健康茶にはウーロン茶をはじめ、黒豆茶やルイボスティー、杜仲茶など様々なものがありますが、ハブ茶をご存知ですか? 古くから漢方としても愛飲されているほど健康効果が高く、クセがなく飲みやすいお茶みたいです。興味があるのでハブ茶の効能を調べてみました。
ハブ茶とは
ハブ茶は「エビスグサ」というマメ科の植物の種子からできていて、原産国はアメリカといわれています。中国では「ケツメイシ」と呼ばれ、古来より眼精疲労や目の充血解消・肩こりの漢方薬として重宝されてきました。
意外と日本では馴染みがないので、知っている人はあまり多くないかもしれませんがハブ茶として販売されていたり、ウーロン茶やドクダミ茶、玄米茶などのブレンド茶として販売されています。
ハブ茶の効能
ハブ茶にはアントラキノン誘導体という成分が豊富に含まれており、このアントラキノン誘導体にはコレステロール値を下げて血圧を正常にする効果、肝臓の負担を軽減し、余分なものを排出するデトックス効果、疲労回復や滋養強壮効果、胃腸を強くする効果、便秘解消、むくみ改善、更年期障害の改善、眼精疲労改善の効果があるんです。
ビタミンAが含まれていることから、視力改善や目の健康を保つ効果の底上げや体の皮膚粘膜を保つ効果も期待できます。口内炎にも効くので、少し濃い目に作ってうがいをすると良いそうです。体を温める効果もあり、ノンカフェインなので妊婦さんや赤ちゃんでも飲むことができるんですよ。
- 眼精疲労の改善
- 目の充血解消
- 肝機能向上
- 便秘解消
- 二日酔い予防
- 肥満防止
- 更年期障害改善
- 滋養強壮
ハブ茶の大きな効能は、「目に効く」ことですが、ハブ茶の成分が直接目に作用するのではありません。
ハブ茶の成分はまず肝臓に作用し、肝機能が高まることで、副次的作用として肝臓とつながっている「目」に効果が出るのです。
お酒を飲んで肝臓に負担をかけると、目が充血して真っ赤になる人がいますよね。それだけ肝臓と目は密接につながっているということなんです。
ハブ茶は、体の内側(内臓)から健康を作るお茶だと言えます。
では、ハブ茶に含まれる成分が人間の体にどのような作用をもたらすのかをご紹介します。
アントラキノン誘導体が、便秘解消から目の疲れまで幅広い効能を発揮する
ハブ茶に含まれるアントラキノン誘導体とは、下剤にも使用されているほど排泄を促す作用が高い成分です。
この成分は、胃では吸収されず、腸のぜんどう運動を活発にする働きをして便をゆるくするため、ハブ茶は、便秘解消やデトックスに効果があるとされています。
また、アントラキノン誘導体はコレステロール値を下げる作用もあり、肝臓に脂肪が蓄積されるのを防ぐ効果があります。
肝機能が向上するに伴い、肝臓とつながっている目に対しても良い作用をもたらすことが分かっています。
特に、眼精疲労や目の充血に効果あり。
肝機能が向上することで、アルコール分解能力も高まり、二日酔いを改善します。
さらに、抗酸化作用があるため、血圧を正常に戻し、血液をサラサラにして巡りを良くするので、高血圧や更年期障害の症状を改善する効果もあるといわれています。
最近の研究では、糖質や脂質の代謝を促して脂肪の蓄積を防ぐ効果も明らかとなっています。
アントラキノン誘導体のすぐれた効能はまだあります。
胃の粘膜を守って、消化をサポートする働きもあるのです。
抗炎症薬には、胃腸が荒れたり胃の痛みが出たりする副作用があるものも多いですが、ハブ茶は、胃腸の弱い人でも安心して飲むことができます。
肌や粘膜を保護するビタミンAが、眼への効能を高める
ハブ茶にはビタミンAも豊富に含まれています。
ビタミンAは、皮膚や粘膜を保護して健康に保つ働きをする成分。
アントラキノン誘導体の作用をサポートし、眼精疲労の改善に役立ちます。
ハブ茶の副作用
ハブ茶は、腸の活動を活発にして便を柔らかくします。そのため、過剰に摂取すると下痢になる可能性があるので、注意が必要です。
また、便がゆるくなると同時に子宮収縮を引き起こす場合もあるため、妊娠している人は飲むのを控えてください。
美味しく飲むには
茶葉で購入した場合は、1リットルのお湯に大さじ1杯程度のハブ茶を投入し、5分ほど煮出します。ティーパックの茶葉を使う場合も同様で、1リットルに対し1パックのハブ茶を入れて煮出します。
茶葉を入れっぱなしにしておくと濃くなってしまうので、出来上がったら取り出しておきましょう。ティーパックなら水出しでも作ることができます。濃さも好みで調節できますし、ホットでもアイスでも美味しく飲めますよ。
健康茶のなかではクセがなく飲みやすいので、ぜひ試してみてくださいね。価格も安いので試しやすいと思います。眼精疲労に効くのは嬉しいですね。
ハブ茶 基本情報
原料 | エビスグサの種子(ケツメイシ) |
原料の主な産地 | アフリカなど熱帯地方 |
カフェイン | ノンカフェイン |
主な成分 | エモジン(アントラキノン誘導体)、ビタミンA |
作用 | 消炎作用、利尿作用、緩下作用、整腸作用 |
味覚 | クセが無く、飲みやすい |
ハブ茶(エビスグサ)の歴史
ハブソウ
ハブ茶の原料は、エビスグサの種子。
エビスグサは古くから、中近東からアフリカにかけて薬草として用いられてきたという歴史があり、17世紀ごろに中国や日本に伝来したと言われています。
戦時中は下剤の代用として使われていたらしいです。
現在、エビスグサの種子は、漢方で「決明子(ケツメイシ)」という名で、眼精疲労や目の充血を解消し、肝機能を高める薬として使われています。
ハブ茶は、元々エビスグサと同じマメ科のハブソウから作られていましたが、ハブソウは収穫量が少ないため、薬効がほとんど同じであるエビスグサの種子が代用されるようになったようです。
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