言わずと知れた! 発酵食品のパワー | 人は食べた物で創られる

言わずと知れた! 発酵食品のパワー

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味噌・醤油・酢・キムチ・納豆・日本酒・ウーロン茶などに共通している事。

それは、すべて発酵食品なんです。

まだまだ一例しか過ぎませんが、発酵食品の数は世界に数億個と言われ、私たちの食生活にも古くからとり入れられてきました。

食品は発酵することで、もとの素材より栄養価や味の風味が増したり、保存性が高まったりして、昨今では健康食材として注目を浴びています。

そんな発酵食品のパワーを知り、上手にとり入れてみませんか?

そもそも発酵食品とは

発酵とは、微生物の働きにより食品の中のでんぷんやタンパク質が分解されることで、カラダに良い働きのある新しい成分が作りだされることです。

食品を発酵させた発酵食品は、発酵することによりさまざまな良いことが起こります。

身近な発酵食品の種類

ここでは、身近な発酵食品について解説紹介します。

身近な発酵食品の種類1・お酒

日本酒

日本酒は、米を使った日本の伝統的な発酵食品です。

10世紀の初めに、日本酒の作り方が記された書物が刊行されています。米に清酒酵母や麹を加え、発酵させて作ります。

ワイン

世界中で愛されているワインは、原料のブドウにワイン酵母を加えて作ります。

とくに、赤ワインは、ブドウの皮まで丸ごと使うため、ポリフェノールがたくさん含まれています。

ポリフェノールには、抗酸化作用や活性酸素などの有害物質を無害化する効果があります。

ビール

ビールは、ウィスキーと同様、麦を原料にして作られています。

麦芽のデンプンを糖化し、ビール酵母を加えて発酵させます。

作り方によって、さまざまな味の違いを楽しめます。

身近な発酵食品の種類2・調味料

味噌

味噌は、大豆、麹、塩が原料です。

米麹を使う米味噌、豆麹を使う豆味噌、麦麹を使う麦味噌など、さまざまな種類があります。

常温で10カ月から1年ほど熟成させるのが一般的です。

醤油

醤油は、大豆、小麦、麹、塩が原料です。

大豆のタンパク質を、麹菌の酵素で分解して作られており、醤油乳酸菌や酵母などのはたらきで、熟成が進みます。

原料や製法の違いにより、濃い口醤油、薄口醤油、白醤油、溜醤油など、バリエーションが豊富です。

豆板醤・コチュジャン

豆板醤は、空豆、唐辛子、麹、塩を混ぜて発酵させる、中国の味噌です。

原料として唐辛子が使われているため、日本の味噌に比べると、辛味が強いのが大きな特徴です。

また、韓国の調味料であるコチュジャンは、もち米麹と唐辛子を発酵させて作ります。

酢は、酒に酢酸菌を加えて作ります。

使う原料によって、米酢、黒酢、リンゴ酢、ワインビネガーなど、さまざまな種類があります。

ドレッシングに使ったり、そのまま飲んだりと、さまざまな摂り方ができます。

身近な発酵食品の種類3・野菜・豆

ぬか漬け

米ぬかと塩を混ぜ、そのなかに野菜を漬けて発酵させたものが「ぬか漬け」です。

野菜に乳酸菌や酵母が付着し、発酵が進み、少しずつ風味がついていきます。

キムチ

キムチは、主に白菜を使った、韓国の辛い漬物です。

一度、塩で漬け込んだ白菜に、唐辛子などを混ぜて発酵させます。独特の味わいが人気で、日本でも好んで食べられています。

納豆

大豆と納豆菌により、粘りのある納豆が生み出されます。

納豆を稲わらに包むのは、稲わらに納豆菌が生息しているからです。納豆菌で作る納豆以外に、麹菌と乳酸菌で作る、塩辛納豆もあります。

身近な発酵食品の種類4・肉・魚

ドライソーセージ

ドライソーセージは、豚肉、アルコール、塩を混ぜ、腸詰めにして、乳酸菌による発酵を促した食品です。

ペパロニやセミドライソーセージも作り方は同じです。腐敗菌の増殖が抑えられるため、長期保存に適しています。

生ハム

ハムには、豚肉を塩水や塩で塩漬けして乾燥させ、燻製などの加工をしたものと、加工せずにそのまま熟成したものがあります。

ハムのなかでは、生ハムが発酵食品に該当します。

生ハムは、燻製をせずに塩漬けした後に乾燥させ、発酵による熟成を経て作られます。

乾燥、発酵というシンプルな工程が、生ハムの独特の風味を引き出すのです。加熱などの調理を必要とせず、そのままおつまみなどとして食べるのが一般的です。

くさや

