体の仕組み⑭ 胃と小腸をつなぐ 十二指腸 | 人は食べた物で創られる

体の仕組み⑭ 胃と小腸をつなぐ 十二指腸

体の仕組み

十二指腸

十二指腸は、胃の次につながる消化器官で、胃と小腸をつないでいる器官です。

十二指腸

十二指腸※は、指12本を横に並べた長さということに由来(ゆらい)していますが、実際には指12本ぶんよりも長く、25cmほどあります。胃で消化された食べ物にすい液や胆汁(たんじゅう)などの消化液を混ぜて、空腸に送るはたらきをしています。

※十二指腸は正しくは小腸の一部ですが、一般的には空腸(くうちょう)と回腸(かいちょう)の部位を指して小腸といわれています。

十二指腸のはたらき

胃で消化された食べ物をさらに消化して胆のうとすい臓に深い関わりがあります。

十二指腸の中間あたりには、胆(たん)のうからつながる胆のう管(たんのうかん)と、すい臓からつながるすい管の開口部があり、ファーター乳頭(にゅうとう)と呼ばれています。ファーターとは、発見したドイツ人解剖学者アブラハム・ファーターから名づけられました。オッディもイタリア人解剖学者の名前だといわれています。

胃で消化された食べ物が十二指腸に入ってくると、さまざまなホルモンが分泌(ぶんぴつ)されます。ホルモンが胆(たん)のうやすい臓に、はたらきかけることによって胆汁(たんじゅう)とすい液が押(お)し出され、ファーター乳頭から十二指腸の中に流れ込みます。胆汁(たんじゅう)やすい液によって混ぜられた食べ物は空腸に送られ、さらに消化・吸収が行われます。

十二指腸から分泌(ぶんぴつ)されるホルモン

十二指腸で分泌されるホルモンには3つありホルモンが協力しあってはたらきを助けています。

ホルモン

十二指腸で分泌(ぶんぴつ)されるホルモン

セクレチン:胃液で酸性になった食べ物が入ってくると十二指腸の粘膜(ねんまく)から分泌されます。アルカリ性であるすい液の分泌をうながしたり、胃液の分泌を抑(おさ)えるようにはたらきかけます。コレシストキニン:脂質(ししつ)の多いものが入ってくると十二指腸の粘膜から分泌されます。胆汁やすい液の分泌をうながします。胃抑制(いよくせい)ペプチド:ブドウ糖や脂質が刺激(しげき)となって十二指腸の粘膜から分泌されます。胃液の分泌を抑えるようはたらきかけます。

十二指腸の病気

十二指腸の粘膜(ねんまく)を傷つけてしまうととても痛くて断面が複雑でストレスで穴が空くこともあります。

十二指腸潰瘍(じゅうにしちょう・かいよう)

【どんな病気】十二指腸の粘膜(ねんまく)がただれ、傷ついてしまう病気です。十二指腸の粘膜は薄(うす)いので、出血したり穴があいてしまうことも起こります。胃に近い部分に多く見られます。【主な症状(しょうじょう)】空腹時、特に夜間にお腹の上の部分に痛みを感じることが多く、吐(は)き気、胸やけなどが起こる場合もあります。穴があいている場合は激痛が起こります。穴から消化中の食べ物が流れ出して炎症(えんしょう)を起こしてしまい、すぐに手術を行わないと生命に関わる場合もあります。【原因】胃から分泌(ぶんぴつ)される胃酸の影響(えいきょう)を受けています。 ストレス、食事、喫煙(きつえん)、薬剤(やくざい)などの影響により、粘膜を守るはたらきが弱くなってしまい、胃酸が十二指腸の粘膜を溶(と)かしてしまいます。 十二指腸の粘膜は胃と比べて酸に弱いため、胃酸の分泌(ぶんぴつ)が多いと傷つきやすくなります。また、ヘリコバクター・ピロリ菌※(きん)が大きな原因になっていると考えられています。 十二指腸潰瘍の患者(かんじゃ)さんの約95パーセントがヘリコバクター・ピロリ菌に感染しているといわれています。【治療(ちりょう)】症状に合わせて胃酸の分泌を抑(おさ)える薬や粘膜を守る薬を使います。ヘリコバクター・ピロリ菌に感染している場合は菌を除去する薬を使います。 潰瘍から出血している場合は内視鏡(ないしきょう)による止血(しけつ)を行います。 安静にして、たばこ、アルコール、熱いものや辛(から)いものなどの刺激(しげき)の強い食べ物を避(さ)け、消化のよいものを食べるようにすることが大切です。くわしくは、医師に相談しましょう。

※ヘリコバクター・ピロリ菌とは:胃の幽門部(ゆうもんぶ)〈十二指腸につながる出口付近〉にすむ一種の細菌。尿素(にょうそ)を分解して酸性環境(かんきょう)でも生息できる。胃潰瘍(いかいよう)・十二指腸潰瘍の原因菌として注目されている。オーストラリアの医師B.J.マーシャルが1983年に発見。

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