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寒天とは違う凝固剤 アガー

食品添加物

アガーは、なんか顎を壊したときに出る声のような名前ですがゼリーなどを固める凝固剤で、ゼラチンや寒天はお馴染みです。実はアガーもツルンとした食感に食品を凝固させる材料に利用されています。今回はアガーとはどんなものなのか、原料や使い方、そしてアガーの代用になるものなどを調べてみしました。

アガーとは

果物が入っている透明のゼリーは、綺麗で口に入れるとツルンとした食感が美味しいです。アガーと似たゼラチンも寒天もゼリーやプリンを固める凝固剤ですが、同様にツルンとした食感のデザートの凝固剤として利用されます。アガーを使ったものの仕上がりは、ゼラチンや寒天を使ったものよりも透明感が高く、美しい光沢のある表面で、柔らかで、ふるふるで、なめらかな食感のデザートに仕上がります。その特徴を活かして近年、水ゼリーなどの素材に多く使われています。

アガーの原料

アガーの原料はスギノリやツノマタなどの紅藻類の海藻から抽出される多糖類(カラギーナン)や、比較的気温の高いヨーロッパで栽培もしくは自生している常緑植物のカロブという樹の種子から抽出する多糖類(ローカストビーンガム)が原料でカロブの樹はマメ科の植物で、日本では「イナゴ豆」とか「カロブ豆」、「キャロブ」という名で呼ばれます。アガーはそれらの抽出物を原料としています。

アガーのカロリーや主な成分

アガーのカロリーは10gで約32kclくらいです。主な成分は食物繊維と糖質(炭水化物)とナトリウムです。海藻は海の藻類の中でも海水中の硫黄をたくさん含んでいます。

特にアガーの原料となる紅藻郡は、海の硫黄をよりたくさん含んだ硫黄栄養物の一つで、硫黄を含んだ水溶性の食物繊維を成分に含んでいます。この食物繊維は抗酸化作用、抗凝血作用などの薬理効果に期待されているほか、腸内の有害物質を吸着してスムーズに排便を促す効果があると言われます。

アガーとゼラチンや寒天との違い

アガーはゼラチンや寒天と同じようにゼリーやプリンを固める凝固剤ですが、アガーもゼラチンも寒天もそれぞれ原料が違い、食感、素材の色、凝固する温度などが違います。アガーもゼラチンも寒天もそれぞれの特性を活かし、相性の良いデザートに利用されます。

<ゼラチン>

ゼラチンの原料は牛や豚の骨や皮に含まれているコラーゲンです。色は透明感のある薄い黄色をしています。ゼラチンを使用したものはふわぷるとした食感で、口溶けがよいと言われます。ゼリーやプリンやババロア、そして泡と馴染む性質があるのでムースやマシュマロと相性がよく利用されます。

ただアガーと異なり固めるときは、20℃以下の温度でなければ固まらず、通常冷蔵庫に入れて固めます。また固まった後も常温の中に出しっぱなしにしておくと溶けてしまいます。ゼラチンは普通のスーパーでも購入できるのは便利な点です。スーパーの製菓材料のコーナーに陳列されています。

<寒天>

寒天の原料はテングサやオゴノリなどの海藻です。色は白濁でアガーやゼラチンと比べて最も凝固力が強く、わずかな量で多くの液体を固めることができます。

寒天を使用したものは歯切れがよく、ほろっとなめらかな食感が特徴です。しかしアガーやゼラチンのように透明感や弾力はありません。そのため水ようかんや杏仁豆腐などと相性がよく利用されます。

固まる温度はアガーと同じように常温ですが40~50℃でも固まります。また固まった後も常温の場所において置いてもとけることはありません。寒天もスーパーなどで購入できます。寒天はスーパーの乾物コーナーに陳列しています。

アガーの使用法

ゼリーやプリンなどを固める凝固剤にはゼラチンや寒天もありますが、透明感のあるふるふると柔らかくなめらかなゼリーなどには、アガーを凝固剤に使うのがいいです。30~40℃で固まり、常温でも型崩れなく原料に色がなく無色透明に仕上がるので、アガーを使って固めると素材の色合いをしっかり出すことができます。