くさやは、トビウオやアオムロなどの魚を、「くさや液」という発酵液に浸した後、天日干しした干物です。

さまざまな菌によって発酵させた食品で、強烈なにおいが大きな特徴です。

身近な発酵食品の種類5・身近な発酵食品の種類お茶

烏龍茶

烏龍茶は、中国の伝統的なお茶で、時間をかけて茶葉を発酵させて作ります。

発酵を途中で止める半発酵茶の代表的な存在で、優雅な香りが魅力的です。

紅茶

世界的に人気のあるお茶です。茶葉を酸化発酵させて作っており、発酵茶に分類されます。

赤褐色の色味で、香り高いお茶として親しまれています。

半発酵茶との違いは、最後まで発酵させることです。

碁石茶

高知県で、年に一度だけ出荷されている貴重なお茶です。

蒸した茶葉にカビをつけ、乳酸菌により発酵を促します。

お茶にはたくさんの乳酸菌が含まれており、風邪や動脈硬化の予防にも役立つとされています。

身近な発酵食品の種類6・デザート

ヨーグルト

乳に乳酸菌を混ぜて、発酵させたものがヨーグルトです。

原材料は、牛乳、馬乳、山羊乳などのほか、植物性の豆乳を使ってヨーグルトを作ることもできます。

くずもち

小麦粉に乳酸菌を混ぜ、発酵させて作ります。

長い時間をかけて発酵させたくずもちは、数日かけて水洗いしたうえで仕上げています。

ナタデココ

ナタデココは洋菓子だけではなく、和菓子にも使われています。

ナタデココの原料は、ココナッツの果汁で、酢酸菌を混ぜて発酵させて作ります。

発酵食品の効果

うま味・甘味が増して風味がワンランクアップ

食品の中のでんぷんがブドウ糖に、タンパク質がアミノ酸に分解されることで、発酵食品独特のうま味や甘みが生まれ、味に深みが出ます。

発酵前と比べて、格段に栄養価がアップ

発酵中に微生物(発酵菌)の働きが加わることで、栄養素がカラダで消化・吸収しやすい形に変化します。

この微生物の代謝活動によりビタミンなどの有効成分が加わって、栄養価が高まります。

大豆の発酵食品である納豆は、ビタミンB2は約7倍、ビタミンKは約86倍に増します。

食品の保存性が高まる

食べ物はカビや雑菌が食品に付着して繁殖することで傷みますが、発酵を担う微生物(発酵菌)が、腐敗の原因物質の繁殖を抑え、食品の保存性が高まります。

腸の善玉菌のバランスを整えて、腸内環境を正常化

発酵食品に含まれる乳酸菌は、腸内の善玉菌の活動を促進させて悪玉菌の繁殖を防ぎます。

腸内のバランスが整うことで、カラダの免疫機能が高まったり、便秘の改善に繋がったりします。

たくさんある!腸にうれしい菌の種類

普段食べている食品の中には、カラダにうれしい菌がつまったものがさまざまあります。

  • きのこ:しめじ・エリンギ・まいたけ・ブナピーなど
  • 麹菌:清酒・味噌・醤油・甘酒など
  • 納豆菌:納豆
  • 乳酸菌:ヨーグルト・チーズ・ぬか漬けなど
  • 酢酸菌:お酢
  • 酵母菌:ワイン・日本酒・パン・味噌・醤油

発酵食品を効果的にとり入れる方法

発酵食品を数種類組合せたり、他の菌活食材と一緒に摂取することで、栄養価がさらにアップし、健康増進に役立ちます。

味噌(麹菌)×しめじ・ブナピー・エリンギなど(菌)

お味噌汁の具材にさまざまなきのこを入れると、味噌の麹菌ときのこの相乗効果が得られます。

生活習慣病の改善、美白効果や腸内環境のバランスを整える効果が期待できます。

納豆+キムチ

キムチの乳酸菌が納豆菌をエサにすることで、腸内の善玉菌が増え、腸内環境が整います。

またキムチに含まれるカプサイシンは、脂肪燃焼にも効果を発揮します。

ヨーグルト+果物+蜂蜜

ヨーグルトの乳酸菌、果物とはちみつに含まれるビタミン・食物繊維を合わせると、便秘改善や美肌効果が期待できます。

はちみつに含まれるオリゴ糖は、善玉菌のエサになるため、腸内環境改善にも効果的です。

最後に

食べ物からとり入れた菌は数日で体外へ排出されるため、腸内環境を正常に保つためには、日々こまめにとり入れることが大切なんです。

昨日食べたから今日はいいや、今日食べたから明日はいいかでは、ないんですね。

健康と美容に役立つ”菌”を積極的にとり入れ、腸内バランスを整えると、健康で元気な体づくりに繋がります。

ぜひ、毎日積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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