パンやめん類を好んで食される方は多いと思います。
私も大好きでパンや麺類など毎日食べているかもしれません。
そんな食べ物の原料となる小麦。
そんな小麦に含まれる小麦たんぱくってご存知ですか?
小麦たんぱくはこれらの食品を作るのに欠かせない食材なのです。
今回は小麦たんぱくについて調べました。
小麦たんぱくって何?
小麦たんぱくとは
世界の三大穀物と言われているもを御存知な方も多いと思いますがその穀物は米、トウモロコシそして小麦です。
その中でも小麦は最も多く栽培されており主に小麦粉に加工されています。
そんな小麦粉のタンパク質にはグリアジンとグルテニンという成分が含まれており、この成分が小麦粉に水を加えてこねることで反応を起こして粘りのある塊になるのです。
これを水洗いすると小麦粉をでんぷんとたんぱくに分離することができます。
小麦たんぱくとはこの時出来きたたんぱくの塊のことで、ガムのような粘弾性が特徴です。
そしてこの小麦タンパクのことを「グルテン」と呼んでいます。
この現象、なんかの料理漫画にも出てきたのを読んで覚えていました。
小麦たんぱく グルテンの特徴
小麦たんぱくのグルテンは、小麦粉の持つ2種類のたんぱく質の性質からほかの穀類にはない特徴を持ち合わせています。
小麦粉の中のたんぱく質の1つであるグルテニンは弾力性があり伸びにくい性質をもち、グリアジンは粘着力が強い性質を持っています。
小麦たんぱくのグルテンは弾力性と粘着性を兼ね備えた特性を持つことになります。
原料の小麦粉や練る時の水の分量によって性質の強度に違いがでてくるのもその特性の一つです。
この特徴を活かしてパンやめん類、お菓子作り、水産物のねり物などに活用されているんです。
日本農林規格(JAS規格)では小麦タンパクを粉、ペースト状、粒状、繊維状とその形状によって分類しています。
小麦たんぱくの糖質
一般的に使われる粉のタイプの小麦たんぱくについての糖質を調べました。
小麦たんぱくのグルテンはその特徴を活かし、パン、ピザ、ケーキ、パイ、クッキー、パスタなどに利用されています。
しかし残念なことに小麦たんぱくのグルテンには糖質が多く含まれています。
一時流行った糖質制限ダイエットなどでその多く含まれている糖質を制限するためにグルテンフリーの食材に切り替える人が増えているといわれます。
日本人の食生活も欧米化してパン食やクッキーなどのお菓子やパスタ類を食生活に取り入れることが増え、小麦たんぱくの糖質は気になる問題になってきています。
では実際にどのくらいの糖質が小麦タンパクに含まれているの?
気になったので調べてみました。
小麦たんぱく(粉のもの)に含まれている糖質
糖質を算定する方法はとして、今回は100gあたり粉の小麦たんぱくに含まれる炭水化物から食物繊維の総量(水溶性、不水溶性)を引いて糖質の数値を割り出してみる方法で調べてみました。。
炭水化物と食物繊維の数値は文部科学省「食品標準成分表2015年版(七訂)」を準拠とした食品成分表を参考にしたものでその結果、小麦たんぱく(粉)100g中には8.2gの糖質が含まれていました。
この量は、たとえば三大穀類と言われる米やトウモロコシの糖質と比較してみると、米(はいが精米)は100gあたり75.1g、とうもろこし(生)は100gあたり16gです。
不思議と粉の小麦たんぱくの糖質は三大穀類の中では一番少ない数値です。
おかしいですね。そんなに多くないです。これはあくまで、比較した場合です。
ではなぜグルテンフリーなどという食品が注目されいるのでしょうか?
実はこの小麦タンパク自体の糖質が小麦たんぱくを使ったパンやパスタの糖質に相当するというわけではないからです。
糖分は小麦たんぱく由来の糖分のみだけではなく、製品化されたパンやパスタなどのその食品の材料の糖質の含有量によって変わるため、小麦たんぱくの糖質イコール食品の糖質ではないからです。
糖質の摂取量を気にしなければならない方は、製品の商品成分でその食品の糖質を知るのが一番正確な方法です。
小麦たんぱくのアレルギー
小麦たんぱくはアレルギーを起こしやすいものの一つと言われています。
パンが主食のアメリカでは、近年小麦たんぱくを食事に取り入れないグルテンフリーなどという食事法が流行しているそうです。
小麦たんぱくには食欲を増進させる成分が含まれていて、血糖値を急にあげてしまいます。
その上がった血糖値を下げるためインシュリンが過剰に分泌されます。
血糖値の急激な上昇は太りやすくなる原因の一つに上げられているので、ダイエットを目的としてこのような食事法が注目されているそうです。
実際ダイエットのためだけではなく小麦たんぱくによるアレルギーの問題からも小麦たんぱくを避けたいという目的もありグルテンフリーという食事法が取り入られているのかも知れません。
小麦たんぱくによるアレルギーには、小麦たんぱくに含まれる成分が体の免疫機能に過敏に反応してしまい引き起こされるグルテン過敏症、小麦たんぱくに反応してしまう自己免疫疾患のセリアック病、小麦に対する免疫反応が原因となる小麦アレルギーなどがあげられます。
日本では2011年に食物アレルギー患者を中心としたアレルギー表示制度が導入され食品による健康保護を目的とした制度で、食物アレルギーに関する情報をより明確にしようとするものです。
食物アレルギーの人が情報提供の不足から、食品中のアレルギー物質がわからず食品を摂取してしまい健康に危険が生じたことが原因となり、現在27品目の表示が指定され、そのうち7品目が義務化されています。その中に小麦も含まれているのです。
食物アレルギーの原因となる物質については、その時代ごとに変化もあるので、新しい検査報告など、随時見直しなどが行われているのが現状です。
最後に
小麦粉に水を加えて練り込んで作られた小麦たんぱくはグルテンと呼ばれ、ガムのような粘弾性のある食品です。
特徴の粘弾性を利用して、パンやパスタ、お菓子などに幅広く活用されています。
しかし糖質が高い製品が多い事やアレルギーを起こしやすい食品でもありますので糖質制限されている方は製品化された食品の食品表示などから糖分を把握することが必要です。
面白い特徴を持った小麦タンパクですが、小麦由来の食品なので小麦のアレルギーをお持ちの方は食品の表示に気をつけて召し上がってください。
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