷されていますね。それが桐と知らなくても、そのイメージは馴染みがあると思います。

秋田県の花「フキノトウ」

雌雄異株のフキノトウ。左が雌、右が雄。早春枯野からぽこぽこと顔を出すさまがかわいらしいです。

岩手県同様、昭和29年NHKが開局30年を記念して開催した「郷土の花」事業で公募した中から牧野富太郎,本田正次という2人の日本を代表する植物学者が決定しました。キク科フキ属の多年草フキの花をフキノトウと呼びます。春先に地中際に生え、多年草のため、毎年同じ場所で見ることが出来ます。雌雄異株です。雌の株は閉じたように咲くのに対し、雄の株は小さい花がわっと咲いたように見えます。どちらも控えめで、かわいらしいです。食用としても好まれますが、一般には蕾の時期に採取しててんぷらにしたり味噌汁に入れたりして食べます。味はほろ苦く、おとなの味です。咲いてしまってからも、フキノトウ味噌などの一部加工品では食用します。秋田では「ばっけ」や「ばっきゃ」などの名で親しまれているそう。長い冬の終わりを雪解けとともに教えてくれるフキノトウは、待ちに待った春の到来を象徴する花として、秋田の人は大切に想っているのですね。

秋田蕗という種類のフキがあり、通常のフキはだいたい30~70cm程なのに対し、2mにも達する秋田蕗はフキの一種。北海道の螺湾川沿いにラワンブキという蕗が自生していますが、これも秋田蕗の一種です。秋田市仁井田地区の特産品として栽培されているそうです。
『秋田の国では雨が降ってもカラ傘などいらぬ手ごろの蕗の葉サラリとさしかけさっさと出て行がえ』と民謡「秋田音頭」でも謡われているほどです。その大きさ、茎の長さ約1.5m、茎の直径が8cmほど!さらに円形の葉は直径は1mを超えるそうです。

山形県の花「ベニバナ」

キク科ベニバナ属の一年草もしくは、越冬草です。山形県では江戸時代に染料用として栽培されていました。「半夏一つ咲き」という言葉があり、初夏、ベニバナが最初に一つだけ開花し、それをきっかけに一斉に開花して行く様を表しています。昭和29年にNHKが行った「郷土の花」運動で選ばれました。正式に県で制定されたのは昭和57年です。

宮城県の花「ミヤギノハギ」

宮城県の県花も、NHK開局30周年事業にて、決定したものです。ミヤギノとは宮城野原ともいい、仙台市の北東部にある宮城野という地名あたりです。「―の露吹きむすぶ風の音に小萩がもとを思ひこそやれ」〈源・桐壺〉という歌枕にあるように、昔は萩・女郎花・鈴虫の名所があったことで有名。そのことから、ミヤギノハギを県花にと決まったようです。

 福島県の花「ネモトシャクナゲ」

ツツジ科の常緑低木で八重咲のシャクナゲです。昭和29年3月22日NHK開局29周年記念特別番組で福島県の「郷土の花」として発表されました。福島県では吾妻山や安達太良山に名所があります。

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