アガーの特性は

ゼラチンや寒天に比べると、透明感を高く仕上げることができ、光沢の美しさを演出することができます。原料が無味無臭、無色透明なので、どんな素材にも風味の邪魔をすることもなく、素材の色合いもしっかり出すことができます。ゼラチンと寒天の間くらいの食感です。常温で固まり、常温のままでも溶けないので、お土産に持ち運ぶにも便利です。

固まらない原因

アガーの使用量は液体全体の量に対して1~2%程度。たとえば液体の全体量が100mlなら6g程度です。必要な分量を液体に加えて90℃以上に加熱した液体の中でアガーを完全に溶かします。アガーが完全に液体に溶けないと固まりづらくなります。また液体を沸騰させてしまうと、これもまた固める強度が落ちてしまう原因になるので、液体を加熱するときの温度管理は重要です。

またアガーはダマになりやすく、ダマになってしまうと加熱してもアガーが完全に解けず、上手に固めることができなくなってしまいます。

砂糖を使用するものは砂糖にアガーを混ぜて液体に加えるとダマになりません。砂糖を使用しないものなら、液体を攪拌しながら少しずつアガーを混ぜて加熱すると、ダマができづらくアガーを液体に完全に溶かすことができます。

またレモン果汁など酸味の強い液体と一緒に煮立たせると固まらないことがあります。

アガーを利用したものは、常温で固まり始めるため、固まりかけている途中で揺らしたりすると、それが固まらない原因になることもあります。固めている最中は静かに置いておくようにしましょう。

固まる温度や時間について

アガーは30~40℃くらいの常温で固まります。30分くらい経つと固まりだします。完全に固まる時間は型の大きさによって異なります。急いでいる場合は氷水をはったボールに型をつけて冷やしたり、粗熱がとれてから冷蔵庫に入れると20分くらいで固まり、時間を短縮することができます。

離水するのもアガーの特徴

固まったものの形を崩すと離水するのもアガーの特徴です。離水とはゼリーなど蓋を開けた時にほんの少し表面にでている液体のことです。食べている最中もスプーンですくった後に出てくる液体です。

離水の原因は液体をゼリー状に固める濃度、温度、形態などが原因となります。アガーの場合は形態が崩れことで離水が起こります。固めたあとすくったりせず、ゼリーの形を変えない分には、アガーで作ったものの離水は少ないです。

しかしタッパーなどの容器にまとめて作り、すくってグラスに入れて提供しようとすると離水します。ただアガーを利用したゼリーなどは、この離水した状態が美味しいという評価もあります。離水もアガーのメリットと考えるのなら、口に入れた時の瑞々しさが美味しいと感じる評価もあるようです。ちなみにゼラチンを利用したゼリーの場合は温度が原因で離水してしまい、ゼラチンを使用したものは溶けたような状態になってしまいます。

アガーの代用品

アガーの代用はゼラチンや寒天で代用できますが、寒天は凝固力が強いのと素材が白濁しているので、ゼラチンがあるならゼラチンを代用にする方がおすすめです。水ようかんなど透明感を求めないものなら寒天でも問題はありません。寒天では絶対代用できないというわけではありません。ゼラチンにしても寒天を代用するにしても、液体を固める分量や温度はそれぞれ違いますので、使用する素材の特性を把握して代用してください。

アガーは手軽に手に入る

残念ながらアガーは普通のスーパーではほとんど販売されていません。たとえば富澤商店など製菓材料の専門店などで販売されているほか、ネット通販で購入することができます。

アガーでお菓子作り

ケーキ屋さんのショーケースに並んでいる透明で美しいゼリー菓子は食べてしまうのがもったいないくらい綺麗ですよね。その味わいはツルンとしてなめらかな食感がとても美味しいです。アガーはゼラチンや寒天と同じようにゼリーやプルンなどを固める凝固剤として利用されますが、その中でも特に透明感に優れ、フルフルと柔らかくなめらかな食感が自慢の凝固剤です。形が崩れると離水してしまうようですが、それもまた美味しいと評価されています。アガーを使って美味しいお菓子作りにぜひ挑戦して、素敵なデザートタイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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